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2020.01.15

【EU GMP/GDPノンコンプライアンスレポート】ASTROM通信<186号>

 

~安全な医薬品の安定供給をご支援する~

こんにちは

ASTROM通信担当の橋本奈央子です。

 

2020年になって、もう15日が過ぎましたが、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。

 

さて今回は、EUGMP及びGDPのノンコンプライアンスレポート(Non-Compliance Report)を

取り上げたいと思います。

 

EUの規制当局がどんな点を指摘しているのか、参考にしてみていただければと思います。

 

 

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1.EU GMPノンコンプライアンスレポート  

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EU GMPノンコンプライアンスレポートは、EUの当局による製造所の査察において、EU GMPに不適合

と判断される不備が見つかった場合に発行されるもので、3部構成になっています。

Part1に確認した当局の名前、製造業者の名前、製造所の住所等、Part2にノンコンプライアントな

製造オペレーション、Part3に不備の内容、EUの対策等が書かれています。

査察結果を報告するという点ではウォーニングレターと似ていますが、ウォーニングレターに比べ

て、指摘の内容があまり詳しくありません。また、不備を、クリティカル(Critical)、

メジャー(Major)、その他(Others)に分類しているという特徴があります。ここでは、

Part3の内容をみていきたいと思います。

 

Report No : UK MIA 39352 Insp GMP/GDP 39352/12852433-0002 NCR, UK MIA 39352 Insp GMP/GDP 39352/7145925-0005 NCR

イギリスの当局(MHRA)2019/6/28にイギリスの製造業者(製造所2カ所)を査察し、2019/9/2付で

以下のノンコンプライアンスレポートを発行した。

●ノンコンプライアンスの性質

会社の医薬品品質システム(PQS)は、合法的なサプライチェインへの偽造された医薬品の侵入を検知

または防止しなかった。

●当局によりとられた/提案された行動

製造承認No.UK MIA 39352の一部の差し止め

ロットの回収指示UK FMD Alert : Class 2(EL(19)A/19)は既に発出されている。

 

Report No : NCF-II/NCf2019/01/CAT

スペインの当局が2019/9/5にスペインの製造業者を査察し、2019/10/29付で以下のノンコンプライ

アンスレポートを発行した。

●ノンコンプライアンスの性質

20199月に実施された査察中、EU GMP PartII遵守の不備がみつかった。合計で11件の不備が見つ

かり、そのうち4件はクリティカル、6件はメジャーと確認された。

クリティカルな不備は、医薬品品質システム(PQS)、製造の逸脱、適切に取り扱われず確認がされて

いない規格外の結果(物理的・化学的、工程管理を含む)において発見された。製造工程は適切に管理

や記録がされていなかった。

a)有効成分のロットの様々な量 (1またはそれ以上のロットにより構成される"Market B"として

  知られている割合) の追加の作業は、最終ロットのバッチレコードで正当である根拠が示されて

  いるわけではなく、文書化されていないにもかかわらず、定期的に実施されている。市場にある

  ロットの正確な構成のトレーサビリティは失われている。これらの作業の記録は保持されておら

  ず、そのため、どのロットにこれらの分割が追加され、追加されたもともとのロットはどれで、

  各ロットにどれくらいの量が追加されたかのかがわからない。

b)査察官がした質問に対して、組織的な方法で会社の製造マネージャは、完全で明確な情報を提供

  しないことにより、査察官の活動を妨害し阻止した。偽造され書き換えられた文書、隠された

  製品、破壊された文書は電子ファイルのエビデンスがみつかった。

c)データ・インテグリティの保証の不履行。製造エリア内で、製造のバッチレコードの記入に関

  し、改ざんや偽造の組織的な手順があった。それは、加工装置の管理にも影響し、データの完全

  性を損なっている。

d)ロットの再加工が適切に管理・記録されておらず、再加工されたロットのトレーサビリティが

  疑問である。少なくとも1つの再加工されたロットにおいて、ロット間のラベル/ロット番号の

  交換作業がみつかった。いくつかの場合、分析結果を改善するために、品質の不備がある複数

  ロットを使って、規格を満たす割合が混合された。

  メジャーの不備は、製造エリア、サンプリング手順(リリース、安定性、工程内管理、洗浄確認

  サンプルに影響する)、洗浄手順、主要職員による作業の監督、メンテナンス、サイトマスタ

  ファイル(サイトマスタファイルから除外され、管理されていない保管室で保管されている

  混合用の少量のものがみつかった)、情報の可用性においてみつかった。

●当局によりとられた/提案された行動

〇供給の禁止

 他の供給者がいない、または、不足のリスクがない限り、この製造所を含むこの会社で、全て

 もしくは一部が作られた有効成分または中間体の出荷と販売の差し止め

 これは、別の製造所で作られたリン酸クリンダマイシンには適用されないが、この製造所で最初

 の工程が行われたものには適用される。

CEP(原薬品質基準適合証明書)の差し止めまたは取り消し(EDQMによりとられるアクション)

 この製造所で製造される有効成分に関するCEPの差し止めが検討されるべきである。

〇その他

*製造活動に関するアクション

 この製造所で行われる有効成分・中間体の全ての製造活動の一時的な差し止めの即時実施

 この方策は、査察でみつかった全ての不備が是正され、会社が正式に効果的な品質保証システム

 を実装し、EU GMP PartIIを遵守していることが査察で確認されるまで、維持されるだろう。

 この製造所は、MIA(製造輸入許可)も持っている: 別の製造所で製造された中間体デュロキセチン

 のペレットと、有効成分メマンチンの品質管理に限定されたMIAに関する活動は、この方策に影響

 されない。99日に別の製造所の査察も実施されたがGMPに不遵守のエビデンスはみつからなかっ

 た。この製造所に関し、ヒト用医薬品の出発原料として用いられる有効成分の製造・輸入・販売

 の登録M00686は、取り消される。

*現在有効なGMP証明の撤回

 現在のEU GMP PartII証明NCF-II/1923/001/CATは、EudraGMDPから撤回された。

 a)最終製品の製造業者には、この製造所から得た有効成分または中間体の全ての容器の完全な

   試験の実施が推奨される。規格外の結果が発見された場合は、MAH(医薬品市販承認取得者)

   からNCA(国の当局)に伝達されなければならない。このアクションは、この製造所で製造され

   た有効成分を使って、場別の製造所で製造された以下の有効成分及び中間体についても実施

   されなければならない:エソメプラゾールナトリウムliophylizate、エソメプラゾールマグネ

   シウム(2水和物)、圧縮されたラニチジン、オメプラゾールペレット

 b)新しい査察は1113日に計画されている。

 

Report No : UP/I-530-10/19-03/31; 381-10-05/243-19-03

クロアチアの当局が2019/9/6に中国の製造業者を査察し、2019/11/7付で以下のノンコンプライ

アンスレポートを発行した。

●ノンコンプライアンスの性質

この査察は、201992日~6日のEDQMの査察プログラムのフレームワークで実施された。査察の

対象は、無菌セフォタキシムナトリウム(CEP2014-197)だった。査察は計31件の不備を明らかに

した。31件の不備のうち2件はクリティカルの不備、5件はメジャーの不備として分類された。

クリティカルの不備は、無菌製造作業に関するものだった:無菌製造所内での、微生物的環境の

モニタリングと無菌の殺菌剤の準備・殺菌・用法

メジャーの不備は、以下の分野でみつかった:品質保証(前回のEDQMの査察後のCAPAの実施)

文書の管理、無菌の1次包装の原材料の前処理と取扱い、電子記録と電子署名、製造アエリアと装置

●当局によりとられた/提案された行動

〇販売承認の変更要求

 この製造業者は、ノンコンプライアンスな状態のもとで無菌の有効成分に関し、いかなる新しい

 /継続の販売承認または変更申請を許可されるべきでない。当該有効成分の別の製造業者の変更

 申請の提出が推奨される。

〇出荷されたロットの回収

 関係するNCA(国の当局)の医薬品市販承認取得者の評価により、医薬品の回収が評価されるべき

 である。

〇供給の禁止

 他の供給者がいない、または、不足のリスクがない限り、無菌セフォタキシムナトリウム、無菌

 セフロキシムナトリウム、無菌セフトリアキソンナトリウムの供給禁止が推奨される。

CEP(原薬品質基準適合証明書)の差し止めまたは取り消し(EDQMによりとられるアクション)

 CEPの差し止め:CEP2014-197/無菌セフォタキシムナトリウム、CEP2014-021/無菌セフロキシム

 ナトリウム

〇その他

 3つの原薬は同じ製造所の同じラインで製造されたので、無菌セフォタキシムナトリウム、無菌

 セフロキシムナトリウム、無菌セフトリアキソンナトリウムに関し、同じ規制措置が提案されて

 いる。

 

Report No : sukls256173/2019

チェコの当局が2019/9/11にインドの製造業者を査察し、2019/11/25付で以下のノンコンプライアン

スレポートを発行した。

●ノンコンプライアンスの性質

この査察は、201999日~11日のEDQMの査察プログラムのフレームワークで実施された。査察

の対象は、エリスロマイシンだった。査察チームにより計24件の不備が確認され、11件はメジャ

ー、1件は、CEP関係書類によるものだった。CEP関係文書に関する指摘は、現在の文書には含まれ

ていない再生成された溶媒(ジクロロメタン)の使用に関するものだった。メジャーの不備の大部分

GMP分野の変更管理、コンピュータ化システム、原材料の管理のトレーサビリティ、建物および

設備、クリーンエリア、供給者の適格性評価、逸脱、CAPA、水精製システム、分析証明書の発行、

標準書の使用に関するものだった。会社は、先の3つの査察で指摘を受けていて、これらの査察は、

今回の査察で示した品質保証の監督の不足や、GMP査察中に確認された問題への取り組みに関する

不十分なアプローチと同様の問題を示していた。メジャーの指摘の数と重大性に基づき、査察チー

ムは、EU GMP PartIIを遵守しているとみなすことはできず、確認された逸脱の組み合わせは、

患者に有害になりうる製品のクリティカルなリスクを構成していると結論づけた。

●当局によりとられた/提案された行動

〇販売承認の変更要求

この製造業者は、いかなる新しい/継続の販売承認または変更申請を許可されるべきでない。当該

有効成分の別の製造業者の変更申請の提出が推奨される。

〇出荷されたロットの回収

 関係するNCA(国の当局)の評価により、医薬品の回収が評価されるべきである。

〇供給の禁止

 他の供給者がいない、または、不足のリスクがない限り、エリスロマイシンの供給禁止が推奨

 される。

CEP(原薬品質基準適合証明書)の差し止めまたは取り消し(EDQMによりとられるアクション)

 CEPの差し止めまたは取り消しが推奨される。

 

Report No : NL/H19/2003259

オランダの当局が2019/9/18にオランダの製造業者を査察し、2019/11/19付で以下のノンコンプライ

アンスレポートを発行した。

●ノンコンプライアンスの性質

2019918日に実施された査察中に、12件の不備(1件がクリティカル、2件がメジャー)が

確認された。

1.この会社は、ヒト用医薬品の有効成分を使用する際、製造エリアでの粉末の1次包装中に、

  交差汚染のリスクをコントロールするための技術的、組織的、手順的な方策をとらなかった。

2.この会社の品質マネジメントシステムは、GMPで定められた要素で構成されていない。リスク

  マネジメントとマネジメントレビュが実装されていない。傾向分析が実施されていない。

  変更が十分に報告されていない。自己点検が報告されていない。その結果、経営陣とクオリ

  ファイドパーソンは品質マネジメントシステムの機能の把握が不足している。

3.職員の訓練は、GMPの要件に従っていない。その結果、製造所で製造された製品の性質は保証

  されていない。

●当局によりとられた/提案された行動

〇出荷されたロットの回収

 ロットの回収が推奨される。

〇供給の禁止

 グラウバーソルト(硫酸ナトリウム十水和物)とビターソルト(硫酸マグネシウム七水和物)の販売

 の差し止め

〇その他

 ノンコンプライアンスレポートの発行に先立って、グラウバーソルト(硫酸ナトリウム十水和物)

 とビターソルト(硫酸マグネシウム七水和物)の製造許可6266Fに限ってGMP証明NL/H 15/1003323

 が差し止められた。十分なGMPレベルが導入され、NCA(国の当局)により確認されるまで、全ての

 許可された活動が差し止められた。

 

Report No : IT/NCR/API/1/2019

イタリアの当局が2019/9/20にイタリアの製造業者を査察し、2019/11/22付で以下のノンコンプライ

アンスレポートを発行した。

●ノンコンプライアンスの性質

30件の不備が見つかり、以下の分野で10件がメジャーに分類された。施設/装置4件、製造2件、品質

管理3件、職員1件。10件のメジャーの不備のうち6件は、物質の無菌保証の欠如により公衆衛生の

重大なリスクをもたらす、主に無菌製造と品質管理に関するものである。

●当局によりとられた/提案された行動

〇出荷されたロットの回収

 他の原薬の製造供給者がいない、または、不足のリスクがない限り、関係するNCA(国の当局)

 よる関係するMAH(医薬品市販承認取得者)の評価により、この会社で無菌製造された原薬を使って

 製造された医薬品の回収が評価されるべきである。

〇供給の禁止

 この会社で製造された無菌製造された原薬の使用の禁止が推奨される。代替のサービスプロバイダ

 の欠如や供給不足のリスクはケース・バイ・ケースで評価されるべきである。

CEP(原薬品質基準適合証明書)の差し止めまたは取り消し(EDQMによりとられるアクション)

 有効成分である微粉化された無菌酢酸プレドニゾロンに関するCEP(RO-CEP2017-286-Rev00)の差し

 止めが検討されるべきである。

〇その他

 会社は、無菌原薬の製造許可と、非無菌原薬の製造許可を持っている。

提案されるアクション

1.無菌原薬の無菌製造許可の差し止め

 ノンコンプライアンスの報告は、委託製造業者によって実施されるガンマ線照射には影響がない

 ので、ガンマ線照射により消毒された原薬の許可は維持される。

2.ノンコンプライアンスの報告は、当該製造所で製造される非無菌原薬に影響を与えないので、

非無菌原薬の製造の登録の維持

 CAPAの評価の好ましい結論が出た後、非無菌原薬とガンマ線照射により殺菌された無菌原薬の

 GMP証明は発行されるだろう。

 

Report No : 2019090306

デンマークの当局が2019/9/26にデンマークの製造業者を査察し、2019/10/16付で以下のノンコン

プライアンスレポートを発行した。

●ノンコンプライアンスの性質

2019924日~26日に実施された査察は、以下の点でGMPの原則を着実に実行する能力に欠けて

いることを示した:会社のクオリファイドパーソンの責任に関する知識の不足、OOSの結果の報告、

安定性試験に関するOOS及び紛失データ、登録ファイルと規格の間の矛盾、バリデートされておら

ず、EUの参照する標準にない分析方法の使用、不十分な自己点検の実施

この結果、この製造所で製造された製品の品質は保証されていない。会社のクオリファイドパーソン

は、この製造所が含まれている別の製造所についても責任を負う。

●当局によりとられた/提案された行動

〇製造許可No.37632の一部の差し止め

 デンマークの規制により、会社の製造許可No.37632は部分的に差し止められる。会社はもはや

 自社及び外部の会社の製品のリリースと品質管理を実行できない。

〇出荷されたロットの回収

 各NCA(国の当局)の製品の重要性の評価により、当該卸売販売業者のロットの回収が推奨される。

〇その他

 各NCAは、回収の最終判断について、デンマークの医薬品庁への通知が求められている。

 

Report No : CH19-1336

スイスの当局が2019/10/9にインドの製造業者を査察し、2019/11/21付で以下のノンコンプライ

アンスレポートを発行した。

●ノンコンプライアンスの性質

スイスとEDQMの合同査察中に、2件のクリティカル、3件のメジャー、14件のその他の不備が確認

された。会社は、多目的設備において、交差汚染のリスクを軽減することを怠り、合成エリア内

での新しい化学物質を取り込んでしまう前にとるべき処理に気付かなかった。ほとんど洗浄ができ

ない施設において、効果的なメンテナンスの欠如とさびとほこりが目に付いた。工場内と、一部

外部委託している受託工場の溶媒の回収が適切に管理されず、ヒト及び動物の患者の健康への

リスクを引き起こした。適格性が評価されず適格にモニタされていない原材料の保管エリアは、

保管条件が正当であることを証明できないので、出発原料メトロニダゾールに関するリスクがある。

QCの試験室のコンピュータ化システムの変更は、いくつかの不備な点を示した。会社の品質マネジ

メントシステムは、当局への報告書の対象であるロットの再加工を、関連当局の事前承認なしに

行うことを防げなかった。これは、最終製品である原薬メトロニダゾール安息香酸エステルの中

の不純物A(メトロニダゾール)に関するOOSの結果の後に再加工された時に明らかになった。確認

されたクリティカル及びメジャーの逸脱は、多目的設備で製造された全ての中間体と原薬にリスク

をもたらす。

●当局によりとられた/提案された行動

CEP(原薬品質基準適合証明書)の差し止めまたは取り消し(EDQMによりとられるアクション)

 CEP 2007-056/メトロニダゾール安息香酸エステルは、この査察の良くない結果に基づき、差し

 止められるだろう。この会社は、この査察の良くない結果に基づき、CEP 2002-072/アムロジ

 ピンベシル酢酸と、 CEP 2003-171/セチリジン二塩酸塩の中間体製造業者から削除されるだろう。

 

Report No : UK MIA 4077 Insp GMP 4077/15191-0040 NCR

イギリスの当局が2019/10/15にイギリスの製造業者を査察し、2019/12/20付で以下のノンコンプラ

イアンスレポートを発行した。

●ノンコンプライアンスの性質

201910月の査察で、微生物及び型の汚染や交差汚染を防ぐための手段の導入の不履行、汚染の

事象の適切な調査の実施の不履行を確認した。国の当局は、問題が満足のゆくように解決される

まで、患者の安全の理由から、全ての製品の製造の即時の一時停止が必要と考える。

●当局によりとられた/提案された行動

〇製造許可No.UK MIA 4077の差し止め

 国の当局は、患者の安全の理由から、問題が満足のゆくように解決されるまで、全ての製品の

 製造の即時の一時停止が必要と考える。

〇現在有効なGMP証明No.UK MIA 4077 Insp GMP 4077/15191-0040の撤回

 ノンコンプライアンス報告書の発行

 

Report No : sukls245726/2019

チェコの当局が2019/11/5にチェコの製造業者を査察し、2019/11/22付で以下のノンコンプライアン

スレポートを発行した。

●ノンコンプライアンスの性質

全部で25件の不備がみつかり、1件はクリティカル、17件はメジャーに分類された。

クリティカルの不備は施設に関するものだった:型が洗濯室で見つかった。2件のメジャーの不備

は、品質マネジメントの中でみつかったー逸脱と変更管理システムが制定されていなかった。その

他のメジャーの不備は、施設と装置の要件の不備だった。例:保管室が適切に清掃されていない。

製造室の照明カバーの中で死んだ虫がみつかった、壁と天井は適切な清掃がされていない、

HVAC(冷暖房空調設備)のシステムは適切にセットされていない。部屋の圧力降下は製造室の汚染の

リスクを最大にしている。微生物のモニタリングが十分でない。品質管理のコンピュータ化システ

ムが管理されていない。洗浄バリデーションが形式的にしか実施されていない。

●当局によりとられた/提案された行動

〇製造許可No.sukls78312/2017の差し止め

 MIA(製造輸入許可)の差し止め

〇現在有効なGMP証明No.sukls426470/2018の撤回

 GMP証明が無効化された。

〇製造承認の差し止め

 この製造業者は、いかなる新しい/継続の販売承認または変更申請を許可されるべきでない。

〇出荷されたロットの回収

 関係するNCA(国の当局)による評価により、医薬品の回収が評価されるべきである。

 

 

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EU GDPノンコンプライアンスレポート 

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EU GDPノンコンプライアンスレポートは、EUの当局による卸売販売業者の査察において、EU GDP

不適合と判断される不備がみつかった場合に発行されるもので、3部構成になっています。

Part1に確認した当局の名前、卸売販売業者の名前、卸売販売業者の住所等、Part2にノンコンプラ

イアントな作業、Part3に不備の内容、当局の対策等が書かれています。

ここでは、Part3の内容を見ていきたいと思います。

Report Number : MU(ES)/BPD/02/2019

スペインの当局が2019/9/25にスペインの卸売販売業者を査察し、2019/11/29付で以下のノンコン

プライアンスレポートを発行した。

●1.ノンコンプライアンスの性質

・適切な品質システムの欠如。品質リスクマネジメントの原則に基づく分析が行われていなかった。

 品質システムは、医薬品が定められた要求事項に従って調達、保管、供給されていることを保証

 していない。

  <要求事項>

   ・記録は同時に作られること

   ・制定した手順からの逸脱は文書化され、調査されること

   ・適切な是正処置・予防処置がとられること

   ・プロセスの有効性をモニタするための適切なインジケータが定められていなかった。

   ・責任を持つ職員により実施される機能の実現が保証されていない。

   ・コンピュータ化システムが適切にバリデートされていない。

   ・管理された温度での輸送バリデーションが実施されたことが保証されていない。

●2.当局によりとられた/提案されたアクション

医薬品の販売活動の予防的差し止め、販売許可の取り消し

 

Report Number : 29/1/2019/I/DGMUH

ポルトガルの当局が2019/10/23にポルトガルの卸売販売業者を査察し、20109/1/2付で以下のノン

コンプライアンスレポートを発行した。

●1.ノンコンプライアンスの性質

卸売販売業者は、いくつかの点でGDPの原則に従っていないため15の指摘事項がみつかった。

すなわち、品質マネジメントシステム、受け入れ、保管(在庫管理、ロット番号/使用期限のトレ

ーサビリティ)、出荷、返品、アクセスコントロール、倉庫の清掃、環境モニタリング、供給者の

適格性評価。

さらに、卸売販売業者の施設内で、物理的に管理されていない医薬品の調達と供給がみつかった。

●2.当局によりとられた/提案されたアクション

2019/10/15から、卸売販売業許可No.A037/12/H/005/2019ライセンスの停止

 

Report No. sukls227613/2019

チェコの当局が2019/12/10にチェコの卸売販売業者を査察し、2019/12/10付で以下のノンコンプラ

イアンスレポートを発行した。

●1.ノンコンプライアンスの性質

会社は活動許可の条件に著しく違反し、2001/83/EC76章に定められた義務の履行が不十分であっ

た。

※コメント:76章の不履行とは、MAHを持たない卸売販売業者が医薬品を輸入する場合は当局に通知

をしなければいけないという義務の不履行と思われます。

●2.当局によりとられた/提案された行動

2017/8/11に発行された卸売販売業の許可No.sukls235329の差し止め

 

 

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まとめ

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いかがでしたでしょうか。

 

EUのノンコンプライアンスレポートは、FDAのウォーニングレターに比べて詳細が書かれていないの

でわかりづらい部分はあるのですが、おおよその指摘内容を知ることができるため、是非、参考に

していただければと思います。

 

☆次回は、2/1(土)に配信させていただきます。

 

 

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【発行責任者】

株式会社プロス

ASTROM通信』担当 橋本奈央子

2020.01.01

【最近のウォーニングレター】ASTROM通信<185号>

 

~安全な医薬品の安定供給をご支援する~

明けましておめでとうございます。

ASTROM通信担当の橋本奈央子です。

本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

さて、今回も、FDA(米国食品医薬品局)の製造品質局から出されたウォーニングレター(2)

ついて見ていきたいと思います。

最後までお読みいただければ幸いです。

 

 

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最近のウォーニングレターの概要

注:文中のXXはウォーニングレターでマスキングされている文言及び具体的な社名・品名です。

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WL:320-20-02

中国の製造所の査察(2019/5/72019/5/10)でみつかった医薬品製造における重大なCGMP違反に

関する2019/10/3付ウォーニングレターには、下記の指摘事項があげられています。

 

●指摘1

貴社は、少なくともロットの使用期限経過後1年、特に医薬品のロットにかかわる製造、管理、

販売の文書化された記録を保持することを怠った。

<指摘1詳細>

貴社は、W製造所のXXビルで医薬品を製造して、H製造所に移動し、H製造所は閉鎖した。貴社は、

W製造所で製造されたOTC医薬品XXの製造記録、原材料及び最終製品の試験記録、保管サンプル、

安定性試験用サンプル、その他のCGMPの記録の保持を怠った。H製造所での査察中、貴社は2018

5月のW製造所からH製造所への移転中に、CGMPの製造に関わる文書と医薬品のサンプルをなくしたと

述べた。

貴社は回答の中で、影響を受ける製品の範囲を評価するための調査を開始したこと、市場から

サンプルを集めることを試み、あらゆる強制的で義務的な手段をとるつもりであること、第三者の

コンサルタントを使った品質システムの評価を実施するつもりであることを述べた。しかし、貴社

は、既に市場にある医薬品の失われた記録やサンプルの紛失の影響について適切に取り組むことを

怠っているので、貴社の回答は不十分である。代表的な製品サンプルだけでなく、全ての製造及び

試験の記録を保持することは、貴社の製品が、それらの品質特性の要件を満たしていることを立証

するために重要である。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ。

・文書化手順が不十分な箇所を判断するための、貴社の製造と試験の作業を通して使用される文書

 システムの完全で独立したアセスメント

 貴社が作業を通して、帰属性、判読性、完全性、原本性、正確性、同時性を持った記録を保持して

 いることを保証するために、アセスメントには貴社の文書化手順を包括的に改善する詳細な是正

 処置・予防処置(CAPA)の計画を含めよ。

・調査や使用期限の日付を裏付けるための製造の記録や、保存もしくは安定性のサンプルのない、

 現在市場にある製品の詳細なリスクアセスメント

 リスクアセスメントに応じて貴社がとる予定の、顧客への通知や回収の開始などのアクションに

 ついて、タイムラインをつけて詳細に述べよ。

 

●指摘2

貴社は医薬品の各ロットについて、リリース前に、各有効成分の同一性、濃度を含む最終規格への

一致についての試験室の判断を怠った。

<指摘2詳細>

貴社は、各有効成分の同一性と濃度を試験せずに、アメリカ市場にOTC医薬品を出荷した。例えば、

貴社は、貴社製品XXの中の有効成分XXの試験を怠った。試験は、貴社が製造した医薬品が、要求

される化学的な属性に関して制定した規格を満たすことを保守するために不可欠である。

我々は、貴社が有効成分XXの分析方法が制定され、バリデートされ、検証されるまで、医薬品XX

製造と販売を中止すると約束したと認識している。しかし貴社は、流通している貴社のOTC医薬品

が規格を満たす立証に関する詳細情報の提出を怠ったので、貴社の回答は不十分である。

この文書への回答の中で、ロットの処遇の判断の前に製品の各ロットを分析するのに使用される

試験方法を含む化学及び微生物学的な規格のリストを提供せよ。そのリストは以下の内容を含むべき

である。

・この文書が発行された日付において、使用期限内にあるアメリカ市場に販売された医薬品の全ての

 ロットの品質を判断するための保管サンプルの化学及び微生物試験の完全な実施についての

 アクションプランとタイムライン

・各ロットの保管サンプルの試験から得られた全ての試験結果のサマリ

 もし、それらの試験で、医薬品が基準を満たしていないということが明らかになった場合、顧客

 への通知や製品の回収などの迅速な是正処置をとること。

 

●指摘3

貴社の品質管理部門は、製造された製品がCGMPに従い、同一性、濃度、品質、純度に関して制定され

た規格を満たすことを保証するための責任を果たすことを怠った。

<指摘3詳細>

査察中、我々査察官は、貴社の品質部門が貴社のOTC医薬品の製造に関する適切な管理を行っていな

いことを発見した。例えば、貴社の品質部門は、以下のことを保証するのを怠った:

・ロットの出荷前に、医薬品の完全な試験とその結果のレビュが実施されること

・同一性試験のために使用する契約試験機関が貴社の文書化された手順に従い適格性評価をされて

 いること

・共用のタンクXXの洗浄バリデーションが、貴社の洗浄バリデーション手順に従ったワーストケース

 におけるサンプリング位置の正当性を含むこと

XXシステムのサンプリングと試験に関する文書化された手順が守られていること

GC(ガスクロマトグラフィ)、HPLC(高速液体クロマトグラフィ)、IR(赤外線分光装置)TOC

 (全有機体炭素計)のシステムから生成される電子データのレビュの手順が文書化され、手順に

 従っていること

・製品を製造するために使用される全ての成分の入荷を追跡するために、ログを含む管理記録が

 保持されていること

・全ての規格外の結果が適切に調査され、各調査は、影響を受ける全てのロットに広げられている

 こと

貴社は回答の中で、キャッシュフローの問題により、“全ての製品が出荷される前に、完全に試験

され、予め定めた全ての規格に従うことを保証することはできない”と認めた。また、貴社は、

上で挙げられた品質部門の不履行の例に対処するための多数のCAPAを提出した。

貴社は、裏付け書類を提出することを怠ったので、貴社の回答は不十分で、完全に評価できない。

貴社は、欠陥を特定するために品質部門の包括的なレビュを実施することも怠った。貴社は、貴社

の医薬品製造工程の適切な管理を保証するような手順を実施してきたことを示すエビデンスを提出

しなかった。さらに貴社は、適切な品質の管理がなく製造された医薬品の品質問題に取り組む計画

を含めることを怠った。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ。

〇貴社の品質部門が効果的に機能するために権限とリソースを与えられていることを保証するため

 の包括的なアセスメントと改善計画

 アセスメントには、これに限定されないが以下のことを含めよ。

 ・貴社により使用されている手順が安定していて適切かどうかの判断

 ・適切な手順の順守を評価するための、品質部門による貴社の作業全体の監督のための規定

 ・品質部門の出荷判定前の各ロットとそれに関連する情報の完全で最終的なレビュ

 ・品質部門による全ての製品の同一性、濃度、品質、純度を保証するための調査の監督と承認と、

  その他の任務からの解放

 ・これに限定されないが、経営陣が、新たに発生した製造/品質の問題に積極的に取り組むため

  の継続的な管理状態を保証するために、タイムリーなリソースの提供を含む、品質保証と確実

  な作業をいかにサポートするかについて述べよ。

〇逸脱、矛盾、苦情、OOSの結果、不具合の調査に関する貴社の全体的なシステムの包括的で独立

 したアセスメント

 このシステムを改善するための詳細なアクションプランを提出せよ。貴社のアクションプランに

 は、これに限定されないが、調査能力の大幅な向上、範囲の決定、根本原因の評価、CAPAの効果、

 品質保証の監督、文書化された手順を含めよ。調査の全てのフェーズが適切に実施されている

 ことを貴社がいかに保証するつもりかを述べよ。

CGMPである21 CFR part 210, 211の要件を満たすために、品質システムとリスクマネジメントアプ

ローチの実装の助けとして、FDAのガイダンス文書Quality Systems Approach to Pharmaceutical CGMP Regulationsを見よ。

 

●指摘4

貴社は、各苦情の文書化された記録を保持することを怠った。

<指摘4詳細>

貴社は、貴社の苦情調査の完全で正確な記録を保持することを怠った。貴社は、W製造所で製造され

たロットの不十分なXXに関する苦情に応えて、調査B-18002B19001を開始した。これらの調査に

おいて、貴社は、保管サンプルを評価し、不具合はみつからなかったと述べた。しかし、貴社は、

W製造所で製造されたロットに関し、全ての保管サンプルは紛失したと述べていて、保管サンプルは

評価のために利用できなかった。

貴社は回答の中で、H製造所で製造された保管サンプルで試験が実施されたと述べた。苦情のあった

ものと異なるロットの試験は、苦情のあったロットの潜在的な品質の不具合を特定するために必要な

ロット固有の情報を提供しないので、貴社の回答は不十分である。

この文書への回答の中で以下の情報を提供せよ。

・調査B-18002B19001で特定されたロットの状態

W製造所で製造されたロットに関する苦情を評価するための計画

・苦情が適切に調査できなかった場合に貴社がとる予定の手順

 顧客への通知や回収の開始を含む、貴社がとるつもりの是正処置を示せ。

 

●データ・インテグリティの改善

貴社の品質システムは、貴社が製造した医薬品の安全性、効果、品質を裏付けるデータの正確性・

完全性を適切に保証していない。データ・インテグリティの手順に従ったCGMPを制定して遵守

するためのガイダンスとして、FDAのガイダンス文書Data Integrity and Compliance With Drug CGMPを見よ。

我々は、貴社が貴社の改善を助ける適格なコンサルタントを雇うことを強く勧める。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ。

・アメリカに販売された医薬品に関するデータレビュの結果を含む、データレコード及び報告の

 不正確の範囲の包括的な調査

 貴社のデータ・インテグリティの欠落の範囲と根本原因の詳細な記述を含めよ。

・貴社の医薬品の品質に発見された不具合の潜在的な影響に関する現在のリスクアセスメント

 貴社のアセスメントには、データ・インテグリティの欠落の影響を受けた医薬品の出荷により

 患者にもたらされるリスクの分析と、継続的な作業により引き起こされるリスクの分析を含める

 べきである。

・グローバルな是正処置・予防処置の計画の詳細を含む、貴社のマネジメント戦略

 是正処置の計画の詳細では、微生物及び分析のデータ、製造記録、FDAに提出されたデータを

 含む貴社により生成される全てのデータの信頼性と網羅性を貴社がいかに保証するつもりかを

 述べるべきである。

 

●結論

この文書で挙げた違反は、貴社の製造所に存在する違反の包括的なリストではない。貴社には、

これらの違反を調査し、原因を判断し、再発を防止し、その他の違反を防止する責任がある。

FDA2019822日、貴社に輸入警告措置66-40をとった。

貴社が全ての違反を完全に解決し、我々がCGMPの遵守を確認するまで、FDAは、貴社の医薬品製造

業者としてのいかなる新しい申請やリストの補完の承認を保留する。

 

出典:https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/bingbing-pharmaceutical-co-ltd-584327-10032019

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

WL:320-20-05

インドの製造所の査察(2019/4/222019/5/3)でみつかった医薬品製造における重大なCGMP違反

に関する2019/10/29付ウォーニングレターには、下記の指摘事項があげられています。

 

●指摘1

貴社は、公的又はその他の制定した要件を超えて製品の安全性、同一性、濃度、品質、純度を

変えうる誤動作や汚染を防ぐために、装置や器具を洗浄・維持し、医薬品の性質に応じて、適切

な間隔で消毒・殺菌することを怠った。

<指摘1詳細>

XXを含む非専用装置に関する貴社の洗浄手順は不十分である。我々査察官は、洗浄済と表示され、

他の製品のものと思われる残留物を含んだ、強力及び非強力な化合物の製造に使用される多数の

XXを発見した。

残留物は、製品切り替えの洗浄後にXXの裏面で発見された。貴社の装置のXXシステムは、製品が

加工される装置の内側に触れる。

重大な装置の不具合と洗浄の不備は、貴社の製品間の交叉汚染につながった。例えば、貴社はXX

後ろの部分の検査または洗浄に関する規定が不足していた。

我々の査察の後、貴社は、さらなる非専用装置で残留物を発見し、拭き取ったサンプルと製品が

接触する表面から収集された目に見える残留物XXから、それらが多数の有効成分であることを確認

した。

例えば:

・装置ID#XXXX有効成分XXが、拭き取ったサンプルと装置内で加工される製品XXから得られた

 残留物XXの中から発見された (同様の例が4件あり)

我々の査察の後、貴社もまた、交差汚染の可能性を評価するために、選んだロットの保管サンプル

を試験した。これだけでないが試験された多数のサンプル内に、製造された有効成分の存在を確認

した:

・錠剤XX内の有効成分XXの残留物 (同様の例が9件あり)

これらの発見の結果、貴社はXXで製造された多数のロットの回収を開始した。

貴社は回答の中で、洗浄手順の改訂、XXを防ぐための装置の機械的な変更、全ての加工装置の洗浄

バリデーション、先に製造された製品の潜在的なキャリーオーバーを数値化するためにXXを使用し

て製造されたロットの保管サンプルを分析するための更なる試験を含む、非専用装置の是正処置・

予防処置(CAPA)を約束した。

貴社のレビュは、貴社で確認された交叉汚染は患者へのリスクには当たらないと結論づけた。

貴社の回答は不十分である。

貴社は、XXに入り次の医薬品を汚染した潜在的な残留物は、XXの中でほとんど均一な分布となり、

XX工程は、キャリーオーバーの残留物の局在を最小化すると回答した。交差汚染が均一に分布

するとみなすことはできないので、貴社の論理的根拠は、科学的に妥当でない。

さらに、貴社は、XX内の残留物の蓄積の原因になったかもしれない装置の故障状態について述べ

た。しかしし、貴社は、多数の製品に関係する交叉汚染がいつ始まり、なぜ検知されなかったかの

説明を怠った。貴社は回答で、製品内の交叉汚染に関する試験は、全てのキャリーオーバーが検知

されるという保証を提供すると述べた。しかし、保管サンプルの試験のみでは、関連するリスクを

軽減するには不十分である。発見された交叉汚染の範囲は、製品が同一性、品質、純度、安全性に

関する適切な規格を満たすという保証に欠けていることを示している。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ。

〇施設及び装置に関する定められた通りの慎重な作業の監督を実現するための貴社のCAPAの計画

 この計画は、装置、施設の性能の問題の迅速な検知、交換の効果的な実施、適切な予防保全スケ

 ジュールの順守、装置/設備のインフラのタイムリーな技術的アップグレード、継続的なマネジ

 メントレビュのための改善されたシステムを含むべきである。

〇交叉汚染の危険の範囲を評価するための貴社の洗浄の効果及び他のロットにも影響があるかを

 判断するために開始した回収に関する包括的で独立した回顧的アセスメント

 アセスメントには、これに限定されないが、以下のことを含めよ。

 ・2つ以上の製品を製造するために使用される製造装置の各部品の洗浄手順と活動の不備の特定

 ・残留物の特定に関する貴社の調査の改善、不適切に洗浄されている他の製造装置、さらに交叉

  汚染された製品が販売のために出荷されているかどうかのアセスメント

〇回顧的なアセスメントに基づく、貴社の洗浄手順と活動の適切な改善及び遂行に関するタイム

 ラインを含むCAPAの計画

 装置の洗浄のライフサイクルの管理に関する手順の脆弱性の詳細なサマリを提出せよ。

 洗浄効果の向上、全ての製品と装置に関する洗浄に関する改善された継続的な検証、その他全て

 の必要とされる改善を含む、貴社の洗浄プログラムの改善について述べよ。

〇貴社の医薬品製造作業においてワーストケースとして特定された状態に特別な重点を置いた、

 洗浄バリデーションプログラムの適切な改善

 改善には、これに限定されないが、全てのワーストケースの特定と評価を含めるべきである:

 *高い毒性を持つ医薬品

 *高い有効性を持つ医薬品

 *洗浄溶液の中でより低い溶解度の医薬品

 *洗浄を難しくする特性をもった医薬品

 *洗浄を最も難しくする部分に関する拭き取り場所

 *洗浄前の最大保留時間

 さらに、新しい製造装置または新しい製品の導入前の変更管理システムでとられるはずの

 ステップについて述べよ。

〇製品、工程、装置の洗浄手順の確認とバリデーションに関し、適切なプログラムが実施される

 ことを保証する改訂されたSOPのサマリ

 完了した時点の洗浄バリデーションレポートのコピーを含めよ。

 

●指摘2

貴社は、ロットが既に出荷されたかどうかに関わらず、説明のつかない矛盾や、ロットやその

成分の規格に対する不具合を徹底的に調査することを怠った。

<指摘2詳細>

XX周期の定期的な適格性評価中の不具合に関する貴社の調査は不適切である。例えば、XXml

バイアルへのXXmlXXの注入に使用されるXXの定期的な適格性評価における不具合に関する

調査DC/2018/381は、201869日に開始された。必要とされるF0が得られず、少なくともXX

著しいXXのばらつきがあった。貴社は、根本原因は不適切なXXであると結論づけた。影響のアセス

メントの一部として、貴社は、同じXXを利用する他の製品の適格性のレポートを評価し、他の製品

XXに影響はないと結論づけた。そのため、貴社は他の製品にCAPAを広げなかった。

しかし、20193月に、XXmlのバイアルへのXXmlXXXXの注入に使用される、同じXXの定期的な

適格性評価における別の不具合により、調査DC/2019/190DC/190/195を開始した。再び、いくつ

かのセンサは必要とされるF0を得られず、あるものは、XXの温度に達しなかった。さらに、培養の

終わりに、XX内の複数箇所の微生物の測定器は、微生物の増殖を示した。これは、XXの保証の欠陥

により、注射剤XX(XXmg/ml) のロットXXの回収となった。

この事例において、貴社はまた、根本原因は不適切なXXであると結論づけた。このXXを使用して

いる他の製品XXについての貴社のアセスメントが徹底的で、適切なCAPAが特定され実施されたと

いう保証はなかった。さらに、貴社の調査は、なぜ、もともとバリデートされたサイクルのパラ

メータが合わず、工程が管理状態からはずれたかについて十分取り組んでいなかった。

貴社は、2017年以来使用されているXXサイクルを管理するビルトインのXXの目盛りに偏りがあった

ということを回答に加えた。しかし、貴社が回答で認めた通り、見つかったばらつきは貴社が定め

た許容範囲内にあり、貴社の回答はXXの目盛りの基準の適性のアセスメントが欠けていた。また、

XXの目盛りは、貴社のもともとの調査の一部として確認されていた。

貴社の調査報告によれば過去2年で、このXXの定期的な適格性評価中にいくつかの逸脱があった。

再発する不具合は、貴社が根本原因を適切に特定せず、XXの保証が欠けていたことを示している。

この文書への回答の中で以下の情報を提供せよ。

〇アメリカ市場に出荷され使用期限内にあるXXの全てのバッチの包括的で回顧的で独立したレビュ

 このレビュには、これに限定されないが以下のことを含めるべきである:

 ・XXまたはそれ以上のレベルのXXの保証を確実にするための、時間とXXの設定を含む貴社のXX

  パラメータのレビュ

 ・F値とZ値のデータと関連する前提のレビュ;XXD値の判断と、各微生物測定ロットに関する

  母集団の計数;貴社の製品に使用されるXXサイクルが完全で適切だったかを判断するための

  商用ロットのデータ

〇逸脱、不具合を調査するための貴社のシステムの包括的で独立したアセスメント

 貴社のCAPAの計画は、これに限定されないが、調査、根本原因の分析、文書化された手順、職員

 の教育(例:可能性のある根本原因の評価)、品質部門の監督に関する改善を含めるべきである。

 また、CAPA計画の効果を評価するための貴社の手順を含めよ。

 

●指摘3

貴社は、無菌をうたう製品の微生物の汚染を防ぐために設計され、無菌及び滅菌工程のバリデー

ションを含む全ての文書化された手順に従うことを怠った。

<指摘3詳細>

〇不十分な無菌作業

作業者は、無菌のセットアップ及び充填作業中に、不十分な無菌作業を見せた。例えば、

・作業者は滅菌された留め具の開いたバッグに身を乗り出した。これらのバッグは、その後に、

 シュートに入れられる。また、作業者の手は、無菌のシュートの上や、シュートに既に加えられ

 た無菌の留め具の上を通った。とりわけ、貴社の手順は、製品や滅菌された容器や蓋の上に身を

 乗り出すことを特に禁止している。

・作業者は、無菌の鉗子を取り上げたり、落ちたバイアルを取り除いたりするために、アクセス

 制限バリアシステム(RABSXXを使用した。作業者の介入中、バイアルをクリアせずに、開いた

 バイアルの上にXXを広げている。貴社の手順によれば、RABSXXのみ滅菌されている。

〇不適切なクリーンルームの設計と煙の検証の不備

 貴社のストッパシュートは、充填作業中に充填ラインのXに傾き、それにより乱流を作る。

 この不適切な設計に加え、XXエリアで実施された煙の検証は、無菌製造作業中に発生する複数の

 重要な介入のシミュレーションが不足していた。

 徹底的な煙の検証は、一方向流の介入の影響を評価し、必要な場所の設計変更を確実に行うため

 に不可欠である。

XXエリアは、無菌製品がむき出しにされるために汚染に脆弱で重要である。貴社の無菌充填工程は、

貴社の無菌製品への汚染の危険を防ぐために設計され、作業が実行されるべきである。充填ライン

の不備のある設計と無菌作業の実施は、充填エリアへの汚染の流入を促進していた。

貴社は、不十分な状態で製造された全てのロットの徹底的な評価結果を提出していないので、貴社

の回答は、不十分である。

この文書への回答の中で以下の情報を提供せよ。

〇これに限定されないが、以下の独立したアセスメントを含む貴社の無菌工程、装置、設備に関す

 る全ての汚染の危険のリスクアセスメント

 ・XXエリア内の全ての人の介入

 ・装置の配置と人間工学

 ・XXエリアとその周辺の空気の品質

 ・設備のレイアウト

 ・職員の移動と原材料の移動(無菌作業を実施し支えるために使用される全ての部屋全体)

〇アメリカ市場にある使用期限内の全てのロットに関する、貴社のリスクアセスメントから得られ

 た危険に関する知識を組み込んだ包括的で独立した回顧的レビュ

 回顧的レビュにより始めようとしている追加のアクションを含めよ。

 

●指摘4

貴社は無菌工程エリア内の環境の状態をモニタリングするための適切なシステムを制定することを

怠った。

<指摘4詳細>

貴社の環境と職員のモニタリングプログラムは不十分である。例えば、貴社の手順は、職員の無菌

への介入を許していた。査察中、貴社の役員は、貴社は、XXを介入と考えず、作業者は、ISO 7

制限のみを守っていると述べた。

貴社の作業のXXステップは無菌への介入で、それは手動に集中している。我々の査察で、この介入

の作業中に重大な無菌手法が破られていることに気付いた。

貴社の回答は不十分である。我々は、貴社が、エリアの分類や作業の重要性に基づいて、実行可能

なモニタリングの限界の妥当性を評価するための、手順ベースのアセスメントを実施すると約束

したと認識している。しかし、貴社の回答は、ISO 7の制限を守ってXXエリア内で実施された作業の

実例や、XXの制限を超えたかどうかを特定するための職員のモニタリングデータの回顧的なレビュ

を含めなかった。XXエリア内で実施された職員の活動からとられたXXのサンプル上でみつかった

増殖は、少なくとも傾向分析とアセスメントにつながり、更なるアクションと調査を引き起こす

べきであった。

この文書への回答の中で、アメリカ市場にある使用有効期限内の製品に関する以下の情報を提供

せよ。

・これに限定されないが、有害な傾向または緊急の調査結果、販売された製品への潜在的な影響

 の確認を含む、20174月以降の職員及び環境のモニタリングデータのリスクアセスメント

 クリーンルームの設備の一連の監視における環境管理の喪失を示す有害な傾向だけでなく、

 無菌処理室から得られるデータに重点を置くこと。

・実施されたCAPAの最新の詳細な情報と、アメリカ市場へ提供する注射剤の製造ラインを永久に

 閉じるという貴社の判断を考慮した現在の状況

・この製造所から販売する他の全ての製品に関する継続した説明義務と責任を貴社がいかに保証

 するかを述べよ(例:苦情評価、安定性試験、保管サンプルの取扱い、市販後の報告活動、

 OOSの調査と文書の保管)。全ての販売された製品に関し発生するであろうこれらの義務と手順

 を誰が実施するかを述べよ。

 

●アメリカ市場向けの無菌医薬品の製造中止

2019102日の連絡で、貴社はFDAにアメリカ向け注射剤の製造を永久に停止するつもりである

と知らせた。貴社がこの製造所で注射剤の製造を再開すると決めた場合、査察であげられたCGMP

違反に関する全ての改善に留意することが重要であり、または、注射剤の製造を継承する会社は、

今後製造所の作業の責任を負うことになる。この文書への回答の中で、別の製造所への貴社の

注射剤の譲渡に関する貴社のアクションプランを含めよ。今後、貴社が貴社の決定を再考し、

アメリカ向けの注射剤の製造を再開すると決めた場合は、文書で通知せよ。

 

●無菌工程の追加のガイダンス

無菌工程で無菌医薬品を製造する場合、CGMP要件を満たす手伝いとしてFDAのガイダンス文書

Sterile Drug Products Produced by Aseptic Processing Current Good Manufacturing

 Practiceを見よ。

 

●製造所の繰り返しの違反

以前発行したウォーニングレター(WL320-11-015WL320-16-05)で、FDAは同様CGMP違反を指摘

した。貴社は、回答の中で、これらの違反に関する明確な改善を提案した。繰り返しの不備は、

医薬品の製造における経営陣の監督と管理が不十分であることを示している。

 

●結論

この文書で挙げた違反は、貴社の製造所に存在する違反の包括的なリストではない。貴社には、

これらの違反を調査し、原因を判断し、再発を防止し、その他の違反を防止する責任がある。

貴社が全ての違反を完全に解決し、我々がCGMPの遵守を確認するまで、FDAは、貴社の医薬品製造

業者としてのいかなる新しい申請やリストの補完の承認を保留する。

 

出典:https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/cadila-healthcare-limited-584856-10292019

 

 

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まとめ

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いかがでしたでしょうか。

製造所が移転した際に記録や保管サンプルを紛失したという指摘はさておき、

・リリース前に有効成分の試験を行っていない

・品管が品質を保証する責任を果たしていない

・苦情の記録を保持していない

・装置や設備の洗浄が不十分である

・不具合の調査を十分に行っていない

・無菌工程の管理が不十分である

・環境モニタリングが不十分である

といった内容は、自社の状況をチェックするうえで参考になる指摘だと思います。

 

特に、装置や設備の洗浄が不十分であるという指摘は、非専用設備の交叉汚染に関わるもので、

前回のアメリカ企業向けのウォーニングレターでもあがっていた指摘です。

是非参考にして頂ければと思います。

 

今年はGMP省令や薬機法の改正等、慌ただしい年になりそうですが、本年もどうぞよろしくお願い

いたします。

 

☆次回は、1/15(水)に配信させていただきます。

 

 

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インターフェックスジャパンのご案内

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2020226日~228日のインターフェックス大阪(インテックス大阪)に出展いたします。

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本メルマガは、名刺交換させていただいた方に、毎月1日、15日に配信いたしております。

今後このような情報が必要ない方は、お手数ですが、こちらに配信停止依頼のメールをお願い

いたします。

hashimoto@e-pros.co.jp

 

【発行責任者】

株式会社プロス

ASTROM通信』担当 橋本奈央子

2019.12.15

【最近のウォーニングレター】ASTROM通信<184号>

~安全な医薬品の安定供給をご支援する~

株式会社プロス

太田和宏様

 

こんにちは

ASTROM通信担当の橋本奈央子です。

今年も残り少なくなってきましたが、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。

 

さて、今回も、FDA(米国食品医薬品局)の製造品質局から出されたウォーニングレター(3)

について見ていきたいと思います。

最後までお読みいただければ幸いです。

 

 

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最近のウォーニングレターの概要

注:文中のXXはウォーニングレターでマスキングされている文言及び具体的な社名・品名です。

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WL:320-20-04

バハマの製造所の査察(2019/5/202019/5/24)でみつかった医薬品製造における重大なCGMP違反

に関する2019/10/9付ウォーニングレターには、下記の指摘事項があげられています。

 

●指摘1

貴社は、貴社が製造した医薬品が、それが持つとされる同一性、濃度、品質、純度を持つことを

保証するために設計した製造と工程管理に関して文書化した手順を定めることを怠った。

<指摘1詳細>

貴社は、請負で、毒性成分XXから得られるホメオパシー医薬品XXを製造している。貴社は、貴社

の製造工程が、それが持つとされる品質や安全性を持つホメオパシー医薬品を製造できることを

示す適切なプロセスバリデーションのデータもなく、アメリカにこのホメオパシー医薬品を販売

した。

特に、貴社のデータは、貴社の製造した医薬品が製品ラベルに明記された濃度であることを裏付

けていない。貴社は、最終製品の濃度を裏付けるデータに関してFDAの査察官に質問された時、

正当な説明を提出できなかった。貴社は、情報を得るために顧客XXに連絡をした。

査察中、貴社は顧客XXから、貴社の製造所で使用されている製造工程は、最終的にXXmcg/mL

溶液濃度を生産するだろうという文書を受け取った。この濃度はおおよそ、ホメオパシーの

希釈物XXと同等である。しかし、貴社が販売した医薬品に貼られているラベルは、XXとなって

いる。これは、貴社が有効成分濃度が10進数でXX桁、または、XX倍の医薬品を製造していること

を意味する。貴社は、貴社が販売したホメオパシー医薬品の毒性成分XXに関する本当の濃度を

知らなかった。貴社のForm FDA 483に対する回答は、貴社が現在アメリカ市場向けに医薬品を

製造していないと述べていたので、我々は貴社が今後アメリカ市場向けに製品を製造することは

考えにくいと認識している。FDA2019925日に貴社に輸入警告措置66-40をとった。

もし貴社がアメリカ市場向けの医薬品の製造を再開するつもりなら、この文書の回答の中で以下

の情報を提供せよ。

・製品のライフサイクルを通して、関連する手順と共に管理状態を保証するためのバリデー

 ション計画の詳細

 貴社の工程の性能適格性評価(PPQ)と、管理状態が継続していることを保証するための

 ロット間及びロット内のばらつきの継続的なモニタリングに関する貴社のプログラムについて

 述べよ。

・各製品に関し適切なPPQを実施するためのタイムライン

・継続的な管理状態を保証するためのロット間及びロット内のばらつきの慎重なモニタリングを

 含む、各製造工程の設計、バリデーション、維持、コントロール、モニタリングに関する詳細

 なプログラム

・貴社の製造工程が適切な規格と製造の基準を一貫して満たすように、全てのばらつきを特定し

 管理するデータ駆動型で科学的に理にかなったプログラムがあることを保証するための製造

 工程のアセスメント

 アセスメントには、これに限定されないが、装置の使用目的への適合性の評価、貴社のモニタ

 リングと試験のシステムの検出能力の十分性、入荷原料の品質、各製造工程のステップと

 コントロールを含めよ。

 

●指摘2

貴社は医薬品の各成分の同一性を確認するために少なくとも1つの試験を実施することを怠った。

また貴社は、適切な間隔で、貴社の成分供給者の分析試験の信頼性をバリデートし証明すること

を怠った。

<指摘2詳細>

貴社は、毒性成分XXを含む成分を、最終製品XXを製造するために製品のオーナから受け取った。

しかし、貴社は、製造に使用するために成分のリリースに先立ち同一性試験を実施しなかった。

さらに貴社は、適切なバリデーションを通じて供給者の分析の信頼性を確認せずにXXを含む成分

に関する分析証明書(COA)の結果を使用した。

21 CFR 211.84(d)(2)のもとでは、成分の同一性を確認するために供給者のCOAを信頼してはいけ

ない。

さらに、貴社は、XXの溶液XXに関し、供給者からCOAや適合証明書を受け取っていない。

もし貴社がアメリカ市場向けの医薬品の製造を再開するつもりなら、この文書の回答の中で以下

の情報を提供せよ。

・貴社が入荷した成分の各ロットを試験しリリースするために使用する化学及び微生物の品質

 管理の規格

・同一性、濃度、品質、純度に関する全ての規格への一致に関し、成分のロットをいかに試験

 するつもりかの記述

 もし貴社が濃度、品質、純度に関し、成分のロットの試験をする代わりに供給者のCOAの結果を

 受け入れるつもりなら、貴社が初期のバリデーションと、定期的な再バリデーションを通じて、

 いかに供給者の分析結果の信頼性をしっかりと確認するかを明確に述べよ。更に、入荷した

 成分のロットについて、少なくとも1つの同一性試験を常に実施する誓約を含めよ。

・各成分の製造業者から得られたCOAの信頼性を評価するための、全成分の試験から得られた結果

 のサマリ

 COAのバリデーションプログラムを述べた標準操作手順書(SOP)を含めよ。

・貴社が製造した製品を試験する契約設備の適格性評価をし、監督をするための貴社の手順の

 サマリ

・成分、容器、蓋の全ての供給者がそれぞれ適格性評価をされ、原材料は適切な使用期限と

 リテスト日付が割り当てられているかを判断するための原材料システムの包括的で独立した

 レビュ

 レビュには、不適切な成分、容器、蓋の使用を防ぐために入荷した原材料の管理が適切である

 かどうかの判断もすべきである。

 

●指摘3

貴社は、契約のもとで他社で製造された製造、加工、包装された医薬品を含む、全ての成分、

医薬品の容器、蓋、中間材料、包装材料、ラベル、製品の承認・不承認を行う責任と権限を

持った適切な品質管理部門と、その品質管理部門に適用可能な手順を制定することを怠った。

<指摘3詳細>

貴社には、製造活動に関係する役割と責任を保証するために、個々の部門に関して詳細が記述

された文書化されたSOPが欠如していた。

全てのシステム(設備、装置、原材料、製造、試験管理、包装、ラベリング)に関連する貴社の

作業が適切に計画され、承認され、実施され、モニタされていることを保証することと、最終的

に、貴社がよい品質の製品を一貫して製造できることを保証するために、適切な品質部門の制定

は不可欠である。

もし貴社がアメリカ市場向けの医薬品の製造を再開するつもりなら、品質部門が効果的に機能

するための権限とリソースが与えられていることを保証するために、包括的なアセスメントと

改善計画を提出せよ。

アセスメントには、これに限定されないが下記のことも含めよ。

・貴社で使われている手順が安定していて適切であるかどうかの判断

・適切な手順の順守を評価するための、品質部門による貴社の作業全体の監督に関する情報の

 提供

・品質部門のロットの処遇の判断前の、各ロットとそれに関連する情報の完結した最終的な

 レビュ

・品質部門の調査の監督と承認と、全ての製品の同一性、濃度、品質、純度を保証するための

 品質部門のその他の職務からの解放

21 CFR Part210211の要件を満たすための品質システムとリスクマネジメントアプローチを

実装する助けとして、FDAのガイダンス文書Quality Systems Approach to Pharmaceutical CGMP Regulationsを見よ。

 

CGMPコンサルタントの推奨

我々は、我々が貴社で確認した違反の性質に基づき、もし貴社がアメリカ市場向けの医薬品の

製造を再開

するつもりなら、貴社がCGMP要件を満たす手伝いをするために21 CFR 211.34に規定されている

適格なコンサルタントを雇うことを強く勧める。

また我々は適格性のあるコンサルタント雨がCGMP順守に関し、貴社の作業全体の包括的な監査

を実施し、貴社がFDAとコンプライアンス状態を解決しようとする前に、コンサルタントが貴社

の是正処置・予防処置の完了と効果を評価することを勧める。

貴社がアメリカ向けの医薬品の製造と出荷を再開するつもりなら、システム的な改善と、

グローバルなアセスメントと、貴社の製造作業の改善を含む包括的な是正処置を提出すべきで

ある。

貴社のコンサルタントの使用は、CGMPを順守するための貴社の義務を軽減するものではない。

貴社の経営陣には、全ての不備とシステムの欠陥を解決し、継続的なCGMP順守を保証する責任

が残る。

 

●受託業者としての責任

医薬品はCGMPに従って製造されなければならない。FDAは、多数の医薬品製造業者が、製造設備、

試験機関、包装、ラベル貼りのように、独立した受託業者を使用していることを知っている。

FDAは受託業者を製造業者の延長としてみなす。

貴社はプロダクトオーナーとの契約の有無に関わらず、受託製造所として、貴社が製造する

医薬品の品質に責任がある。貴社には、医薬品が安全性、同一性、濃度、品質、純度に関し、

FD&C Act501(a)(2)(B)に従って製造されていることを保証する必要がある。FDAのガイダンス

文書Contract Manufacturing Arrangements for Drugs : Quality Agreementsを見よ。

 

●結論

この文書で挙げた違反は、貴社の製造所に存在する違反の包括的なリストではない。貴社には、

これらの違反を調査し、原因を判断し、再発を防止し、その他の違反を防止する責任がある。

FDA2019925日、貴社に輸入警告措置66-40をとった。

貴社が全ての違反を完全に解決し、我々がCGMPの遵守を確認するまで、FDAは、貴社の医薬品

製造業者としてのいかなる新しい申請やリストの補完の承認を保留する。

 

出典:https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/coral-pharmaceuticals-ltd-586576-10092019

 

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WL:320-20-06

アメリカの製造所の査察(2019/5/272019/6/5)でみつかった医薬品製造における重大なCGMP

違反に関する2019/11/5付ウォーニングレターには、下記の指摘事項があげられています。

 

●指摘1

原材料の入荷、識別、試験、取扱いに関する文書化された手順の不履行

<指摘1詳細>

貴社の原材料の入荷、識別、試験、取扱いに関する手順は、N-ニトロソジメチルアミン(NDMA)

Nニトロソジエチルアミン(NDEA)のようなニトロソアミンの不純物による汚染及び交叉汚染の防止

を含む、製造に使用される原材料の適合性を保証するために不適切である。貴社は原薬製造工程の

アセスメントに基づき、NDMA及びNDEAの不純物の存在を予想していなかった。

貴社は、ロットの大多数で限界値を超えたレベルでNDEAの汚染を含んでいると判断された試験の後、

201812月までに貴社のバルサルタン原薬のロットを全て回収した。貴社の20181121日付の

調査及び201911日付の添付書類は、回収された溶媒XXからNDEAの汚染が生じたと結論づけた。

ニトロソアミンの汚染に関する貴社の調査で、他の回収溶媒XXも貴社の定めた限界値である0.08ppm

40倍以上の3.38ppmNDEAを含んでいることを発見した。適切な科学的に正当な理由もなく、

貴社は、高いレベルのNDEAを含む回収された溶媒XXは、貴社の原薬のNDEAの著しいレベルの原因

ではないと結論づけた。

さらに貴社は、低いレベルのNDMAを貴社のパルサルタン原薬内で発見した。貴社は、このニトロ

ソアミンの不純物は、回収された汚染溶媒XXを経由して取り込まれたと結論づけた。特に貴社は

2019913日にFDAに提出したField Alert Report(FAR)の中で、不合格にしたバルサルタン原薬

の中で発見されたニトロソアミンの汚染の1つの有力な根本原因は、0.629ppmと同等のレベルの

ニトロソアミンを含む回収溶媒XXだと述べた。

貴社は、複数の外部の委託製造業者から得たXXを含むXXXXなどの回収溶媒を使用していた。

20191月に貴社はXXからの全てのバルサルタン関連の原材料の調達を制限し、20193月に貴社は

承認された製造リストからXXを除去した。顧客に供給した溶媒のニトロソアミンの不純物の汚染に

つながる不適切な溶媒回収作業を含むCGMPの不備により、FDAXXXX付で輸入警告措置66-40

とり、ウォーニングレターをXX付で発行した。

複数の委託製造業者はニトロソアミンに汚染された溶媒を供給した。しかし貴社には、どのタンク

がこれらの溶媒を保管するために使用されたかの文書が不足していた。貴社は回収された溶媒の

各タンクの使用の記録がなかったことを認めたが、貴社の回答はタンクの数、識別、使用を回顧的

に照合しようとした十分な情報を提出しなかった。さらに貴社は、その他の原薬が、回収されたXX

やその他のバルサルタン原薬の工程の溶媒を保管するタンクの使用により影響を受けた可能性が

あるか判断するための調査の情報を提供しなかった。

バルサルタン原薬に関し、契約製造業者からの回収溶媒の使用を停止した後、貴社は、社内の回収

溶媒XXに頼り始めた。貴社は、最新の工程でニトロソアミンの不純物を生成する機会のない状態を

維持していたのに、社内の回収溶媒XXに関する工程の性能適格性評価のレポートで、溶媒が貴社の

検知レベルを超えるNDMAと、貴社の規格の限界を超えるレベルのNDEAを発見した。

貴社は回答の中で、ニトロソアミンの汚染の最も確からしい原因は、破棄の目的で保管されていた

原材料を使用したXXの使用だったと説明した。貴社は、新しいXXに切り替えたと述べたが、貴社の

回答は、同様の装置も交換または修正される必要があるかの判断に取り組んでいない。

さらに、貴社は、ニトロソアミンの不純物の管理に関し、社内の溶媒回収工程のバリデートができ

るまで、新しい溶媒を使用し続けるつもりであると述べた。貴社は原薬の製造に使用するための

リリースの前に、ニトロソアミンに関し、新しい溶媒と回収溶媒の試験をすると誓約していなかっ

たので、貴社の回答は不十分である。

変異原性の不純物の存在に関するアプローチに関し、FDAのガイダンス文書M7(R1)Assessment and Control of DNA Reactive (Mutagenic) Impurities in Pharmaceuticals to Limit Potential Carcinogenic Riskを見よ。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ。

・これに限定されないが、XXXX、貴社で製造された全ての原薬の中のNDMANDEA、その他の

 変異原性の不純物の存在を防ぐための是正処置・予防処置(CAPA)の計画を含む回収溶媒に関す

 る調査の最新情報

・原薬と回収溶媒に関する工程の性能適格性評価に関する貴社のプログラムと、継続した管理状態

 を保証するためのロット間及びロット内のばらつきの継続的なモニタリング

 全原薬の不純物のプロファイルのライフサイクルを通じた継続的な評価に関するプログラムを

 含めよ。

・これに限定されないが、原材料が混同しない保証を含む、入荷した原材料の管理の手順

 さらに、汚染された溶媒XXXXを保持していた保管タンクの分析結果と、それらのタンクの

 原材料が貴社により製造された他の原薬を製造するために使用されたかどうかの情報を提出せよ。

・原薬製造工程内において、新しい溶媒及び回収溶媒のリリースに使用される試験方法を含む規格

 貴社の回答は、これに限定されないがニトロソアミンを含む、広範囲の不純物や汚染の可能性の

 検知と定量化の能力に触れるべきである。

・貴社の原材料システムの包括的なサード・パーティによるレビュ

 これに限定されないが、以下の情報を含むシステムの適格性を評価した報告書を提出せよ。

 ○不適切な原材料の使用を防ぐための入荷ロットの管理

 ○適切な使用期限やリテスト日付けの付与

 ○最初の供給者の選択に関する適格性評価の基準と、持続した供給者の能力を保証するための

  ライフサイクルを通じた評価を含む、継続的な全ての原材料供給者の能力と容認性の品質上

  の監督

 ○標準操作手順書(SOP)や経営陣の監督の改善など、実施された全てのCAPA

 

●指摘2

公式もしくはその他の制定した規格を超えて原薬の品質を変える可能性のある原材料の汚染や

キャリーオーバーを防ぐための装置や器具の洗浄の不履行

<指摘2詳細>

貴社の洗浄方法が、装置を清潔にし、非専用装置で製造される医薬品の汚染やキャリーオーバー

を防ぐために適切であるという保証がない。我々査察官は、非専用装置XX1102XX1506に、

洗浄済であるとラベルが貼られているのを発見した。しかし、XXの傾斜台の内側表面が糸くず

のない布で拭かれた時、XXのシミがみつかった。後で貴社が実施した試験で、シミはバルサル

タン原薬の残留物であると判明した。

貴社は回答の中で、装置の粗い表面の残留物の沈着のせいであるとした。また、すぐ後にとった

アクションとして、同様にシミXXが発見されたXXの傾斜台XXの内側表面を磨き、滑らかな表面に

した。貴社は、洗浄手順の改訂も行った。

貴社は、苦情と規格外(OOS)の調査のレビュに基づき、製品品質には最低限の影響であったと

判断した。また、貴社は、全てのバルサルタンのロット及び製造された他の製品は、“本題とは

無関係のこと”のために試験され、不具合はなかったと報告した。貴社の回答は不適切である。

交叉汚染は均一に分布すると仮定することはできないし、試験だけでは汚染の危険を軽減する

ことはできない。

この文書への回答の中で以下の情報を提供せよ。

・交叉汚染の危険の範囲を評価するための貴社の洗浄の効果の包括的で独立した回顧的レビュ

 残留物の特定、不適切に洗浄されていたかもしれない他の製造装置、交差汚染された製品が

 出荷のためにリリースされたかどうかのアセスメントを含めよ。そのアセスメントは、

 洗浄手順と作業の不適切さを特定し、2製品以上の製造に使用される製造装置の各部品も含めよ。

○リスクアセスメントの1つの要素として、交差汚染の予防と洗浄に不備のある貴社のシステム

 に起因するニトロソアミンのような不純物に関し、非専用装置で製造された全ての原薬を試験

 するつもりかどうかを述べよ。リスクアセスメントは貴社の回答の裏付けとなるべきである。

・貴社の医薬品製造におけるワーストケースとして特定された状態に特別な重点を置いた、洗浄

 バリデーションプログラムの適切な改善

 改善には、これに限定されないが、全てのワーストケースの特定と評価を含めるべきである:

 *高い毒性を持つ医薬品

 *高い有効性を持つ医薬品

 *洗浄溶液の中でより低い溶解度の医薬品

 *洗浄を難しくする特性をもった医薬品

 *洗浄を最も難しくする部分に関する拭き取り場所

 *洗浄前の最大保留時間

 さらに、新しい製造装置または新しい製品の導入前の変更管理システムでとられるはずの

 ステップについて述べよ。

 *製品、工程、装置の洗浄手順の確認とバリデーションに関し、適切なプログラムが実施される

  ことを保証する改訂されたSOPのサマリ

 *設備や装置に関する定期的で慎重な作業の管理監督を実施するためのCAPAの計画

  この計画は、とりわけ、装置/設備の性能の問題の迅速な検知、交換の効果的な実施、適切な

  予防保全のスケジュールの順守、装置/設備のインフラのタイムリーな改善、継続的なマネジ

  メントレビュのために改善されたシステムについて、保証すべきである。

 

CGMPコンサルタントの推奨

我々が貴社で確認した逸脱の性質に基づき、我々は、貴社がCGMP要件を満たす手伝いをするために

貴社の作業を評価する適格なコンサルタントを雇うことを強く勧める。

貴社のコンサルタントの使用は、CGMPを順守するための貴社の義務を軽減するものではない。貴社

の経営陣には、全ての不備とシステムの欠陥を解決し、継続的なCGMP順守を保証する責任が残る。

 

●追加の原薬CGMPのガイダンス

FDAは、原薬がCGMPに従って製造されているかどうかを判断する際、ICH Q7に要点が述べられている

期待を検討する。原薬の製造のために、FDAのガイダンス文書Q7 Good manufacturing Practice Guidance for Active Pharmaceutical Ingredientsを見よ。

 

●結論

この文書で挙げた逸脱は、貴社の製造所に存在する逸脱の包括的なリストではない。貴社には、

これらの逸脱を調査し、原因を判断し、再発を防止し、その他の逸脱を防止する責任がある。

貴社が全ての逸脱を完全に解決し、我々がCGMPの遵守を確認するまで、FDAは、貴社の医薬品製造

業者としてのいかなる新しい申請やリストの補完の承認を保留する。

 

出典:https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/mylan-laboratories-limited-unit-8-589297-11052019

 

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WL:320-20-07

貴社の販売ネットワークに医薬品を供給する海外の複数の医薬品製造業者のCGMP違反の状態

と、本社の査察(2019/1/142019/1/18)、配送センターの倉庫の査察(2019/1/142019/1/17

に基づいて発行された2019/11/6付ウォーニングレターには、下記の指摘事項があげられています。

 

●委託製造業者及び供給者からの不良医薬品の受領

輸入データの査察とレビュは下記のことを明らかにした。

1.レビュされた輸入記録は、貴社が2017109日と2017113日にS社からXXを受領したこと

  を示した。20174月の査察で、S社は、成分の同一性試験の不履行と、販売前の好ましくない

  微生物に関する各ロットの試験の不履行を含む重大なCGMP違反が明らかになっていた。

  これらとその他の違反の結果、S社には2017914日に輸入警告措置66-40がとられ、2018

  27日にはウォーニングレターが発行されていた。FDAは、貴社のCOOにウォーニングレターの

  コピーを送っていた。

2.レビュされた輸入記録は、貴社が201810月から12月に、H社から、医薬品XXXXを受領した

  ことを示した。20184月のH社の査察は、医薬品の各ロットについてリリース前に規格への

  一致を試験することの不履行を含む重大なCGMP違反が明らかにしていた。これとその他の違反

  の結果、H社は2018928日に輸入警告措置66-40がとられ、20181127日にウォーニング

  レターが発行されていた。FDAは貴社のCOOにウォーニングレターのコピーを送っていた。

 

我々は貴社の本社の査察中に、貴社が、貴社の供給者や委託製造業者の1つにウォーニングレター

が発行されたことに気付いたら、それ以上、その委託製造業者からOTC医薬品を買わないだろうと

述べたことを書き留めている。さらに、201925日の貴社の回答の中で、貴社は、もし医薬品

に輸入警告措置66-40がとられたら、その会社からの医薬品の輸入を中止すると述べた。

上の詳細な輸入データは、これが当てはまらないことを示している。

 

我々は、貴社が様々な時点で、重大なCGMP違反の医薬品の経歴を持つ委託製造業者や供給者を使っ

ていたことに気付いている。例えば、我々査察官は、上記に述べた製造所以外でも、貴社が以下

の委託製造業者や供給者を使用していたことを明らかにしている。

1.とりわけ、医薬品の製造前の原材料の試験の不実施、出荷前の最終製品の試験の不実施により、

  XX付でウォーニングレターを発行されたXX

2.2017811日にウォーニングレターを発行されたB

  この会社は、とりわけ、出荷前の最終製品の試験の不実施と、製造設備のあらゆるところで

  ネズミのフンがみつかり、2017629日に輸入警告措置66-40がとられている。

3.XX付でウォーニングレターを発行されたXX

  この会社は、とりわけ、試験結果の偽造と、通常の効力より弱い医薬品をアメリカ市場に出荷

  してXX付で輸入警告措置66-40がとられている。FDAは貴社のCOOにウォーニングレターのコピー

  を送っていた。

4.2019813日にウォーニングレターを発行されたN

  この会社は、とりわけ、医薬品の製造前の同一性に関する原材料の試験の不実施、出荷前の

  最終製品の試験の不実施により、2019610日に輸入警告措置66-40がとられている。FDA

  貴社のCOOにウォーニングレターのコピーを送っていた。

 

FD&C ActSection 501(a)(2)(B)の目的の中でCGMPの順守の不履行に関する輸入警告措置66-40

リストに記載された製造業者に関し、FDAは、輸入警告の中で、医薬品が不良であると思われる

エビデンスを持っている。貴社には、貴社が販売する医薬品は、医薬品に関する全てのCGMP

従って製造されたことを保守する責任がある。輸入警告に関する情報はFDAのウェブサイトで

見つけられる。

 

FDAが貴社のサプライチェインの中に重大なCGMP違反をした医薬品製造業者を発見したことを考慮し、

この文書への回答の中で、FD&C Act Section 301(c)21 U.S.C.331(c)に違反した不良医薬品の

受領と、州間の商取引において不良医薬品の販売をしないことを保証するための詳細な計画を提出

せよ。

貴社の計画の中にある品目は、供給者監査の計画を含む貴社の供給者および委託製造業者の評価

プログラムに含めるべきである。さらに、貴社は、全ての会社や医薬品がFDAの輸入警告措置の

対象になっているかの照合だけでなく、上記製造業者から得た医薬品が貴社の所有の中に残って

いるか、販売ネットワークまたは小売店にあるか、または、貴社のネットワーク内の他の小売店

ブランドにあるかの完全な照合を含めるべきである。FDAは、単に医薬品の販売に関する製造に

従事している会社(例:卸業者、ブローカ、自社ブランドの卸業者、販売店ブランドの卸業者)

にも、FDAのガイダンス文書Contract Manufacturing Arrangements for Drugs : Quality Agreements

の勧告に従うことを促している。

 

●医薬品の試験を実施するための検査認証機関Bureau Veritasの使用

貴社は、Bureau Veritas(BVS)と、貴社が販売する品目の試験を実施するための関係がある。

前述の委託製造業者及び供給者に対するFDAの査察は、貴社が、貴社の委託製造業者及び供給者に

契約試験機関としてBVSを使用することを指示していたことを明らかにした。FDAは、BVSの試験

機関の査察において、貴社が貴社の委託製造業者及び供給者に、貴社により販売される医薬品を

試験するためにBVSを使用することを要求する貴社の品質マニュアルのコピーも集めた。

貴社の供給者に対する査察中、上に挙げられた会社のいくつかは、アメリカ市場への医薬品の

出荷と販売を支持する貴社とBVSのロゴがついた技術的な試験レポートを信じているとFDAに対し

て強く主張した。FDAは、20182月に、そのような技術的なレポートを作成しているBVS1カ所

を査察し、BVSが使用している医薬品の分析のための試験方法に関し、複数の不備を発見した。

このFDAの査察中と、後でFDAに提出された回答文書は、共に、BVSの代表は、BVSの試験方法は

医薬品のCGMPの目的に適していないので、その試験結果は医薬品をアメリカのサプライチェイン

に販売するリリース判断をするのに適していないと強く主張した。

貴社の購入契約は、BVSが医薬品の品質の適切な判定を提供できないという事実にもかかわらず、

販売された医薬品の合格判断の目的のためにBVSの試験を使用することを供給者に求めている。

この試験はFDAの規制の下で求められている試験の代わりとして使用することはできない。貴社

は、貴社が販売する医薬品が、貴社に医薬品を供給する全ての医薬品製造業者がCGMPの要件に

従ってリリース試験を実施したという保証も含め、不良でないことを保証する責任がある。

 

●規制当局との打ち合わせ

この文書への貴社の回答の提出をもとに貴社が不良品を州間の商取引に導入し続けることを防ぐ

ために貴社が提案した是正処置の適格性を議論するための打ち合わせを計画するために連絡せよ。

 

●結論

この文書で挙げた違反は、包括的なリストではない。貴社には、上記の違反及びFD&C Actに対する

その他の違反をすぐに是正し対処する責任がある。違反の迅速な是正の不履行は、更なる通知や

制限なしの差し押さえや強制命令を含む法的措置につながるかもしれない。

さらに、貴社が輸入している製品のいくつかは化粧品として規制されているものでもある。例えば、

B社から輸入した製品は、OTC医薬品と化粧品にあたる。FD&C Act Section 601(c)のもとで、もし

化粧品が、ごみが混入したり健康上有害な状態になったりする可能性のある不衛生な条件のもので、

調合され、包装され、保管されたら、その化粧品は混ぜ物をされているとみなされるだろう。

OTC医薬品の品質を悪化させるいくつかの衛生状態は、化粧品の品質を悪化させる原因にもなりうる。

FD&C Act Section 301(a)のもとで、品質の悪い化粧品を州間の商取引への導入のために紹介・

配達・受領することは禁止されている行為である。

 

出典:https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/greenbrier-international-inc-dba-dollar-tree-574706-11062019

 

 

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まとめ

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いかがでしたでしょうか。

 

これまでのウォーニングレターは、中国・インドの企業に対するものが多かったのですが、

今回取り上げた3件のうち2件はアメリカの企業に対するもので、なかなか興味深いもので

した。

 

2件目は、発ガン性物質として注目されているニトロソアミンに関連した指摘でした。

原材料の不十分な管理や、非専用設備の不十分な洗浄のリスクをあらためて実感しました。

 

3件目は、アメリカ国内で有名な小売の販売ネットワークに医薬品を供給している企業が、

輸入警告措置やウォーニングレターを受けた企業から医薬品を調達していることについて

の指摘でした。

供給者の管理という視点で参考にしていただければと思います。

 

☆次回は、1/1(水)に配信させていただきます。

 

2019.12.01

【最近のウォーニングレター】ASTROM通信<183号>

 ~安全な医薬品の安定供給をご支援する~

こんにちは

ASTROM通信担当の橋本奈央子です。

 

だんだん冬らしい気候になってきましたが、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。

 

さて、今回も、FDA(米国食品医薬品局)の製造品質局から製薬会社向けに出された

ウォーニングレター(3)について見ていきたいと思います。

最後までお読みいただければ幸いです。

 

 

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最近のウォーニングレターの概要  

注:文中のXXはウォーニングレターでマスキングされている文言です。

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WL:320-19-44

韓国の製造所の査察(2019/3/252019/3/29)でみつかった医薬品製造における重大なCGMP

違反に関する2019/9/12付ウォーニングレターには、下記の指摘事項があげられています。

 

●指摘1

貴社は全ての成分、医薬品の容器、蓋、中間材料、包装材料、ラベル、製品の承認・不承認

を行う責任と権限を持った適切な品質管理部門を制定することを怠った。また、貴社は、

品質管理部門に適用する文書化された責任と手順を制定し、それに従うことを怠った。

<指摘1詳細>

貴社は、OTC医薬品の受託製造業者である。貴社の品質部門は、十分な製品の品質試験が完了

した時のみ出荷することを保証するのを怠った。レビュした41ロットのうち、半分以上の

26ロットは、微生物試験が完了する前に出荷されていた。貴社は査察中、貴社の顧客がこの

手順に同意していたと述べた。全ての必要な試験が完了する前に医薬品を出荷することは

受け入れられないし、品質を満たさない医薬品が顧客に出荷されるリスクを増す。貴社の

医薬品XXのいくつかは、子供用としてラベル表示されていることに気を配ることが大切で

ある。

貴社は回答の中で、貴社の手順を改訂し、“協力の公式文書”のサインをもらっている

ところであると述べた。貴社の回答は不適切である。貴社の手順は既に全ての試験が完了

するまで製品を保管することを求めている。貴社の提案したアクションがいかに品質を示す

ための完全なデータがない状態で製品が出荷されることを防ぐか不明確である。さらに、

貴社は試験の完了前に出荷した過去のロットが全て品質を満たしているというエビデンスを

提出することを怠った。

この文書への回答の中で以下の情報を提供せよ。

・全ての規格を満たしたこと保証するための、出荷された全てのロットの回顧的レビュ

・使用期限内の全ての製品の保存サンプルから得られた試験結果のサンプル

 貴社はこれに限定されないが、同一性、有効成分の濃度、微生物特性(総菌数、好ましく

 ない微生物を検知するためのバイオバーデンの確認)を含む全ての品質特性の試験をする

 べきである。もし、ロットの試験で規格外(OOS)の結果が得られたら、顧客への通知や

 回収の開始を含む貴社がとろうとする是正処置を示せ。

・貴社の品質部門がその機能を効果的に果たすために権限とリソースを与えられている

 ことを保証するための是正処置・予防処置(CAPA)を伴った包括的なアセスメント

 そのアセスメントには、これに限定されないが、以下のことを含めよ。

 ○貴社で使用されている手順が安定していて適切であるかどうかの判断

 ○適切な手順の遵守を評価するための貴社の作業全体の品質部門による監督に関する規定

 ○品質部門の判断の前に実施する各ロットとその関連情報の完全で最終的な再レビュ

CGMPの要件を満たすために最新の品質システムとリスクマネジメントのアプローチを実装

する助けとして、

FDAのガイダンス文書Quality Systems Approach to Pharmaceutical CGMP Regulationsを見よ。

 

●指摘2

貴社は、医薬品の安定性を評価し適切な保管条件と使用期限を決定するために計画された

安定性試験の結果を使用するための文書化された試験プログラムを制定することを怠った。

<指摘2詳細>

貴社の安定性プログラムは、使用期限内に貴社が製造した医薬品の品質を示すのに十分で

ない。安定性プログラムは安定性サンプルの分析試験を含んでいなかった。プログラムは、

医薬品の使用有効期間を通して、有効成分の量と、成分が制定された規格と予め決められた

全ての品質基準を満たすことを確認しなければならない。さらに、貴社は、各医薬品に

ついて、安定性プログラムに1ロットのみをセットし、継続的な安定性プログラムを持って

いなかった。

貴社は回答の中で、安定性の手順を改訂するつもりであると述べた。また、貴社は、顧客

からの次の注文時は、貴社が製造した各医薬品につき3ロットを安定性プログラムにセット

すると約束した。貴社は、各試験間隔で、新しい未開封の製品サンプルを使用して安定性

試験を行うとも述べた。貴社は、改訂された安定性プログラムについて述べていないし、

実施のタイムラインを提出していないので、貴社の回答は不十分である。

この文書への回答の中で、安定性プログラムの適切性を保証するために包括的で独立した

アセスメントとCAPAの情報を提出せよ。貴社のCAPAには、これに限定されないが以下の

情報を含めるべきである。

・安定性プログラムについて述べた、改訂された標準操作手順書(SOP

・安定性を示す方法

・出荷許可前に容器密閉システムの各製品を保証する安定性の研究

・使用有効期間が妥当かどうかを判断するために、毎年、各製品の代表的なロットが

 プログラムに追加されるような継続的なプログラム

・各タイミングで、試験される特定の属性

 

●指摘3

貴社は医薬品の各成分の同一性を確認するために少なくとも1つの試験を実施することを

怠った。また貴社は、適切な間隔で、貴社の成分供給者の分析試験の信頼性をバリデート

し証明することを怠った。

<指摘3詳細>

貴社は、入荷した原材料と有効成分(例:XX)の同一性に関する試験を怠った。代わり

に、貴社は、適格性評価のされていない供給者の分析証明書(COA)を信頼した。同一性試験

は、医薬品製造に使用される前に、各成分のロットに求めれられていて、適切な間隔での

供給者の試験結果のバリデーションを通じてのみ、他の成分の属性に関するCOAを信頼する

ことができる。

さらに、XXは貴社が製造する多数の製品の成分である。貴社の供給者のCOAは、XXに関する

XXの限界試験のエビデンスを示しているが、貴社は、XXまたはXXが存在するかどうかを

判断するためにXXの全てのロットの全ての容器の試験をすることを怠った。

貴社は回答の中で、供給者の適格性評価と原材料の試験に関する手順を改訂するつもりで

あると述べた。

また、貴社は、貴社の顧客の次の注文時に原材料の同一性試験を実施することも約束した。

貴社は、貴社がいかに供給者の適格性評価を行い、供給者のCOAを確認するかの改訂された

手順や詳細を提出していないので、貴社の回答は不十分である。

この文書への回答の中で、

・各成分のロットの同一性、濃度、品質、純度に関する全ての規格への一致をいかに試験

 するかを述べよ。もし貴社が各成分のロットの同一性、濃度、品質、純度の試験をする

 代わりに、供給者のCOAの試験結果を受け入れるつもりなら、最初のバリデーションと

 その後の定期的な再バリデーションで、これらの属性に関する供給者の試験結果の

 信頼性と一貫性をいかに確認するかを述べよ。さらに、入荷する成分の少なくとも1

 の同一性試験を実施し、試験方法を提出ることを約束せよ。

・各成分の製造業者のCOAの信頼性を評価するために、全ての成分の全ての試験から得ら

 れた試験結果をまとめよ。このCOAのバリデーションプログラムについて述べた貴社の

 SOPを含めよ。

XXに関し、全てのグリセリンの保管サンプルの試験をせよ。XXXXのロットに存在する

 かどうかを示せ。もし、貴社の試験でOOSOut-of-Specification)の結果があったら、

 顧客への通知や回収の開始を含む貴社がとろうとしている是正処置を示せ。

XXXXを含む医薬品を製造する場合のCGMP要件を満たす助けとして、FDAのガイダンス

文書Testing of XXを見よ。

 

●指摘4

貴社は、貴社が製造した医薬品が、それが持つとされる同一性、濃度、品質、純度を持つ

ことを保証するために設計した製造と工程管理に関して文書化した手順を定めることを

怠った。

<指摘4詳細>

貴社は、OTC医薬品XXに関する製造工程をバリデートしていなかった。

プロセスバリデーションでは、工程が、一貫して品質のよい製品を供給する能力があると

いう科学的なエビデンスを作る。中間材料と製品のサンプリングと試験には、生産活動を

モニタし、医薬品の性質のばらつきの原因となりうる製造工程の性能をバリデートする

ための管理手順を必要である。サンプルは、ロットの代表で、統計的信頼を提供し、

予め定めた規格を満たさなければならない。

貴社は回答の中で、21 CFR 210, 211章に従い、バリデーションのマネジメント手順を

定めるつもりであると述べた。貴社は、医薬品XXの顧客の次の注文時、プロセスバリ

デーションを実施することを約束した。

貴社は、製品のライフサイクルを通じて、バリデートされた工程の維持を保守するため

の総合的なプログ

ラムの詳細を提出しなかったので、貴社の回答は不十分である。さらに、貴社は、バリデ

ーションを実施するための詳細なタイムラインを提出しなかった。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ。

・工程管理手順と、装置及び設備の適格性評価に関する文書化された手順を含む詳細な

 バリデーション計画

FDAがプロセスバリデーションの要素として考える一般原則とアプローチについて、

FDAのガイダンス文書Process Validation : General Principles and Practicesを見よ。

 

●指摘5

貴社は、装置の洗浄とメンテナンスに関する文書化された手順を定め、それに従うこと

を怠った。

<指摘5詳細>

貴社は、チューブ充填や封緘機などの非専用の製造装置の洗浄に関して使われる洗浄手順

をバリデートしていなかった。洗浄中の製造装置の製品の接触面の残留物の不十分な除去

は、非専用装置で次に製造される製品を汚染する可能性がある。貴社は、装置の洗浄活動

が行われた時に適切に記録することも怠った。

貴社は回答の中で、貴社の装置の洗浄手順をレビュして改訂し、装置の洗浄活動を記録した

装置のログブックの使用を取り入れると述べた。また、貴社は貴社の製造装置の洗浄バリデ

ーションを実施すると約束した。

貴社は、貴社の非専用装置の適切な洗浄を保証する手順をいかに改訂するかを述べなかった

ので、貴社の回答は不十分である。また貴社は、完了のタイムラインと一緒に洗浄バリデー

ションプログラムの詳細を提出しなかった。

この文書への回答の中で以下の情報を提出せよ。

2製品以上を製造するために使用される製造装置の洗浄手順、業務、バリデーションの

 適切性を評価するための包括的な計画

・貴社の洗浄手順が適切に評価されていることを保証するための貴社の洗浄バリデーション

 の戦略に関する科学的で論理的な根拠

・ワーストケースとして認識されてる状態をより組み込んだ、貴社の改訂された洗浄バリデ

 ーション手順のサマリ

 手順には、これに限定されないが、最高の毒性の医薬品、洗浄用の溶媒への溶解が最低

 の医薬品、洗浄を難しくする性質の医薬品、洗浄が最も難しい装置の場所の拭き取りを

 含めるべきである。

・新しい製品、工程、装置に関する洗浄手順の検証とバリデーションに関して適切なプロ

 グラムを保証するために改訂されたSOPのサマリ

・製造装置の微生物試験の頻度に関する科学的な論理的根拠

 

CGMPコンサルタントの推奨

我々は、我々が貴社で確認した違反の性質に基づき、貴社がCGMP要件を満たす手伝いをする

ために21 CFR 211.34に規定されている適格なコンサルタントを雇うことを強く勧める。

貴社のコンサルタントの使用は、CGMPを順守するための貴社の義務を軽減するものでは

ない。貴社の経営陣には、全ての不備とシステムの欠陥を解決し、継続的なCGMP順守を

保証する責任が残る。

 

●受託業者としての責任

医薬品は、CGMPに従って製造されなければならない。FDAは、多数の医薬品製造業者が、

製造設備、試験、包装、ラベル貼りのように、独立した受託業者を使用していることを知って

いる。

貴社と貴社の顧客XXは、医薬品の製造に関する品質協定を締結している。貴社はプロダクト

オーナーとの契約の有無に関わらず、貴社は受託製造所として、貴社が製造する医薬品の品質

に責任がある。貴社には、医薬品が安全性、同一性、濃度、品質、純度に関し、FD&C Act

501(a)(2)(B)に従って製造されていることを保証する必要がある。

FDAのガイダンス文書Contract Manufacturing Arrangementを見よ。

 

●結論

この文書で挙げた違反は、貴社の製造所に存在する違反の包括的なリストではない。貴社には、

これらの違反を調査し、原因を判断し、再発を防止し、その他の違反を防止する責任がある。

FDA2019719日、貴社に輸入警告措置66-40をとった。

貴社が全ての違反を完全に解決し、我々がCGMPの遵守を確認するまで、FDAは、貴社の医薬品

製造業者としてのいかなる新しい申請やリストの補完の承認を保留する。

出典:https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/dermameal-co-ltd-582118-09122019

 

~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

WL:320-20-01

インドの製造所の査察(2019/4/152019/4/20)でみつかった医薬品製造における重大なCGMP

違反に関する2019/10/3付ウォーニングレターには、下記の指摘事項があげられています。

 

●指摘

貴社は、ロットが既に出荷されたかに関わらず、説明のつかない食い違いや規格を満たさない

ロットまたはその成分の徹底的な調査を行うことを怠った。

<指摘詳細>

貴社は、根本原因を特定するための調査を確実にすることを怠り、持続的な是正処置・予防

処置(CAPA)を実施することを怠った。

a. 貴社は、局所用クリームXXのざらつきについての多数の苦情を十分に調査することを

  怠った。

  201711月以来、貴社は20ロットを不合格し、製品に関し少なくとも38件の苦情を受け

  取った。製品のざらつきは、2010年以来、継続的な製剤の問題で、貴社の製造所の前回

  の査察で、不備が指摘されていた。貴社は当時、回答の中で、この処方の問題について、

  改善を提案した。一番最近の査察への貴社の回答では、201811月の製品の処方変更中

  に製品のざらつきの問題は改善されたと述べた。貴社は新しい処方の構造安定性を示す

  十分なデータを提供しなかったので、貴社の回答は不十分である。

  我々は20197月に、もともとの処方を使って製造された使用期限内の全てのロットを

  回収したことを知っている。しかし、処方変更と、マーケティング活動はタイムリーな

  方法で実施されていなかった。

 

b. 貴社は、貴社の製品の配送中に発生した複数の温度逸脱の適切な調査を怠った。貴社の

  温度逸脱の調査は、再発を防ぐためのタイムリーな活動を含んでいなかった。

  例えば、20185月、XX%米局方クリームXXのロットは、アメリカへの輸送中にXXから

  XXに至る温度の逸脱にさらされた。20187月には、XX%米局方XXのロットは、アメリカ

  への輸送中XXからXXにさらされた。製品XXは、XXの間で保管されなければならな

  い。これらのXXロットはアメリカ市場に出荷された。

  温度逸脱の不十分な調査は、継続的な問題であり、貴社の製造所の前回の査察で不備が

  挙げられていた。貴社はXX%米局方クリームXXにおける上昇した温度の影響を判断する

  ための検証を実施した。検証はXXでの製品の相分離を示した。

  貴社は回答の中で、長期の安定性試験と同様、追加の温度逸脱の検証を実施するつもり

  であると述べた。また貴社は、温度逸脱検証中に確認された全てのOOSについて調査し、

  FDAに通知するつもりであると述べた。

  貴社の回答は不十分である。貴社は、ラベルに表示された保管条件を超える温度にさら

  された出荷済ロットのリスクアセスメントを提出しなかった。また、貴社の回答は、

  温度逸脱から貴社の製品を守るための新しい出荷手順の実装に触れていたが、タイムリ

  ーな方法では実装されていない。

 

c. 貴社はXXのような重要な製品の属性に関する多数のOOSの試験結果を適切に調査してい

  ない。例えば20184XXのロットXXは、XXで不合格になった。更に、20192月、

  XX%米局方軟膏XXXXで不合格になった。これらのロットは最終的に不合格になった。

  しかし、これらの不具合に関する貴社の調査は根本原因を判断せず、効果的なCAPA

  保証しなかった。

  貴社は回答で、貴社の調査の品質を高めるためにコンサルタントを雇うことを計画して

  いると述べた。貴社は、製品品質への潜在的な影響を評価せず、可能性のある根本原因

  の確認を怠ったので、貴社の回答は不十分である。

 

d. 貴社は、これに限定されないが、XX%米局方軟膏XXXX%米局方クリームXXXX%米局方

  軟膏XXを含む様々な製品に関し、破裂、ひび割れ、XXの穴に関する70件以上の顧客の

  苦情を適切に調査することを怠った。貴社の調査は、影響範囲とこれらの重大な

  容器/密閉システムの欠陥の原因に対処し、苦情と類似の製品品質の問題を持つその他

  の製品や同じ供給者を使用している製品を評価することを怠った。

  貴社は回答の中で、苦情の根本原因は、顧客による、XXの不適切な折り畳みによる取扱い

  だと述べた。さらに貴社は、苦情率はささいなので出荷されたロットへのリスクはないと

  述べた。しかし、貴社は、同様の品質の不具合の再発を防止するためのCAPAを行わずに

  50件以上の苦情を終了させた。

 

貴社の調査に関する品質システムは不十分で、安全で効果のある安定した製品を保証して

いない。貴社は繰り返し、根本原因の判断とこれらの深刻な製品品質の不具合の再発を防止

するためのCAPAを怠った。

この文書への回答の中で以下の情報を提供せよ。

・貴社の逸脱、食い違い、苦情、OOSの結果、不具合の調査に関するシステムの包括的で独立

 したアセスメント

 このシステムを改善するための詳細なアクションを提供せよ。貴社のアクションプランには、

 これに限定されないが、調査能力、範囲の決定、根本原因の評価、CAPAの効果、品質部門の

 監督、文書化された手順の大幅な改善を含むべきである。調査の全ての段階が適切に実施

 されることをいかに保証するかについても取り組め。

・貴社のCAPAプログラムの独立したアセスメントと改善

 貴社が、いかに効果的に、根本原因の分析、CAPAの効果の保証、調査の傾向の定期的な

 レビュ、職員の能力の向上、必要な場合CAPAプログラムの改善の実施、品質部門の判断権の

 保証を実施するつもりかということと、それが経営陣により完全にサポートされていること

 を要約せよ。

XX%米局方クリームXXの新しい処方の構造安定性の詳細なレビュ

 レビュには、これに限定されないが、全ての製造及び品質のデータを含めよ。(例:苦情、

 OOS、逸脱、不合格、安定性、新しい処方が安定しているかどうかを評価するためのデータ)

・成分、容器、蓋の全ての供給者が適格性を評価され、原材料には適切な使用期限とリテスト

 日付が付与されるかどうかを判断するための貴社の原材料システムの包括的で独立したレビュ

 レビュでは、不適切な成分、容器、蓋の使用を防ぐために入荷した原材料の管理が適切か

 どうかも判断せよ。

・貴社の工程の管理状態を判断するための、全ての工程の独立したレビュ

 貴社の製造工程の設計、バリデーション、維持、管理、継続的な管理状態を保証するための、

 ロット間、ロット内のばらつきの慎重な監視を含むモニタリングに関する詳細なプログラム

 も提出せよ。また、貴社の装置と設備に関する適格性評価プログラムも含めよ。

 

●結論

この文書で挙げた違反は、貴社の製造所に存在する違反の包括的なリストではない。貴社には、

これらの違反を調査し、原因を判断し、再発を防止し、その他の違反を防止する責任がある。

貴社が全ての違反を完全に解決し、我々がCGMPの遵守を確認するまで、FDAは、貴社の医薬品

製造業者としてのいかなる新しい申請やリストの補完の承認を保留する。

出典: https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/glenmark-pharmaceuticals-limited-582701-10032019

 

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WL:320-20-03 

インドの製造所の査察(2019/4/82019/4/16)でみつかった医薬品製造における重大なCGMP

違反に関する2019/10/8付ウォーニングレターには、下記の指摘事項があげられています。

 

●指摘1

貴社は、貴社が製造した医薬品が、それが持つとされる同一性、濃度、品質、純度を持つ

ことを保証するために設計した製造と工程管理に関する文書化した手順を定めることを怠った。

<指摘1詳細>

貴社は、代替の原薬の適格性を評価するために、3つの連続するロットが品質特性を満たすこと

を求める文書化され承認されたプロセスバリデーション(PV)の手順に従わなかった。貴社の手順

に従わずに、新しい代替原薬を使って、錠剤XX50mgと錠剤XX 100mgのいくつかのPVロットが製造

された。

特に、最初の3つのPVロットで溶解、分析、XXで不合格になった後、貴社は文書化された手順は

別として、4つ目のロットを追加した。多数のOOSの調査が開始され、品質部門は4つのPVロット

を不合格にした。

貴社は、代替原薬を商用に使用することを正当化するための新しい内部手順を作り、新しい代替

原薬を使用して貴社の工程が品質のよい原材料を製造することはできないと示すデータを持って

いるのにもかかわらず、オリジナルの手順を回避した。多数の錠剤XX50mgと錠剤XX 100mgの商用

ロットは、この新しい代替原薬を使って製造され、PVは不合格にもかかわらず、アメリカ市場に

出荷された。さらに、XXの多数のロットは、ニトロソアミンの不純物の許容できない量により

回収された。

貴社の回答は、貴社が文書化され承認されたバリデーション手順に従わなかったことを認めて

いた。また貴社は原薬の変更は、製造工程と最終製品の品質に影響を与えなかったと述べた。

貴社は、最初のPVロットの不具合に関する根本原因の提供を怠ったので、貴社の回答は不十分

である。また、貴社は、PVで不合格の代替原薬の承認を裏付けるプロセスバリデーションの手順

の正当化の理由を提出することを怠った。

プロセスバリデーションは、ライフサイクルを通じて、工程の設計と管理状態の安定性を評価

するものである。製造工程の重要なステップは、適切に設計され、入荷した原材料、中間材料、

最終製品の品質を保証しなければならない。工程の適格性評価の検証は、初期の管理状態が定着

したかを判断するものである。

正しい工程の適格性評価の検証が、医薬品の商用の販売の開始前に必要である。その後、製品の

ライフサイクルを通じて貴社が安定した製造作業を維持していることを保証するために、工程の

性能と製品品質の継続的で慎重な管理が必要である。

この文書への回答の中で以下の情報を提供せよ。

・製品のライフサイクルを通じて管理状態を保証するための、関連手順も含めた貴社のバリデー

 ションプログラムの詳細なサマリ

 工程の性能適格性評価と、管理状態の継続を保証するためのロット間及びロット内のばらつき

 の継続的なモニタリング関する貴社のプログラムを述べよ。

・貴社が販売している各製品に関する適切な工程の適格性評価(PPQ)を実施するためのタイムラ

 イン

・商業的に出荷された医薬品に関する貴社のプロセスバリデーションを裏付ける全てのデータの 

 レビュ

FDAがプロセスバリデーションの基礎と考える一般的な原則とアプローチに関するFDAのガイダン

ス文書Process Validation : General Principles and Practicesを見よ。

 

●指摘2

貴社は、ロットが既に出荷されたかに関わらず、説明のつかない食い違いや規格を満たさない

ロットまたはその成分の徹底的な調査を行うことを怠った。

<指摘2詳細>

貴社のOOSの試験結果の調査は不十分である。分析、XX, 溶解に関する多数のOOSの調査は、理由

となりそうな根本原因の特定もなしに、または、根本原因の科学的な正当性に欠けた状態で、

完了された。不適切なOOSの調査にもかかわらず、貴社は、最初のOOSの結果を無視し、リテスト

の結果をもとにロットをリリースした。

例えば、XXの分析値の高さにより、ロット番号BP02D026の錠剤XXXXに関するOOS

調査OOS/IN/F/FP/17/238201774日に開始された。その結果はXXXX%の規格に対してXX%

ものすごく強力だった。このOOSの結果は、根本原因の特定がない状態で、貴社のフェーズ1のラボ

の調査中に確認された。貴社のフェーズ2の調査中、製造及び試験室のエラーは最終的に確認され

なかった。可能性のある根本原因が見つからないまま、最初の高いOOSの結果は無効化され、XX

リテストされた保存サンプルの結果に基づきリリースされた。その結果、最終製品のロットは

アメリカ市場に出荷された。

他の医薬品でも、最初の不合格のOOSの結果の不適切な無効化に関する複数の例がみつかった。

20171月から20193月の間に、貴社が最初のOOSの試験結果が無効化する率は60%~70%と高か

った。

貴社の回答は、適切な調査もせずに無効化されたOOSの試験結果の率の高さを認識していることを

示していた。貴社は、20171月~20193月の間に、貴社はOOSの無効化を77%から41%に低下

させたと述べた。主な原因は、ヒューマンエラー、機器/カラムのエラー、方法のエラーとされた。

貴社は、根本原因を適切に特定しているか、OOSの結果を正しく報告しているか、適切な是正処置

・予防処置(CAPA)を実装しているかを判断するために、全ての医薬品の回顧的なレビュの結果

 を提出することを怠ったので、貴社の回答は不十分である。

 これはFDAの貴社の製造所における2017417日~28日の査察からの繰り返しの所見である。

 FDA2019311日~19日の貴社の別の製造所での不適切な調査に関する同様のCGMPの所見を

 挙げている。

 複数の製造所での繰り返される不具合は、貴社の経営陣の医薬品製造の監督と管理が不十分で

 あることを示している。

 貴社の経営陣には、全ての不備を完全に解決し、継続的なCGMP遵守を保証する責任がある。

 貴社は、システム、工程、製造された製品がFDAの要件に従っていることを保証するために、

 貴社の製造作業の全体をすぐに包括的に評価しなければならない。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ。

・全ての無効化されたOOS(工程内及びリリース/安定性試験を含む)の回顧的でサード・

 パーティによるレビュ

 この文書の日付時点で使用期限内にありアメリカ市場にある製品の結果

 以下のOOSを含む、分析で見つかったことをまとめたレポート、

 〇無効にされたOOSの結果に関する科学的な正当的理由とエビデンスは最終的なものか、

  それとも、結論に到達せずに試験室のエラーを原因として示したのかを判断せよ。

 〇結論に到達せずに試験室を根本原因とした調査に関し、論理的な根拠を提出し、改善

  のために、同じまたは類似の根本原因に対して脆弱な他の全ての試験方法が特定されて

  いることを保証せよ。

 〇回顧的なレビュにより発見され、試験室での根本原因が決定的でない、または、特定されて

  いない全てのOOSの結果について、製造の徹底的なレビュを含めよ。(例:バッチの製造記録、

  製造ステップの適格性、装置/設備の適合性、原材料のばらつき、工程の性能、逸脱の履歴、

  苦情の履歴、ロットの不合格の履歴)

  個々の調査に関し、製造の潜在的な根本原因と、製造作業の改善をまとめよ。

 〇OOSの結果の調査システムに関する包括的なレビュと改善プラン

  CAPAはこれに限定されないが、以下のことを含むべきである。

  ・試験室の調査の品質部門の監督

  ・試験室の管理の悪い傾向の識別

  ・試験室のばらつきの原因の解明

  ・試験室の原因が最終的であると特定できない場合はいつでも製造の潜在的な原因の徹底的

   な調査の開始

  ・各調査とそのCAPAの適切な範囲の決定

  ・これらとその他の改善と一緒となった、OOSの改訂された調査手順

不合格、OOSOOTまたはその他の予期しない結果や、調査の文書の取扱いに関するより多くの

情報については、

FDAのガイダンス文書Investigating Out-of-Specification(OOS) Test Resultsfor Pharmaceutical Production

を見よ。

 

CGMPコンサルタントの推奨

我々は、貴社がコンサルタントを雇ったことを知っている。貴社の不十分な調査による貴社の

コンプライアンス状態の履歴により、我々は、貴社がCGMP要件を満たす手伝いをするために

21 CFR 211.34に規定

されている適格なコンサルタントを雇うことを勧める。貴社のコンサルタントの監査の後、

その報告のサマリを提出せよ。

貴社のコンサルタントの使用は、CGMPを順守するための貴社の義務を軽減するものではない。

貴社の経営陣には、全ての不備とシステムの欠陥を解決し、継続的なCGMP順守を保証する責任

が残る。

 

●結論

この文書で挙げた違反は、貴社の製造所に存在する違反の包括的なリストではない。貴社には、

これらの違反を調査し、原因を判断し、再発を防止し、その他の違反を防止する責任がある。

貴社が全ての違反を完全に解決し、我々がCGMPの遵守を確認するまで、FDAは、貴社の医薬品

製造業者としてのいかなる新しい申請やリストの補完の承認を保留する。

出典:https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/torrent-pharmaceuticals-limited-585255-10082019

 

 

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

まとめ

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いかがでしたでしょうか。

 

今回のウォーニングレターでも、逸脱の管理、安定性モニタリング、供給者の管理、外部委託

業者の管理に関する指摘がみられました。

逸脱の管理は、PIC/Sガイドラインでも、1章にて、根本原因の特定や是正処置・予防処置(CAPA

の実施を求めています。

また、安定性モニタリングは、PIC/Sガイドライン6章、供給者の管理は5章、外部委託業者は7

にうたわれていて、今年度内に発出が予定されている改正GMP省令にも盛り込まれる予定となって

います。

是非、参考にしてみていただければと思います。

 

それから、2つ目のウォーニングレターに、配送中に発生した温度の逸脱に関する指摘がみられ

ました。これまでウォーニングレターの中でGDPに関わる指摘を目にした記憶がなかったので、

興味深かったです。医薬品の品質という観点からすると、製造だけでなく配送も重要であること

をあらためて感じました。

 

☆次回は、12/15(日)に配信させていただきます。

2019.11.15

【最近のウォーニングレター】ASTROM通信<182号>

 

~安全な医薬品の安定供給をご支援する~

こんにちは

ASTROM通信担当の橋本奈央子です。

 

あっという間に、今年も残すところ1ヶ月半となりましたが、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。

 

さて、今回も、FDA(米国食品医薬品局)の製造品質局から製薬会社向けに出されたウォーニングレター(3)

について見ていきたいと思います。

最後までお読みいただければ幸いです。

 

 

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最近のウォーニングレターの概要

注:文中のXXはウォーニングレターでマスキングされている文言です。

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WL:320-19-41 中国の製造所の査察(2019/3/192019/3/21)でみつかった医薬品製造における重大な

CGMP違反に関する2019/8/29付ウォーニングレターには、下記の指摘事項があげられています。

1.貴社は、出荷前に、製品の各ロットについて、各有効成分の同一性・濃度を含む、最終規格に一致する

  かの試験室での判断の実施を怠った

貴社は、有効成分XXの同一性と濃度に関する適切な試験を実施せずに、OTC医薬品XXをアメリカ市場に出荷

した。貴社は、実施したOTC医薬品内の有効成分に関する同一性と有効性を示す試験結果のデータを提供

できなかった。

出荷前の各ロットの完全な試験は、貴社が製造した医薬品が適切な規格を満たすかどうかを判断するために

不可欠である。

さらに、貴社は、我々査察官に、XXの処方はラベルに表示された有効成分を含まないと述べた。貴社の

医薬品は、それが持つとされる濃度と異なる、または、純度や品質を下回っているので、FD&C Act

501(c)21 U.S.C. 351(c)のもとで、品質が落ちている。

この文書への回答の中で

・ロットの処遇の判断をする前に、貴社の医薬品の各ロットの分析に使用されている全ての分析試験の

 方法と規格のリストを提供せよ。関連する文書化された手順を含めよ。

・貴社の試験の活動、手順、方法、装置、分析者の能力の包括的で独立したレビュを実施せよ。

 このレビュに基づき、貴社の試験システムを完全に改善するための詳細の是正処置・予防処置(CAPA

 の計画を提出せよ。貴社の計画には、実施されたCAPAの効果を評価するために貴社が使用しようとして

 いる手順も含めるべきである。

・アメリカ市場に販売された使用期限内の全ての製品の処方と保存サンプルの試験から得られる試験結果

 のサマリを提供せよ。処方のレビュと保存サンプルの試験結果には、有効成分の同一性と濃度と、その

 他の全ての品質特性を含むべきである。もし、処方のレビュと試験から、貴社が有効成分の同一性また

 は濃度の規格を満たさない製品を出荷したことが明らかになった場合、顧客への通知または製品の回収

 などの、貴社がとった、もしくは、とろうとしている是正処置を示せ。

2.貴社は、医薬品の各成分の同一性を確認するために少なくとも1つの試験を実施することを怠った。

貴社は、同一性、純度、濃度、その他の品質特性に関し、入荷した有効成分XXとその他の成分の試験を

することを怠った。貴社は、OTC医薬品XXに使用される成分の試験をせず、ラベルに表示された有効成

分の受入を示す記録を提供することができないと述べた。

さらに、貴社は、XXのようなグリセリンを含む医薬品を製造している。ジエチレン・グリコール(DEG)

エチレン・グリコール(EG)が存在するかどうかを判断するためのグリセリンの各ロットの分析の不履行

は、患者をリスクにさらす。医薬品内のDEGの汚染は、世界中の人に、さまざまな死に至る中毒事件を

引き起こす。グリセリンを含む医薬品を製造するときにCGMP要件を満たす助けとして、FDAのガイダンス

文書“Testing of Glycerin for Diethylene Glycolを見よ。

我々はXXXXブランドは、過去のDEG汚染に関係していることに気付いている。輸入警告66-74

Detention Without Physical Examination of Dentifrice Products Containing Diethylene

Glycol(DEG)を見よ。

この文書への回答の中で、

・各供給者から得た全ての容器・蓋・成分が、適切に評価され、適切な使用期限またはリテストの日付

 が与えられ、入荷した原材料の管理が、不適切な容器・蓋・成分の使用を防ぐために適切であること

 を判断するために、貴社の原材料システムの包括的で独立したレビュを実施せよ。

・各成分のロットが、同一性、濃度、品質、純度に関する規格に一致することをいかに試験するかを述

 べよ。もし、貴社が、各成分の純度、濃度、品質の試験をする代わりに、供給者の分析証明書(COA

 の試験結果を受け入れるつもりであれば、最初のバリデーション(定期的な再バリデーションも含む)

 で、これらの属性に関する供給者の試験結果の信頼性と一貫性を、はじめにいかに証明するかを明記

 せよ。さらに、入荷した成分の各ロットについて、少なくとも1つの同一性試験は常に実施する約束

 も含めよ。

・製造に使用するために、入荷した成分の各ロットのリリースを承認するために使用する化学及び微生

 物の品質管理の規格を提出せよ。

・各成分の製造業者から得たCOAの信頼性を評価するために、全成分の完全な試験から得られた試験結果

 をまとめよ。このCOAのバリデーションプログラムについて述べた標準操作手順書(SOP)も含めよ。

・貴社のグリセリンを含む製品について、全てのグリセリンのロットの保存サンプルを、DEGEGに関し

 て速やかに試験せよ。

・グリセリンを含み、アメリカ市場内にある使用期限内の製品の詳細なリスクアセスメントの結果を

 提出せよ。リスクアセスメントに基づき、適切な是正処置をとれ。

3.貴社は、貴社が製造した製品が、それが持つとされる同一性、濃度、品質、純度を保証するために

  設計し文書化した製造の手順と工程管理を制定することを怠った。

貴社は、アメリカ市場向けのOTC医薬品を製造するために使用される工程をバリデートすることを怠っ

た。例えば、貴社は、工程の性能適格性評価(PPQ)の実施も、安定した製造作業と一貫した製品品質

を保証するための工程管理のモニタリングの厳格で継続的なプログラムを持つこともしなかった。

貴社は、品質のよい医薬品を一貫して供給できることを示さなかった。FDAがプロセスバリデーションの

基礎と考える一般的な原則とアプローチに関するFDAのガイダンス文書Process Validation : General Principles and Practicesを見よ。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ。

・貴社の製造工程が一貫して適切なパラメータと製造の基準を満たすような、ばらつきの全ての原因を

 特定し管理する、データ駆動型で科学的に合理的なプログラム

 プログラムには、これに限定されないが、装置の使用目的への適合性の評価、投入する原材料の品質

 の保証、各製造工程のステップと管理の能力と信頼性の判断を含めよ。

・貴社の医薬品のPPQの実施のタイムライン

4.貴社は、医薬品が安定性試験によって裏付けられた使用期限を持つことを保証することを怠った。

貴社のOTC医薬品XXは、使用期限を裏付けるデータが不足し、文書化された安定性プログラムを制定し

ていなかった。さらに、貴社は、貴社のOTC医薬品の安定性を評価するための安定性試験を実施する能力

欠けていると述べた。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ。

・貴社の安定性プログラムの適格性を保証するための包括的で独立したアセスメントとCAPA

 貴社のCAPAには、これに限定されないが、安定性プログラムについて述べた修正されたSOP、安定性

 を示す方法、出荷許可前の容器密閉システムを保証するための安定性の研究、品質保証期間が正当で

 あるか判断するために各製品の代表的なロットが毎年追加されるような継続的なプログラム、各工程

 で試験される特定の属性を含めるべきである。

・科学的に検証されラベルに表示された使用期間を通じて、貴社のOTC医薬品の化学的、物理的、微生物

 的属性が許容できる状態であることを示す安定性のデータ

●製造所の繰り返しの違反

先の2016328日~41日の査察で、FDAは、同様のCGMP違反を指摘した。貴社は、回答の中で、

これらの違反に関し、明確な改善を提案した。繰り返される不具合は、医薬品の製造に関する経営陣の

監督と管理が不十分であることを示している。

●医薬品製造の停止

我々は、アメリカへ販売するための医薬品の製造を停止するという貴社の誓約を認める。

この文書への回答の中で、今後、この製造所で、医薬品の製造を再開するつもりかどうかを明確にせよ。

もし、アメリカへ販売するための医薬品の製造を再開するつもりなら、貴社の作業を再開する前に我々の

オフィスに通知せよ。

CGMPコンサルタントの推奨

我々は、我々が貴社で確認した違反の性質に基づき、貴社が、アメリカ市場向けの医薬品の製造を再開

するつもりなら、CGMP要件を満たす手伝いをするために21 CFR 211.34に規定されている適格なコンサル

タントを雇うことを強く勧める。また、我々は、貴社がFDAの求める状態を遵守しようと

する前に、適格なコンサルタントが、貴社の全ての作業のCGMP順守について包括的な監査を実施し、

貴社の是正処置・予防処置の完了と効果を評価することを勧める。

貴社のコンサルタントの使用は、CGMPを順守するための貴社の義務を軽減するものではない。貴社の

経営陣には、全ての不備とシステムの欠陥を解決し、継続的なCGMP順守を保証する責任が残る。

●未承認の新薬の容疑

XXロールオンは、病気の診断、治療、緩和、手当、予防を意図している、かつ/または、体の構造や機能

に影響を与えることを意図しているので“医薬品”にあたる。特にこの製品は、発汗抑制を意図している。

XXロールオンのような発汗抑制を目的としたOTC医薬品は、ヒト用発汗抑制OTC医薬品の最終ルールの規制

を受けるが、この製品は、最終ルールに従っていなかった。

●虚偽表示の容疑

XXスティックは、病気の診断、治療、緩和、手当、予防を意図している、かつ/または、体の構造や機能

に影響を与えることを意図しているので“医薬品”にあたる。特にこの製品は、発汗抑制を意図している。

XXスティックは、ラベルに属性の完全な記述をしていないうえに、責任者が重大な副作用の報告を受ける

ための国内の住所と電話番号を開示していないので虚偽表示に該当する。

●化粧品の違反

XXのような製品は、医薬化粧品で、医薬品と化粧品両方の管轄になり規制の対象となるが、以下のFD&C

Actの違反が見つかっている。

1.化粧品の汚染を防ぐための、装置表面の洗浄と洗浄を行っていない。

我々査察官は以下のことをみつけた:

・ゴミと汚れとちりの層で覆われたXXの製造エリアと充填エリア

・白とXX色の屑の積層または別の日の製造の残留物で覆われたXXの底

・充填前にXXの保管に使用される金属製の小型容器は、XXと白い残留物で覆われていた。

 容器とXXは洗浄され、使用準備ができていると考えられていた。

2.貴社は、建物、備品、その他の物理的な設備を衛生的な状態に保ち、品質を落とすことを防ぐために

  修理することを行っていなかった。

我々査察官は以下のことをみつけた:

・製造エリアのXXの下の亀裂

・床に清掃後に製品の積み上がった残留物と思われるものがあった

3.化粧品の製造に使用される装置と器具は設計されていないし、効果的に清掃できるような材料や

  施工になっていないし、汚染を防ぐために維持されていない。

我々査察官は、特に以下のことをみつけた:

・内部にゴミのついたXXが、製品容器に化粧品を充填する前の保管に使用されている。

 外部の起伏のある溶接と、本体と首の部分のへこみと、腐食のサインは、表面を簡単に洗浄できなくし、

 微生物汚染の疑いを抱かせる

・使用されている製造装置XXの外部とてっぺんで、堆積物と原材料で覆われた層が発見された

・化粧品XXを充填するのに使用されるテーブルXXは、破損し、使い古され、簡単に洗浄できない状態

 だった。

・部屋と冷蔵室XXの間に位置した製品を充填するためのテーブルの上の黒い屑、汚れ、汚いぼろ切れ、

 ごみの蓄積

・いくつかの個人の飲料用カップとタバコの吸い殻が、製造と包装用のXXフロアの床でみつかった。

 カップの1つは、包装中の化粧品包装ラインに直接置かれていた。

●結論

この文書で挙げた違反は、包括的なリストではない。貴社には、これらの違反を調査し、原因を判断し、

再発を防止し、その他の違反を防止する責任がある。

FDA2019730日、貴社に輸入警告措置66-40をとった。

貴社が全ての違反を完全に解決し、我々がCGMPの遵守を確認するまで、FDAは、貴社の医薬品製造業者

としてのいかなる新しい申請やリストの補完の承認を保留する。

出典:https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/hangzhou-badi-daily-use-chemical-company-580819-08292019

 

WL:320-19-42 中国の製造所の査察(2019/4/12019/4/5)でみつかった原薬製造における重大な

CGMP違反に関する2019/9/10付ウォーニングレターには、下記の指摘事項があげられています。

1.貴社の原薬が制定した品質と純度の標準に一致することを確実にするための、全てのサンプリング

  計画と試験手順が科学的に合理的で適切であるという保証の不履行

貴社はアメリカに輸入され調剤薬局に供給されている、米国薬局方(USP)のリストにある複数の原薬を

製造している。原薬XXについて、使用期限を裏付ける試験室の安定性試験の手順は、2015年の中国薬局方

の方法と規格に基づいている。貴社は、使用している試験がUSP 42の方法と同等か、もしくはそれより

良いと証明することができなかった。FDAは、中国薬局方に基づく貴社の試験方法と、USPの現在の標準

を比較した。我々は、規格と試験方法で多数の違いを発見した。また、我々は、USPで品質の属性に関し

て要求している試験が中国薬局方または貴社の安定性試験の手順にないことを発見した。これは、CGMP

からの逸脱を超えて、濃度、品質、純度がFD&C Actの公定書の標準を下回り、貴社の医薬品の品質を落

とす原因にもなっている。

さらに、強制分解試験は、バリデートされていなかった。

貴社は回答の中で、貴社の方法を改訂し、貴社の試験方法と現在のUSPの方法の比較を実施し、現在の

USPの標準に対して保存サンプルの試験を実施し終えるまで、供給を中止すると述べた。貴社は、

アメリカに販売した使用期限内の製品に問題があれば適切なアクションをとると述べた。

この文書への回答の中で、以下のものを提出せよ。

・他の代替方法がUSPの方法と同等か、それより良いと証明されるまで、現在のUSPの方法を使用すると

 いう誓約

・貴社が現在のUSPの方法を使っていないのであれば、貴社の原薬に関する試験方法が、USPの方法と同等

 か、それより良いと判断するための包括的な検証

 貴社の代替方法がUSPの方法と同等か、それより良いかを評価する中でみつかった全ての発見と逸脱を

 含めよ。分析試験方法のバリデーションに関するFDAの現在の考えについては

 “Analytical Procedures and Methods Validation for Drugs and Biologicsを見よ。

・貴社の医薬品が同一性、濃度、品質、純度の標準に一致することを保証するために、アメリカ市場に

 出荷された使用期限内の全医薬品の全保存サンプルに関する、バリデートされた試験方法(例:USP

 方法)を使って最新化された試験結果

・アメリカに販売された貴社の製品に関する製品品質や患者の安全性のリスクに対処するための、潜在

 的な顧客への通知、回収、市場からの撤退を含む貴社のアクションプラン

・試験の管理手順からの逸脱の文書化と調査に関する手順

2.手順に照らした規格外の試験結果(OOSOut-Of-Specification)の調査と文書化の不履行 及び

  是正処置の不履行

我々査察官は、原薬XXのバッチXXは、色と透明性の溶液試験中の異物により、最終のリリース試験が

不合格になっていることを発見した。調査OOS-201607109OOS-201608130は、根本原因と異物の発生源

を特定することに失敗した。

貴社は回答の中で、試験室の調査の評価、顧客の苦情、逸脱に関する手順を見直すと述べた。また、貴社

は、全てのOOSの結果をレビュすると約束した。合格の試験結果がUSPの基準と比較してOOSであるか

どうかを判断するために、non-USPの方法を使ってアメリカ向けサプライチェインに出荷するために行っ

ていた分析試験結果をレビュしていないので、貴社の回答は不十分である。

この文書への回答の中で以下の情報を提供せよ。

・アメリカ市場に原薬を出荷するために使用している試験方法とUSPの基準の比較

 異なる規格の試験について、貴社がOOSの原材料をリリースしたか調査せよ。

・現在アメリカ市場にある使用期限内の製品に関する、バリデートされていないOOSの結果(工程内試験

 及び最終試験)の回顧的で独立したレビュ

 バリデートされていないOOSの結果に関し、科学的な正当性とエビデンスが決定的なものかどうかを

 評価せよ。試験室を根本原因とする調査に関し、同じ根本原因に対して脆弱な他の試験方法が改善の

 ために特定されていることを確実にせよ。

・結論が出ていない、または、根本原因が特定されていないOOSの結果に関する製造の徹底的なレビュ

 (例:ロットの製造記録、製造段階の適格性、原材料、工程の能力、逸脱の履歴、ロットの不合格の履歴)

・製造の根本原因を特定し、有意義な改善を明確にする是正処置・予防処置(CAPA)の計画

OOSの結果の調査に関する貴社のシステムのレビュと改善

 OOSの対処を改善するためのCAPAの計画を提出せよ。貴社のCAPAの計画は、改訂されたOOSの調査手順が

 以下のことを含むことを保証すべきである。

 ○試験室の調査についての品質部門の改善された監督

 ○試験室の管理の悪い傾向の確認

 ○試験室のばらつきの原因の解明

 ○試験室の原因が最終的に特定できなかった時の、製造の原因の可能性の調査

●是正処置が実行されるまでの医薬品の出荷の停止

我々は、貴社が、CAPAの計画を完了し、その効果を確認するまで、当該製造所で製造された医薬品の

アメリカ市場への出荷を停止するという誓約を認める。

この文書への回答の中で、FDAが貴社のCAOAの適格性を確認し終えるまで、アメリカ市場向けの医薬品

の製造を再開しないことを承認せよ。貴社の是正処置を完了したら、このオフィスに文書で通知せよ。

●結論

この文書で挙げた逸脱は、包括的なリストではない。貴社には、これらの逸脱を調査し、原因を判断し、

再発を防止し、その他の違反を防止する責任がある。

貴社が全ての違反を完全に解決し、我々がCGMPの遵守を確認するまで、FDAは、貴社の医薬品製造業者

としてのいかなる新しい申請やリストの補完の承認を保留する。

出典:https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/jiangsu-nhwa-pharmaceutical-co-ltd-582511-09102019

 

WL:320-19-43 インドの製造所の査察(2018/11/262018/12/4)でみつかった原薬製造における

重大なCGMP違反に関する2019/9/10付ウォーニングレターには、下記の指摘事項があげられています。

1.貴社は、ロットが既に出荷されたかに関わらず、説明のつかない食い違いや規格を満たさない

  ロットまたはその成分の徹底的な調査を行うことを怠った。

規格外(OOSOut-Of-Specification)の分析試験結果に関する貴社の調査は不十分である。2016

以来、貴社は、XXを含む複数の医薬品XX(例:XXmg/XXml)のOOSの分析の相当な数の調査を開始した。

貴社はしばしば、帰することができる根本原因なしに、これらのOOSの調査を終了し、合格の再試験結果

に基づいて、ロットをリリースした。貴社は、しばしば、OOSが試験室由来なのか製造由来なのかを判断

するための十分な調査に欠け、適切な是正処置・予防処置(CAPA)を実施することを怠った。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ。

・最終的にアメリカに出荷されたかどうかに関わらず、201671日以降に製造された全てのアメリカ

 向けの医薬品に関する全てのバリデートされていないOOSの結果(工程内試験及び最終試験)の回顧的

 で独立したレビュ

 バリデートされていないOOSの結果に関し、科学的な正当性とエビデンスが決定的なものかどうかを

 評価せよ。試験室を根本原因とする調査に関し、同じまたは類似の根本原因に対して脆弱な他の試験

 方法が改善のために特定されていることを確実にせよ。レビュで見つかった結論が出ていない、または、

 試験室の根本原因が特定されていない全てのOOSの結果に関し、製造の徹底的なレビュ(例:ロットの

 製造記録、製造段階の適格性、装置/設備の適合性、原材料のばらつき、工程の能力、逸脱の履歴、

 苦情の履歴、ロットの不合格の履歴)を含めよ。

・貴社の作業XXの総合的な傾向の分析と、試験または製造の過度のばらつきの一因となりうる全ての

 システム的な要因の特定

・逸脱、普通でない事象、苦情、OOSの結果、不具合の調査に関する貴社システムの包括的で独立した

 評価

 貴社のCAPAの計画には、これに限定されないが、調査、根本原因の分析、文書化された手順、職員の

 能力(例:潜在的な根本原因の評価能力)、品質部門の監督を含めるべきである。また、CAPAの効果

 に関する貴社の手順を含めよ。

2.貴社は、貴社が製造した製品が、それが持つとされる同一性、濃度、品質、純度を保証するために

  設計し文書化した手順と工程管理を制定することを怠った。

貴社のXXのプロセスバリデーションは不十分である。貴社は、ばらつきの原因を適切に特定し、有効

成分が処方の少ない割合(XX%)であるこの工程の継続的な管理状態を示すことをしなかった。貴社は

XXから複数の個々の工程内の容器までのXX工程の評価が欠けていた。貴社の混合品のサンプルの試験は、

最大ホールドタイムの後のことを含む、均一でない可能性についての不十分な情報を提供した。さらに

貴社は、根本原因が不明のロットの不具合が起きたにもかかわらず、製品のライフサイクル中の、工程

の一貫性やロットの均一性に影響を与えるファクタの再評価を怠った。

貴社の回答は不十分である。貴社は、XXに関する製造工程の管理状態と、重大な製造の脆弱性を持って

いるかもしれない他の製品の包括的な評価を提出しなかった。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ。

・現在の管理状態を判断し、工程の改善や新しいバリデーションが必要かどうかを判断するための、

 貴社の製造工程の包括的で独立したアセスメント

 このアセスメントには、これに限定されないが、XXの全ての適切な属性に関するロット内/ロット間

 の均一性や、堅牢性(例:XX)が欠けているかもしれない他のXXを大々的に評価するための検証を含め

 るべきである。CAPAの計画とタイムラインを含めよ。

・全ての製品の製造ライフサイクルを通じた継続的な監督の保証

 製造と包装工程が適切な製造の基準とパラメータを満たすことを保証することにより、工程のばら

 つきを特定し管理する、データ駆動型で科学的に合理的なプログラムを提出せよ。プログラムは、

 これに限定されないが、装置の使用目的への適合性の評価、投入原材料の品質の保証、工程の性能と

 製品の品質の慎重なモニタリング、各製造工程のステップとその管理の能力と信頼性の判断を含む。

3.貴社は、公的又はその他の制定した要件を超えて製品の安全性、同一性、濃度、品質、純度を変え

  うる誤動作や汚染を防ぐために、装置や器具を洗浄・維持し、医薬品の性質に応じて、適切な間隔

  で・消毒・殺菌することを怠った。

貴社の製造装置の洗浄手順は不十分である。

20181126日、我々査察官は、洗浄済のラベルが貼られているが、複数の製品の接触面状に未知

の残留物XXがある非専用装置(打錠機)を発見した。不十分に洗浄され維持されている装置は、交叉

汚染や、医薬品の粗悪な品質につながる。

貴社は、回答の中で、手順が守られていない、または、求められている洗浄後のチェックが不十分で

あったことを認めた。貴社は、打錠機は再洗浄され、作業者は再訓練されたと付け加えた。

貴社の回答は不十分である。貴社は、貴社の洗浄手順の包括的な評価を提出せず、残留物の正体を確認

せず、その他の製造装置が不適切に洗浄されていたかどうかの判断をせず、交叉汚染された製品が出荷

のためにリリースされたかどうかを評価しなかった。

この文書への回答の中で以下の情報を提供せよ。

・貴社の洗浄手順と作業の包括的で独立した回顧的なアセスメント 及び 交叉汚染の危険の範囲の

 評価をするためのバリデーション

 残留物の正体、不十分に製造された可能性がある他の製造装置、交叉汚染された製品が出荷のために

 リリースされたどうかのアセスメントを含めよ。アセスメントは、原薬や医薬品を含む複数製品の

 製造に使用される各装置を対象にすべきである。

・貴社の洗浄手順と作業の適切な改善、完了のタイムラインを含む、回顧的なアセスメントに基づく

 CAPAの計画

 装置の洗浄のライフサイクル管理に関する貴社の手順の詳細なサマリも含めよ。全ての製品に関し、

 適切な洗浄が一貫して実施され、いかなる改善も実施されていることの継続的な検証に関する規定

 を述べよ。

・貴社の医薬品の製造作業のワーストケースと判断された状態を組み込むことに重点を置いた洗浄

 バリデーションプログラムの適切な改善

 改善には、これに限定されないが、以下のことを含めよ。

 〇より高度な毒性の医薬品

 〇より高度な有効性を持つ医薬品

 〇洗浄溶媒に、より低溶解度を持つ医薬品

 〇洗浄を難しくする特性を持つ医薬品

 〇最も洗浄が難しいエリアの拭き取りの位置

 〇洗浄までの最大ホールド時間

 さらに、新しい製造装置や新製品を導入する前に貴社の変更管理システム内でとられる手段を述べよ。

・製品、工程、装置に関する洗浄手順の検証、バリデーションに関し、適切なプログラムが実施される

 ことを保証する改訂されたSOPのサマリ

●繰り返される違反

FDAは、貴社の製造ネットワーク内の他の2つの製造所で同様のCGMP違反を挙げた。2017116日、

我々は、貴社の2つの製造所にウォーニングレターを発行している。

複数の製造所で繰り返されるこれらの不具合は、医薬品の製造の監督と管理が不適切であることを示す。

貴社は、システム、貴社の製造する製品がFDAの要件に従うことを保証するために、貴社のグローバル

な製造作業を早急に包括的に評価すべきである。

●結論

この文書で挙げた違反と逸脱は、包括的なリストではない。貴社には、これらの違反と逸脱を調査し、

原因を判断し、再発を防止し、その他の違反を防止する責任がある。

貴社が全ての違反を完全に解決し、我々がCGMPの遵守を確認するまで、FDAは、貴社の医薬品製造業者

としてのいかなる新しい申請やリストの補完の承認を保留する。

出典:https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/lupin-limited-572345-09102019

 

 

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まとめ

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いかがでしたでしょうか。

 

今回の3件のウォーニングレターは、中国・インドの製造所の、不十分な受入試験や出荷前試験、

OOSの不十分な調査、不十分な洗浄など、基本的な部分の指摘でした。

自社の手順の再確認はもちろんですが、海外の供給者の適格性の確認が不可欠であることをあら

ためて感じました。

 

☆次回は、12/1(日)に配信させていただきます。