ASTROM通信バックナンバー

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2019.06.28

【最近のウォーニングレター】ASTROM通信<173号>

 ~安全な医薬品の安定供給をご支援する~

こんにちは
ASTROM通信担当の橋本奈央子です。

すっきりしない天気が続いていますがいかがお過ごしでいらっしゃいますか。

さて、今回も、FDA(米国食品医薬品局)の製造品質局から、製薬会社向けに出されたウォーニング
レター(2件)について見ていきたいと思います。
ウォーニングレターに挙げられている指摘内容には、どこの会社様にも起こりうることが含まれて
いますので、アメリカへの輸出があるなしに関わらず、是非参考にして頂ければと思います。


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最近のウォーニングレターの概要  
注:文中のXXはウォーニングレターでマスキングされている文言です。
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■WL:320-19-22 カナダの製造所の査察(2018/12/17~2018/12/21)でみつかった医薬品製造における
重大なCGMP違反に関する2019/5/7付ウォーニングレターには、下記の指摘事項があげられています。
1.貴社は、製品の各ロットについて、出荷前に各有効成分の同一性、含量を含む最終規格に一致
  するかどうかについて試験室の判断を怠った。
貴社は、国民医薬品集(NF:National Formulary)の要件による最終製品の品質試験を実施せず
アメリカ市場にOTC医薬品を出荷した。さらに貴社は、NFモノグラフが求める試験規格と異なる出荷
判定の規格を用いた。
例えば、我々は、NFモノグラフでは規格外となるXX%でバルクXXロットXXが試験されたことを発見し
た。このロットは貴社によって出荷され、アメリカ市場に販売された。
この文書への回答の中で、有効成分の同一性と含量が米局方/NFモノグラフの要件に従うかを判断する
ため、アメリカ市場に販売された使用期限内の全OTC医薬品の保管サンプルの試験のための行動計画と
タイムラインを提出せよ。もし、その試験で、貴社の出荷した医薬品が有効成分の同一性または含量
の規格を満たさないことが明らかになった場合は、顧客への通知や製品の回収といった、貴社が
とった、もしくは、とろうとしている是正処置を示せ。
2.貴社は、医薬品の各成分の同一性を確認するために少なくとも1回の試験を実施することを怠った。
  また貴社は、適切な間隔で、成分の供給者の分析試験の信頼性を検証し証明することを怠った。
貴社は、貴社のOTC医薬品の製造に使用される入荷した成分の同一性、純度、含量、品質を判断する
ため試験を行うことを怠った。代わりに、貴社は、適切なバリデーションを通じた供給者の分析の
信頼性の確認もなく、入荷した成分の各ロットの少なくとも1つの同一性の試験も実施せずに、供給者
の分析証明書の結果を使用した。連邦規則集21CFR 211.84(d9(2)を考慮すると、貴社は成分の同一性を
確認するため、供給者の分析証明書を信じてはいけない。
査察中、貴社は、供給者の分析証明書上の試験結果をバリデートしたことは一度もないと述べた。
この文書への回答の中で、貴社は、各成分のロットが同一性、純度、含量、品質に関する文書化された
全ての規格に一致することを試験するための計画を詳細に述べよ。もし、貴社が各成分のロットの
同一性、純度、含量、品質に関して試験をする代わりに供給者の分析証明書を受け入れるのであれば、
定期的な間隔でこれらの属性に関する供給者の試験結果の信頼性を確認するための計画を述べよ。また、
少なくとも同一性に関し、入荷した成分の全てのロットの試験をするという誓約を含めよ。また、
これらの不備を修正する改訂された手順を提出せよ。
3.貴社は、装置の洗浄及びメンテナンスに関する文書化された手順に従うことを怠った。
貴社は、装置を洗浄するために使用している手順をバリデートしていなかった。洗浄中の製造装置から
の残留物の不十分な除去は、非専用の装置上で続いて製造される製品の交叉汚染につながる可能性が
ある。
この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ。
・貴社の洗浄手順の妥当性を示す洗浄バリデーションのサマリーレポート
・発生したかもしれない交叉汚染の影響を確認する、使用期限内かつ流通している貴社の全ての製品
 のロットの評価
4.貴社は、品質管理部門に適用する文書化された責任と手順を制定し、その文書化された手順に従う
  ことを怠った。
貴社はこれに限定されないが、以下のものを含む様々な機能に関する適切に文書化された手順に欠けて
いる。
・品質部門の責任
・供給者監査
・是正処置・予防処置
更に、貴社は、貴社の持つ手順に必ずしも従っていない。例えば査察中、貴社は、過去の履歴のレビュ
や、年次製品レビュの一部であるXXを実施していないと述べた。貴社の手順“品質管理-年次製品
レビュ(QC-021)”の手順は、貴社にXXの実施を求めている。
貴社の品質システムは、不十分である。https://www.fda.gov/media/71023/downloadにあるCGMP要件
の連邦規則集21CFR 210章、211章の要件を満たすように品質システムとリスク管理を実装するため、
FDAのガイダンスQuality Systems Approach to Pharmaceutical CGMP Regulationsを見よ。
この文書への回答の中で、CGMP要件に一致する堅固な品質システムを制定し、支え、維持する貴社の
包括的な計画を提出せよ。
●繰り返しの違反
2012年3月20日及び2014年12月19日の査察で、FDAは同様のCGMP違反の所見をあげた。貴社は回答の中
でこれらの所見に対し、具体的な改善を提案した。繰り返される不具合は、医薬品の製造に対する
経営陣の監視と管理が不十分であることを示している。
我々は貴社のXXという約束を受け入れる。この文書への回答の中で、XXを提出せよ。更に、貴社が
いかにXXをするかを説明せよ。
●結論
この文書で挙げた違反は、包括的なリストではない。貴社には、貴社の全ての製造所において、
これらの違反を調査し、原因を判断し、再発を防止し、その他の違反を防止する責任がある。
FDAは2019年3月25日、貴社に輸入警告措置66-40をとった。
貴社が全ての違反を完全に解決し、我々がCGMPの遵守を確認するまで、FDAは、貴社の医薬品製造業者
としてのいかなる新しい申請やリストの補完の承認を保留する。
出典:https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/petra-hygienic-systems-int-ltd-572769-05072019

■WL:320-19-23 台湾の製造所の査察(2018/12/10~2018/12/13)でみつかった医薬品製造における
重大なCGMP違反に関する2019/3/29付ウォーニングレターには、下記の指摘事項があげられています。
1.貴社は、出荷前に、医薬品の各ロットについて各有効成分の同一性、含量を含む最終の規格を
  満たすかどうか試験室の判断を行うことを怠った。また、医薬品の各ロットについて要求される
  好ましくない微生物がいないことを試験することを怠った。
貴社はOTC医薬品XXを、有効成分の同一性、含量、純度、品質の試験をせずにアメリカのサプライ
チェインに出荷した。さらに、貴社は、重要な微生物特性(例:好ましくない微生物のいないこと、
総菌数)を適切に試験しなかった。
2.貴社は、医薬品の各成分の同一性を確認するために少なくとも1回の試験を実施することを怠った。
  また貴社は、各成分が、純度、含量、品質に関する全ての文書化された規格に一致することを
  試験することを怠った。
貴社は、有効成分やその他の成分を含む、医薬品の製造に使用される入荷原材料について、使用前に
その同一性を確認するための試験が欠けていた。更に貴社は、各成分が純度、含量、品質に関し、
全て適切に文書化された規格に従うことを判断することを怠った。例えば、貴社は、同一性、含量、
その他の品質特性の試験をせず、分析証明書の情報もなしに、XXを含むドラムを含む原材料を受け
入れ、XXのロットXXの製造に使用した。
3.貴社は、すべての成分、医薬品の容器、蓋、中間材料、包装材料、ラベル、製品の合格/不合格を
  判断するための責任と権限を持った品質管理部門を制定することを怠った。
貴社は、適切な品質管理部門が欠けている。貴社はこれに限定されないが、医薬品のロットの出荷
判定、安定性プログラムの管理を含む、さまざまな品質の機能に関する適切に文書化された手順を
制定することを怠った。さらに貴社は、原材料の受入、変更管理、逸脱、苦情、回収、装置の洗浄、
従業員の教育のような、活動を記録するための様式を起草したが、これらの様式を施行したり、活動
を記載するための文書化された手順を制定したりしていなかった。
4.貴社は、製造した製品の各ロットの製造や管理に関する情報と共にロットの製造指図記録を作成
  することを怠った。
XXのロットXXに関する製造記録は、ラベルにうたわれた製品の処方や原料を表示していないので
不完全である。特に、製造記録は、製品ラベルに書かれた全ての不活性原料を記載していない。
また、製造記録は、製造中に使用された活性原料及び不活性原料の実際の使用量、理論上の生産量の
計算または実際の生産量、使用した装置の記録、XXの速度やXXの時間のような重要な製造パラメータ
が欠けていた。
●不十分な回答と医薬品の販売中止
2018年12月13日の回答で、貴社は、CGMPの法令の重大な違反を認め、アメリカにもう医薬品を出荷
しないだろうと言った。発見されたCGMP違反に対する貴社の回答は、貴社がCGMP遵守を確実にする
ために貴社が改善しようとしている運用のタイムラインや十分な情報を提供していなかった。また、
その回答は貴社がアメリカ市場に出荷した製品の品質に対処していなかった。この文書への回答で、
以下の情報を提出せよ。
・同一性、含量、活性原料、総菌数や好ましくない微生物の情報を含む微生物の品質に関し、
 アメリカ市場向けに出荷された医薬品の全てのロットの保管サンプルの試験についての計画
 もし、使用期限内のロットで規格外がみつかったら、顧客への通知や製品の回収など、貴社が
 とろうとしている是正処置を示せ。
・試験した成分(例:活性原料XX)の不具合の影響、貴社の使用期限を裏付ける安定性試験の欠如
 の影響を判断するための、使用期限内にあるアメリカ市場に出荷された全ての製品のロットの
 リスクアセスメント
この文書への回答の中で、今後この製造所でアメリカ市場向けの医薬品の製造を再開するつもりか
も明確にせよ。もし、貴社がアメリカ市場向けの医薬品の製造を再開するつもりなら、業務を再開
する前にこのオフィスに通知し、追加で以下の情報を提出せよ。
・化学的品質特性および微生物学的品質特性の両方を含む、出荷前に製品の各ロットを分析する
 ために貴社が使用する試験方法と規格
 使用期限内のアメリカ市場向け製品の全てのロットの試験から得られる全ての試験結果のサマリ
 を含めよ。ロットの出荷判定規格によって出荷前に貴社が最終製品の各ロットの試験をしている
 ことを保証する貴社の手順を含めよ。
・活性原料XXを含む全ての入荷成分に関するロットのリリースの規格
 入荷した成分の各ロットの分析に関する貴社の手順と、貴社がリリースして使用する前に必要と
 する成分の試験の手順を含めよ。
・適切な安定性プログラムを実践するためのタイムラインと共に、包括的なアセスメントと是正処置
 ・予防処置(CAPA)の計画
 貴社の改善されたプログラムは、これに限定されないが、以下のことを含めるべきである。
 ○安定性を示す方法
 ○出荷が許可される前の容器密閉システムの各製品の安定性の研究
 ○主張する使用期間中に有効なままかどうかを判断するために、毎年、各製品の代表的なロットが
  追加される継続的な安定性プログラム
 ○各工程(タイムポイント)で試験される特定の特性の詳細な定義
 ○貴社の改訂された安定性プログラムの要素を述べた全ての手順
・XXに関する改訂されたロットの製造記録と製品ラベル
・その責任を果たし、一貫して製品品質を保証するために適切な権限と十分なリソースを持った効果
 的な品質管理部門を制定するための貴社のCAPAの計画
 新たに制定された手順及び改訂された手順を含めよ。
●品質システム
貴社の品質システムは不十分である。CGMP要件を満たすよう、品質システム及びリスクマネジメント
のアプローチの実施を助けるために、FDAのガイダンスを見よ。
●CGMPコンサルタントの推奨
我々は、我々が貴社で確認した違反の性質に基づき、もし貴社がアメリカ市場向けの医薬品の製造を
再開するつもりなら、貴社がCGMP要件を満たす手伝いをするために21 CFR 211.34章に示す適格な
コンサルタントを雇うことを強く勧める。また、我々は、貴社がFDAの求める状態を遵守しようとする
前に、適格なコンサルタントが、貴社の全ての作業のCGMP順守について包括的な監査を実施し、貴社
が実施してきた全ての是正処置・予防処置の完了と効果を評価することを勧める。
貴社のコンサルタントの使用は、CGMPを順守するための貴社の義務を軽減するものではない。
貴社の経営陣には、全ての不備を解決し、継続的なCGMP順守を保証する責任が残る。
●結論
この文書で挙げた違反は、包括的なリストではない。貴社には、貴社の全ての製造所において、
これらの違反を調査し、原因を判断し、再発を防止し、その他の違反を防止する責任がある。
FDAは2019年3月11日、貴社に輸入警告措置66-40をとった。
貴社が全ての違反を完全に解決し、我々がCGMPの遵守を確認するまで、FDAは、貴社の医薬品製造業者
としてのいかなる新しい申請やリストの補完の承認を保留する。
出典:https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/vida-international-inc-573082-05292019


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まとめ
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いかがでしたでしょうか。

1件目には、供給者の分析の信頼性を確認せず一度もバリデートしたことのない状態で、供給者の
分析証明書上の試験結果を利用したことに対する指摘がありました。これは、ウォーニングレターに
たびたび登場する指摘ですが、日本でも以下のような供給者管理が求められています。
一部改正施行通知(薬食監麻発 0830 第 1 号)
第3章 医薬品・医薬部外品GMP省令 11.第11条(品質管理)関係(8) ウ.原料等の供給者
管理
(ア)原料及び資材は、品質部門によって承認された供給者から購入し、あらかじめ定められた規格
   に適合するものを受け入れることとし、これらが文書により規定されていること。
(イ)重要な原料及び資材は、供給者との間で製造及び品質に関する取決めを行うこと。
(ウ)供給者と取り決めた内容に従って製造及び品質の管理ができていることをリスクに応じて適切
   に確認すること。

2件目の安定性プログラムの不備の指摘。
これも、ウォーニングレター上でかなり見かけるものですが、日本の場合、下記の規定があります。
一部改正施行通知(薬食監麻発 0830 第 1 号)
第3章 医薬品・医薬部外品GMP省令 11.第11条(品質管理)関係(8) イ.安定性モニタリ
ング
(ア)製造業者等は、製造した最終製品あるいは原薬が定められた保管条件下で、有効期間、リテスト
   期間又は使用の期限にわたり、保存により影響を受け易い測定項目及び品質、安全性又は有効性
   に影響を与えるような測定項目が規格内に留まっており、また留まり続けることが期待できる
   ことを、適切な継続的プログラムに従った安定性モニタリングによって監視し、その結果を記録
   し保管する必要があること。

原材料の供給者管理や安定性モニタリングは、輸出の有無に関わらず実施が必要ですが、製薬会社様
によっては、実施されていなかったり、手順が定まっておらず担当者様によって実施方法がバラバラ
であったりするケースを見かけます。
この機会に一度、文書化された手順の有無も含め、実施方法について確認されてみるのもよいのでは
ないでしょうか。

☆次回は、7/15(月)に配信させていただきます。


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今後このような情報が必要ない方は、お手数ですが、こちらに配信停止依頼のメールをお願いいたします。
hashimoto@e-pros.co.jp

【発行責任者】
株式会社プロス
ASTROM通信』担当 橋本奈央子

2019.06.14

【最近のウォーニングレター】ASTROM通信<172号>

 ~安全な医薬品の安定供給をご支援する~

こんにちは
ASTROM通信担当の橋本奈央子です。

梅雨入りし蒸し暑い日が続いていますが、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。

さて、今回も、FDA(米国食品医薬品局)の製造品質局から、製薬会社向けに出されたウォーニングレター
(2件)について見ていきたいと思います。
ウォーニングレターに挙げられている指摘内容には、どこの会社様にも起こりうることが含まれています
ので、アメリカへの輸出があるなしに関わらず、是非参考にして頂ければと思います。


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最近のウォーニングレターの概要  
注:文中のXXはウォーニングレターでマスキングされている文言です。
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■WL:320-19-20 フランスの製造所の査察(2018/9/17~2018/9/21)でみつかった医薬品製造における重大
なCGMP違反に関する2019/4/23付ウォーニングレターには、下記の指摘事項があげられています。
1.貴社は、ロットが既に出荷されたかに関わらず、説明のつかない食い違いや規格を満たさないロット
  またはその成分の徹底的な調査を行うことを怠った。
貴社は、貴社の医薬品XXの重要な特性に関する規格外 (OOS:Out-of-specification)の試験結果について
適切な試験を実施することを怠った。貴社のOOSの結果に関する調査は、根本原因を判断して再発を防ぐ
ために効果的な是正処置・予防処置(CAPA)を盛り込むことをしなかった。さらに、貴社の試験の不合格
を無効にする論理的根拠には、実質的で科学的な評価が欠けていた
貴社は回答で、OOS・逸脱・苦情・CAPAの管理システムをレビュし改正すると約束した。また、貴社は、
消費者の安全性に影響を与えるOOSのインパクトの評価を提出したが、貴社はインパクトはないと結論
づけた。しかし、貴社は、これに限定されないが、規格外試験結果の適切な根本原因と、不具合の範囲の
評価を含む包括的な調査を怠ったので、貴社の回答は不十分である
この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ。
・使用期限内で、現在アメリカ市場にある製品に関する、全ての無効にされたOOS(工程内試験及び最終
 試験)の結果の回顧的で独立したレビュ
 無効にされた各OOSの結果の科学的正当性とエビデンスが確実であるかを評価せよ。最終的に試験が原因
 とされた調査について、CAPAの効果を判断し、同じ原因に対して弱いと判断された他の試験方法の改善が
 確認されたことを保証せよ。結論に至っていない、または、根本原因が特定されていない全てのOOSの
 結果について、製造(例:ロットの製造記録、製造工程の適切性、原材料、工程の性能、逸脱の記録、
 ロットの不具合の履歴)の徹底的なレビュを盛り込むこと。製造の根本原因を特定し、有意義な改善を
 明記したCAPAの計画を提出せよ。
・OOSの結果を調査するための貴社の全般的なシステムのレビュと改善を実施せよ。OOSの取扱いを改善
 するためのCAPAの計画を提出せよ。貴社のCAPAの計画は、貴社の改訂されたOOS調査手順が、試験の調査
 を監督する強化された品質部門、有害な試験の管理傾向の悪化の判断、試験のばらつきの原因の解決、
 試験の原因が特定できない場合の潜在的な製造の原因の調査を含むことを保証するべきである。
・貴社の逸脱・標準に合わない出来事・苦情・OOSの結果と不具合を調査するシステムの包括的で独立した
 評価
 貴社のCAPAの計画には、これに限定されないが、調査、根本原因の分析、文書化された手順、品質部門
 の監督の改善を含むべきである。また、CAPAの計画の効果を評価する手順を含めよ。
・OOSの結果がロットや貴社が製造した他の製品へのインパクトを判断するための、範囲と重大さの完全
 な評価
2.貴社は、貴社が製造した医薬品が、それらが持つとされている同一性、含量、品質、純度を持つこと
  を保証するための、適切な文書化された製造及び工程管理の手順を制定することを怠った。
貴社は、工程のバリデートと、医薬品XXの製造に使用される機器の適格性評価を怠った。特に貴社は工程
の適格性評価を実施せず、安定した製造作業と一貫性のある医薬品の品質を保証するための工程管理の
モニタリングに関する厳格で継続的なプログラムを持っていなかった。
貴社は回答で、新製品のための改善された工程のバリデーションプログラムを続け、存在している製品の
製造工程を評価し、現在及び今後の製造装置の適格性評価をすると約束した。しかし、貴社は、製造装置
がその使用目的に合っていて、貴社の製造工程は再現性があり、全て所定の品質特性を満たすことが
できるという保証を提出することを怠った。
この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ。
・製品のライフサイクルを通じた管理状態の保証に関するバリデーション計画
 貴社のそれぞれの医薬品に関する、適切な工程の性能の適格性評価(PPQ)の実施のタイムラインを
 含めよ。
 継続的な管理状態を保証するために、ロット間のばらつきのモニタリングに関するプログラムについて
 述べよ。
・貴社の製造装置と工程が信頼できるかどうかを評価する工程の性能プロトコルと検証
 これには、少なくとも、貴社の製造パラメータが一貫しているかどうか、また、品質特性を満たす製品
 を再現性よく生産することができるどうかの判断を含む。
3.貴社は、公式のまたはその他の制定された条件を越えて、医薬品の安全性、同一性、含量、品質、
  純度を変える可能性のある誤動作や汚染を防ぐために、装置と器具を清潔にし、メンテナンスし、
  医薬品の性質に応じて適切な間隔で消毒・殺菌することを怠った。
貴社は、貴社の洗浄と消毒の手順が、貴社の医薬品XXの製造に使用する装置から汚染要因物を取り除く
のに適切であると示すことを怠った。貴社の洗浄および消毒の手順の適切性の判断は、全ての汚染要因物
を検知するための表面の目視検査に限られていた。
貴社は回答の中で、洗浄バリデーションの戦略の概要と完了のタイムフレームを提供した。しかし、
貴社は、計画の詳細とアプローチの論理的根拠を提供しなかったので、貴社の回答は不十分である。
さらに、貴社は、貴社の洗浄と消毒の手順が、製造の運転の合間に装置の表面から汚染要因物を再現可能
な方法で取り除くために十分であると保証するためのデータを提出しなかった。
この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ。
・洗浄と消毒の手順及び訓練を評価するための包括的な計画
 貴社の計画には、洗浄及び消毒の技術、使用する化学物質、化学物質の散布時期、試験方法、化学
 及び微生物の汚染要因物の可能性に効果的に取り組むための個々の試験の基準を含めるべきである。
・貴社の洗浄及び消毒の手順が効果的であることを保証するための、洗浄及び消毒のバリデーションの
 戦略の科学的・論理的根拠
・ワーストケースとされる状態を取り込んだ、貴社の洗浄及び消毒のバリデーションプロトコルの改訂
 のサマリ
 サマリには、これに限定されないが、以下のことを含めよ:
 〇最も毒性の高い医薬品の評価
 〇洗浄溶剤の中で最も溶解性の低い医薬品の評価
 〇洗浄を難しくさせる特性を持った医薬品の評価
 〇洗浄が最も難しい装置の場所の拭き取り
・新しい製品、工程、装置のための、洗浄及び消毒の手順の検証とバリデーションに関する適切な
 プログラムが整っていることを保証する改訂されたSOPのサマリ
●規格外試験結果
不合格、規格外(out-of-specification)、傾向外(out-of-trend)、その他の予期しない結果や、調査の
文書に関する取扱いに関する更なる情報は、FDAのガイダンスを見よ。
●工程管理
貴社は、安定した製造作業と一貫性のある医薬品の品質を保証するための工程管理のモニタリングに
関する継続的なプログラムに欠けている。FDAのガイダンスを見よ。
●CGMPコンサルタントの推奨
我々が貴社で確認した違反の性質と繰り返される是正の不履行により、我々は、貴社がCGMP要件を満たす
手伝いをするために21 CFR 211.34章に示す適格なコンサルタントを雇うことを強く勧める。貴社の
コンサルタントの使用は、CGMPを順守するための貴社の義務を軽減するものではない。貴社の経営陣に
は、全ての不備を解決し、継続的なCGMP順守を保証する責任が残る。
●結論
この文書で挙げた違反は、包括的なリストではない。貴社には、貴社の全ての製造所において、これら
の違反を調査し、原因を判断し、再発を防止し、その他の違反を防止する責任がある。
貴社が全ての違反を完全に解決し、我々がCGMPの遵守を確認するまで、FDAは、貴社の医薬品製造業者
としてのいかなる新しい申請やリストの補完の承認を保留する。
出典:https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/laboratoires-clarins-568157-04232019

■WL:320-19-21 インドの製造所の査察(2018/10/22~2018/10/26)でみつかった医薬品製造における
重大なCGMP違反に関する2019/5/4付ウォーニングレターには、下記の指摘事項があげられています。
1.貴社は、試験室の記録が、制定した規格や基準に一致することを保証するのに必要な全ての試験から
  得られる完全なデータを含むことを確実にすることを怠った。
2018年10月24日、我々査察官は、安定性試験データ、分析試験シート、分析計算、リリース用のフォーム
の破られた文書が透明なごみ袋に置かれているのを発見した。錠剤XXmgの3ロットに関する安定性試験の
文書はごみ袋から回収され、公式に承認された記録と比較された。みつかったデータから規格外
 (OOS:Out-of-specification)の結果が見つかったが、公式な結果は、規格内として記録されていた。
更に、ブランクの安定性試験フォームが用意されていて、予めサインされ、試験データが記録される前に
品質部門によって承認されているのがみつかった。
貴社は回答の中で、破られた品質管理文書の入った多数のごみ袋と、データが記録される前に文書に
サインする手順について認めた。貴社は、破られた文書は、スケールアップのロットのもので、
“査察官の頭の中で混乱が起きないように”文書を破いたと述べた。貴社はOOSの値の載った破かれた
文書と合格値を含んだ品質管理試験室で保管されていた文書の矛盾について説明しなかったので、貴社の
回答は不十分である。更に、貴社は、これに限らないが、試験の実施前にブランクの文書にサインをする
ことを含むデータ・インテグリティの手順の範囲を判断するための、影響がある可能性のある全ての品質
関連の記録の回顧的評価をしなかった。
この文書への回答の中で、この文書の下段のデータ・インテグリティの改善の章で要求されている通り、
貴社の是正処置・予防処置(CAPA)の計画を提出せよ。
2.貴社は、権限を与えられた職員のみが製造指図書原本またはその他の記録を変更することを保証する
  ために、コンピュータまたは関連システムの適切な管理を行うことを怠った。
貴社のロットのリリースや安定性試験の目的で使用されている試験装置には、変更が権限を与えられた職員
によってのみ実施されることを保証するための適切な管理と手順がなかった。例えば、貴社のHPLC
システムにおいて、品質管理の分析者、会社の幹部、ソフトウエアのサービスプロバイダ全てが、1つの
ユーザ名とパスワードを共有していた。また、分析者には、全てのシステムの管理者特権を与えられていた。
これらの特権は、ファイルとフォルダのデータの変更と削除を許可していた。更に、貴社には、
コンピュータシステムの職員の使用や権限の管理に関する手順が欠けていた。
貴社は回答の中で、コンピュータシステムの適切な管理の欠如を認め、CAPAを提出したが、貴社のデータの
インテグリティが損なわれたかどうかを判断していなかったので、貴社の回答は不十分である。この文書へ
の回答の中で、貴社の製造所でCGMP活動に使用される全てのコンピュータシステムの評価を提出せよ。
また、監査証跡が継続的に有効であることをいかに保証するかを説明せよ。
3.貴社は、装置の洗浄及びメンテナンスに関する文書化された手順に従うことを怠った。
査察中、我々査察官は2つ以上の製品を製造するために使用されている装置が適切に維持され洗浄されて
いないことを発見した。
例えば、我々査察官は、“洗浄済”と識別されているXXをXX室の中で発見した。しかし、このXXには、
XXの内側とXXのXXに、一目瞭然の製品の蓄積があるのがみつかった。更に、装置のエアフィルターは
たんくさの穴で破損していた。この装置は、錠剤XX,XX,XX、XXとして、アメリカに出荷される最終製品
を製造するために使用されていた。更に、査察中に提出されたメモには、これらの洗浄及び装置のメンテ
ナンスの不備は、9日間のダンス祭りと国の祝日により、マンパワーが不足していたことによると述べられ
ていた。不十分な洗浄と装置のメンテナンスは、製品の交叉汚染とばらつきにつながる。
貴社は回答の中で、所見について認め、装置を適切に洗浄しメンテナンスするための手順を実施したと
述べたが、貴社は全ての製造装置の状態のレビュを含めていなかったので、貴社の回答は不十分である。
更に、貴社は、適切な洗浄とメンテナンスが欠けている多目的装置で製造されたアメリカ市場向けに出荷
された製品のリスクアセスメントを実施しなかった。
この文書への回答の中で、以下の情報を提出せよ。
・2製品以上を製造するために使用される製造装置について、洗浄手順、訓練、バリデーションの適格性
 の評価をするための包括的な計画
・適切に評価された洗浄手順の有効性を保証するための貴社の洗浄バリデーションの科学的論理的根拠
・ワーストケースとされる状態をより取り込んだ貴社の洗浄バリデーションの手順の改良のサマリ
 サマリには、これに限らないが、最も毒性の高い医薬品の評価、洗浄溶剤の中で最も溶解性の低い医薬品
 の評価、洗浄を難しくさせる特性を持った医薬品の評価、洗浄が最も難しい装置の場所の拭き取りを
 含めるべきである。
・新しい製品、工程、装置のための洗浄手順の検証及びバリデーションに関する適切なプログラムを保証
 するために改訂された標準操作手順書のサマリ
・使用期限内のアメリカに販売された全ての製品のロットの、不適切な洗浄とメンテナンス活動の影響の
 可能性に関する詳細の回顧的なリスクアセスメント
 貴社のアセスメントに関する全てのCAPAの計画を提出せよ。
・貴社の洗浄及びメンテナンスプログラム、訓練、手順に関する包括的で独立したアセスメント
●データ・インテグリティの改善
貴社の品質システムは、貴社が製造した薬の安全性、効果、品質を裏付けるデータの正確性・完全性を
適切に保証していない。FDAのガイドラインを見よ。
我々は、貴社の改善を手助けするための適格なコンサルタントを雇うことを強く勧める。この文書への
回答において、以下の情報を提供せよ。
A.データの記録及び報告の不正確さの範囲の包括的な調査
  貴社の調査には以下のことを含むべきである:
  ・調査手順と方法の詳細、全ての試験室、製造作業、アセスメントでカバーされるシステムの概要;
   貴社が除外を提案している作業の正当化の理由
  ・データの不正確さの性質、範囲、根本原因を特定するための、現在とかつての従業員のインタビュ
   我々はこれらのインタビュが、適格性のあるサードパーティによって実施されることを推奨する。
  ・貴社の製造所におけるデータ・インテグリティの欠落の範囲のアセスメント
   省略、変更、削除、記録の破壊、非同時の記録の完成、その他の不備を特定せよ。貴社が発見した
   データ・インテグリティの欠落している貴社の製造所の全ての作業を述べよ。
  ・試験に関するデータ・インテグリティの欠落の性質の包括的で回顧的な評価
   我々は、潜在的な不履行が確認された分野の専門知識を持った適格性のあるサードパーティが全て
   のデータ・インテグリティの欠落を評価することを勧める。
B.貴社の医薬品の品質において発見された不具合の潜在的な影響に関する現在のリスクアセスメント
  貴社のアセスメントには、データ・インテグリティの欠落の影響を受けた医薬品の出荷により患者に
  引き起こされるリスクの分析と、継続的な作業により引き起こされるリスクの分析を含めるべきである。
C.グローバルな是正処置・予防処置の計画の詳細を含む、貴社のマネジメント戦略
  貴社の戦略には、以下のことを含めるべきである。
  ・分析データ、製造記録、FDAに提出される全てのデータを含む貴社が生成する全てのデータの信頼性
   と網羅性を、貴社がどのように保証するかを述べた詳細な是正処置の計画
  ・現在のアクション・プランの範囲と深さが、調査とリスクアセスメントの結果に釣り合うエビデンス
   を含むデータ・インテグリティの欠落の根本原因の包括的な記述
   データ・インテグリティの欠落の責任がある個人が、貴社でCGMP関連または医薬品の申請のデータ
   に影響を与得ることができる状態のままかどうかを示せ。
  ・顧客への通知や製品の回収、追加試験の実施、安定性を保証するために安定性プログラムへのロット
   の追加、製品の申請アクション、強化した苦情モニタリングなど、患者を守り、貴社の医薬品の品質
   を保証するために、貴社がとった、または、とろうとしているアクションを述べた暫定的な手段
  ・貴社のデータの完全性を保証するための、手順、工程、方法、管理、システム、監督、人的資源
   (例:教育、職員の改善)に対する改善努力と強化を述べた長期の手段
  ・既に進行中または完了した上記の全ての活動に関する状況報告
●CGMPコンサルタントの推奨
我々が貴社で確認した違反の性質に基づき、もし貴社がアメリカ市場向けの医薬品の製造を再開するつもり
ならば、我々は、貴社の作業を評価し、貴社がCGMP要件を満たす手伝いをするために21CFRの211.34章に
示す適格なコンサルタントを雇うことを強く勧める。また、我々は、貴社がFDAの求める状態を遵守しよう
とする前に、適格なコンサルタントが、貴社の全ての作業のCGMP順守について包括的な監査を実施し、
貴社が実施してきた全ての是正処置・予防処置の完了と効果を評価することを勧める。
貴社のコンサルタントの使用は、CGMPを順守するための貴社の義務を軽減するものではない。貴社の
経営陣には、全ての不備を解決し、継続的なCGMP順守を保証する責任が残る。
●結論
この文書で挙げた違反は、包括的なリストではない。貴社には、これらの違反を調査し、原因を判断し、
再発を防止し、その他の違反を防止する責任がある。
FDAは2019年3月11日、貴社に輸入警告措置66-40をとった。
貴社が全ての違反を完全に解決し、我々がCGMPの遵守を確認するまで、FDAは、貴社の医薬品製造業者
としてのいかなる新しい申請やリストの補完の承認を保留する。
出典:https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/centurion-laboratories-private-limited-571255-05042019


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
まとめ
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
いかがでしたでしょうか。

2つ目のインドの製薬会社に対するウォーニングレターで、ダンス祭りで人手が不足していて洗浄と
メンテナンスが出来ていなかったという話は、映画のダンスシーンが見事なインドのイメージと相まって
妙に納得してしまいました。

ところで、2019年5月31日付の薬事日報に、インドの製薬産業は数量ベースで世界第2位、金額ベースで
世界第10位であるという記事がありました。
ちなみに、インドで製薬産業が発展した理由は、かつてイギリスの植民地であったことによるそうです。

インドが数量ベースで世界第2位の生産国であるということは、インドで薬が作れなくなれば世界中に影響
が及ぶことを意味しています。。
インドの製薬会社の製造管理や品質管理のレベルを上げることは、世界の課題であると感じました。

☆次回は、6/28(金)に配信させていただきます。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
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今年も2019年7月3日~7月5日のインターフェックスジャパン(東京ビッグサイト)に出展いたします。
弊社ブースは【W25-27】となります。
ご都合が合えば、是非ご来場ください。

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【発行責任者】
株式会社プロス
ASTROM通信』担当 橋本奈央子

2019.06.01

【最近のウォーニングレター】ASTROM通信<171号>

 ~安全な医薬品の安定供給をご支援する~

こんにちは 
ASTROM通信担当の橋本奈央子です。

だんだん暑くなってきましたが、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。

さて、今回は、FDA(米国食品医薬品局)の製造品質局から、製薬会社向けに出されたウォーニングレター
(2件)について見ていきたいと思います。
ウォーニングレターに挙げられている指摘内容には、どこの会社様にも起こりうることが含まれています
ので、アメリカへの輸出があるなしに関わらず、是非参考にして頂ければと思います。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
最近のウォーニングレターの概要  
注:文中のXXはウォーニングレターでマスキングされている文言です。
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■WL:320-19-17 インドの製造所の査察(2018/8/13~2018/8/29)でみつかった医薬品製造における重大
なCGMP違反に関する2019/3/21付ウォーニングレターには、下記の指摘事項があげられています。
1.貴社は医薬品の製造、加工、包装、保持に使用される建物を清潔で衛生的な状態に保ち、ネズミ・鳥・
  虫・その他の害獣がいない状態を維持することを怠った。
原材料の保管室において、我々査察官は、多数の飛んでいる虫を発見した。FDAは、この部屋の中で貴社
の従業員が製造に使用するための原材料XXロット#XXを分配し、この原材料の中に生きた蛾が浮いてい
るのを見た。貴社はホメオパシー医薬品を製造するためにXXを使用する。査察官が原材料XXの中にこの
蛾の存在を指摘した時、貴社はその虫の含まれた原材料をホメオパシー医薬品の製造に使用し続けた。
さらに、いくつかの黄麻布に詰められたさまざまな原材料が隔離保管室中に散在していて、この部屋の
天井にはカビと思われる染みがついていた。倉庫内で原材料が漏れている容器が他の原材料の近くでみつ
かり、多数ホメオパシー医薬品の製造に使用される製造エリア内の換気口に未確認のXXが付着していた。
貴社は回答で、査察結果の各要素について是正処置・予防処置(CAPA)を行い、是正処置の1つとして
手順を改訂し、教育を作業者に行うと述べた。
貴社は回答内に、改訂した手順を裏付ける文書やこれらの是正処置の実施のタイムラインを含めなかった
ので、我々は貴社の回答の妥当性を評価できない。
この文書への回答の中に以下の情報を含めよ。
・ロットの処理やこの成分が使用された最終製品のロットの情報を含む、原材料XXロット#XXの回顧的レビュ
・貴社の医薬品製造エリアに虫やその他の害獣がいないことを保証する有害生物駆除や製造手順のレビュ
・貴社が建物を有害生物がいない状態に保ち清潔で衛生的な状態を維持できるということを示した詳細手順
・虫やその他の害獣に汚染された可能性のある原材料を使用し、アメリカ市場に出荷され、使用期限内に
 ある全ての製品に関するリスクアセスメント
2.貴社は、公式のまたはその他の制定された条件を越えて、医薬品の安全性、同一性、含量、品質、純度
  を変える可能性のある誤動作や汚染を防ぐために、装置と器具を清潔にし、メンテナンスし、医薬
品の性質に応じて適切な間隔で消毒・殺菌することを怠った。
貴社は、XXとラベルを付けられたXXを含むXXをホメオパシー医薬品の成分として使用するために貴社
の製造所で生成する。査察中、査察官は、製造所の屋根にあるXXシステムのための保管タンクにひびが
入り、外部環境にさらされていることを発見した。さらに、XXシステムのパイプは、システムが過去の
ある時点に漏れていたことを示すように、テープまたは布状の素材で継ぎが当てられていた。
貴社のXXシステムの破損の状態から、査察官は、XXシステムの2018年の微生物試験の結果を求めたが
貴社は提出できなかった。貴社は回答の中で、2017年11月から2018年3月までの間、微生物試験を実施
していなかったことを認めた。XXシステムの適切なモニタリングと管理をせずに、貴社は、バリデート
された状態が維持されていたと保証することはできない。
この文書への回答の中で以下の情報を提供せよ。
・XXシステムの改善、設計、管理、メンテナンスに関する包括的なCAPAの計画
・XXシステムのバリデーション報告書
 継続的な管理とメンテナンスのために、システムの設計とプログラムに行われた改善の概要も含めよ。
・このシステムが医薬品の使用目的にあったXXを製造していることを保証するための適切な微生物の総数
 を示すデータ
・発見された水システムの不具合の、現在アメリカに流通し使用期限内の全ての医薬品のロットの品質へ
 の影響の可能性に関する詳細なリスクアセスメント
3.貴社は、すべての成分、医薬品の容器、蓋、中間材料、包装材料、ラベル、製品の合格、不合格を
  判断するための責任と権限を持った品質管理部門を制定することを怠った。
査察中、我々査察官は貴社の品質部門が貴社のホメオパシー医薬品の製造に適切な監視を行っていないこ
とを発見した。例えば、貴社の品質部門は、以下のことを保証することを怠った。
・貴社のホメオパシー医薬品の製造に使用されるXXが、リリース前に微生物的特性に関する分析が行わ
れていること
・製造エリアがその使用目的にあい、適切に清掃され消毒されていること
貴社は回答の中で、上で指摘した品質部門の不具合の例に対処するための多数のCAPAを提出したが、それ
を裏付ける文書を回答に含めていなかったので、貴社の回答は不十分、もしくは、完全に評価することが
できない。貴社は、貴社の品質管理部門の不備の範囲をレビュして、医薬品製造工程の適切な管理を保証
する手順を起草し実施していることを示すエビデンスを提出することを怠った。また貴社は、品質管理
の不足が、貴社が製造し使用期限内の医薬品の品質に与える影響の可能性に対処することも怠った。
この文書への回答の中で下記の情報を提供せよ。
・貴社の品質部門が21 CFR 211.22(a)章に従って効果的に機能するために権限とリソースが与えられて
 いることを保証するためのCAPAの包括的なアセスメント
このアセスメントには、これに限定されないが、以下のことも含めよ。
・貴社で用いられる手順が強固で適切かどうかの判断
・適切な手順に忠実であることを評価するための、品質部門による作業全体の監督に関する規定
・適切な微生物試験をせずにリリースされたロットについて、リスクアセスメントを含む、規格を満たし
ていたかを判断するための回顧的レビュ
●ホメオパシー医薬品の不正商標表示
省略
●CGMPコンサルタントの推奨
貴社は回答の中で、第三者のコンサルタントを雇うと述べた。我々は、我々が貴社で確認した違反の性質
に基づき、貴社がCGMP要件を満たす手伝いをするために21 CFR 211.34章に示す適格なコンサルタント
を雇うことを強く勧める。また、我々は、貴社がFDAの求める状態を遵守しようとする前に、適格なコン
サルタントが、貴社の全ての作業のCGMP順守について包括的な監査を実施し、貴社が実施してきた全て
の是正処置・予防処置の完了と効果を評価することを勧める。
貴社のコンサルタントの使用は、CGMPを順守するための貴社の義務を軽減するものではない。貴社の
経営陣には、全ての不備を解決し、継続的なCGMP順守を保証する責任が残る。
●結論
この文書で挙げた違反は、包括的なリストではない。貴社には、貴社の全ての製造所において、これらの
違反を調査し、原因を判断し、再発を防止し、その他の違反を防止する責任がある。
FDAは2019年1月9日、貴社に輸入警告措置66-40をとった。
貴社が全ての違反を完全に解決し、我々がCGMPの遵守を確認するまで、FDAは、貴社の医薬品製造業者と
してのいかなる新しい申請やリストの補完の承認を保留する。
出典:https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/b-jain-pharmaceuticals-private-limited-567957-03212019

■WL:320-19-18 マレーシアの製造所の査察(2018/12/10~2018/12/14)でみつかった医薬品製造に
おける重大なCGMP違反に関してシンガポール本社に発行された2019/4/4付ウォーニングレターには、下記
の指摘事項があげられています
1.貴社は、出荷前に、医薬品の各ロットについて各有効成分の同一性、含量を含む最終の規格を満たす
  かどうか試験室の判断を行うことを怠った。
貴社は、出荷前に、有効成分の同一性、含量を判断するために、最終製品を試験しなかった。
この文書への回答の中で、アメリカ市場に出荷された使用期限内の全ての製品の保管サンプルの試験から
得られた結果のサマリを提出せよ。製品内の、薬理活性があるかもしれない全ての成分を含む有効成分の
同一性と含量に関する結果を含めよ。また、その他のすべての化学的品質特性と微生物品質特性を含めよ。
また、薬理活性のある全ての有効成分を確認するために、処方を評価せよ。
2.貴社は、貴社が製造した医薬品が、そううたっているまたは有すると表示している通りの同一性、
  含量、品質、純度を持っていることを保証するために設計された製造と工程の管理に関する文書化
  された手順を制定することを怠った。また、貴社の品質管理部門は、変更を含むこれらの手順のレビュ
  と承認をしなかった。
貴社は、貴社製品の製造工程をバリデートすることを怠った。プロセスバリデーションは設計とライフ
サイクルを通じた工程の管理状態の正当性を評価するもので、製造工程の各重要な段階は適切に設計され、
投入される原材料、中間材料、製品の品質が保証されなければならない。工程の適格性評価は、初期の
管理状態が確立されたかどうかを判断する。
貴社は回答で、バリデーションマスタプランを提出したが、詳細に欠け、貴社のバリデーションプログラム
の一部として適格性を評価しようとしている装置の一例をリストにしただけである。
良好な工程の適格性評価は商用販売の前に必要である。その後、工程の性能と製品品質の継続的で慎重な
監視は、製品のライフサイクルを通じて安定した製造作業の維持を保証するために必要である。
この文書への回答の中で、製品のライフサイクルを通じて管理状態を保証するためのバリデーションプラン
を提出せよ。各製品の工程の性能適格性評価実施のタイムラインを含めよ。継続的な管理状態を保証する
ために、ロット間のばらつきをモニタリングするためのプログラムを述べよ。また、工程の実施手順と、
文書化された装置及び設備の適格性評価に関する手順を含めよ。
3.貴社は、公式のまたはその他の制定された条件を越えて、医薬品の安全性、同一性、含量、品質、
  純度を変える可能性のある誤動作や汚染を防ぐために、装置と器具を清潔にし、メンテナンスし、
  医薬品の性質に応じて適切な間隔で消毒・殺菌することを怠った。
貴社は貴社製品の製造に使用される装置の洗浄バリデーションの実施を怠った。貴社は、XXでだけ洗浄
しすすいだ。
貴社は回答の中で以下の情報を提出せよ。
・2つ以上の製品を製造するために使用される製造装置についての洗浄手順、洗浄基準、バリデーション
 を評価するための包括的な計画
・貴社の洗浄手順が効果的であることを保証するための洗浄バリデーションの戦略の科学的で論理的な
 根拠
・最悪のケースと特定される条件を含んだ洗浄バリデーション手順の改訂のサマリ
 サマリには、これに限定されないが以下のことを含めよ。
 〇最も毒性の高い医薬品の評価
 〇洗浄溶剤内で最も低い溶解度の医薬品の評価
 〇洗浄を難しくさせる特性の医薬品の評価
 〇洗浄が最も難しい装置のふきとりの位置
4.貴社は、すべての成分、医薬品の容器、蓋、中間材料、包装材料、ラベル、製品の合格、不合格を
  判断するための責任と権限を持った品質管理部門を制定することを怠った。
査察中、我々査察官は貴社の品質部門が貴社の医薬品の製造に適切な監視を行っていないことを発見
した。例えば、貴社の品質部門は、以下のことを保証することを怠った。
・含量及び同一性に関する適切な最終製品の規格が開発され、アメリカ市場に出荷される前に全ての規格
 を満たしていたこと
・アメリカ市場に製品が販売される前に、品質部門によりプロセスバリデーションがレビュされ承認され
 ていること
・共有の装置を使って製造された他の製品からの交叉汚染の可能性を防ぐことができることを保証する
 ための洗浄バリデーションが実施され、レビュされ、承認されていること
貴社の品質システムは不十分である。CGMP要件を満たすよう、品質システム及びリスクマネジメントの
アプローチの実施を助けるために、FDAのガイダンスを見よ。
この文書への回答の中で、貴社の品質部門が効果的に機能するために権限とリソースが与えられている
ことを保証するための是正処置・予防処置の包括的なアセスメントを提出せよ。そのアセスメントには、
これに限定されないが、以下のことも含めよ。
・貴社で用いられる手順が強固で適切かどうかの判断
・手順を評価するための、品質部門の作業全体の監督に関する規定
・品質部門が処理の決定をする前の、各ロットとそれに関連する情報の全ての最終的なレビュ
・調査の監督と承認
全ての製品の同一性、含量、品質、純度を保証するために品質部門の他の全ての任務の放免
●繰り返しの違反
2015年5月の査察で、FDAは同様のCGMP違反の所見をあげた。貴社は回答の中でこれらの所見に対し、
具体的な改善を提案した。
繰り返される不具合は、医薬品の製造に対する経営陣の監視と管理が不十分であることを示している。
●CGMPコンサルタントの推奨
我々は、我々が貴社で確認した違反の性質に基づき、もし貴社がアメリカ市場向けの医薬品の製造を再開
するつもりなら、貴社がCGMP要件を満たす手伝いをするために21 CFR 211.34章に示す適格なコンサル
タントを雇うことを強く勧める。また、我々は、貴社がFDAの求める状態を遵守しようとする前に、適格
なコンサルタントが、貴社の全ての作業のCGMP順守について包括的な監査を実施し、貴社が実施して
きた全ての是正処置・予防処置の完了と効果を評価することを勧める。
貴社のコンサルタントの使用は、CGMPを順守するための貴社の義務を軽減するものではない。貴社の
経営陣には、全ての不備を解決し、継続的なCGMP順守を保証する責任が残る。
●新薬承認の違反
省略
●結論
この文書で挙げた違反は、包括的なリストではない。貴社には、貴社の全ての製造所において、これらの
違反を調査し、原因を判断し、再発を防止し、その他の違反を防止する責任がある。
FDAは2019年3月29日、貴社に輸入警告措置66-40をとった。
貴社が全ての違反を完全に解決し、我々がCGMPの遵守を確認するまで、FDAは、貴社の医薬品製造業者
としてのいかなる新しい申請やリストの補完の承認を保留する。
出典:https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/luen-fook-medicine-sdn-bhd-572963-04042019


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
まとめ
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
いかがでしたでしょうか。

ウォーニングレターを見ると、建物や設備の管理状態のひどさ、品質管理のずさんさが読んでとれます。
原材料に蛾が混ざっているということはないかもしれませんが、出荷前の試験の不足、プロセスバリデー
ションや洗浄バリデーションの不足は、意外に起きているかもしれません。
自社に同様の不備がないか、確認されることをお勧めします。

☆次回は、6/14(金)に配信させていただきます。


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ASTROM通信』担当 橋本奈央子


2019.05.15

【平成29年薬事工業生産動態統計調査】ASTROM通信<170号>

 ~安全な医薬品の安定供給をご支援する~

こんにちは 
ASTROM通信担当の橋本奈央子です。

ゴールデンウィークが終わって1週間がたちましたが、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。

さて、今回は、2019年4月17日に厚生労働省から公表された平成29年薬事工業生産動態統計調査の結果に
ついて取り上げたいと思います。
元号が変わったこともあり、「平成29年」と聞くと遠い過去の気がしてしまいます。
それはさておき、都道府県別生産額など興味深いデータもありますので、話の種にでもご覧いただければ
幸いです。


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
平成29年薬事工業生産動態統計調査結果
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
平成29年薬事工業生産動態統計調査結果のうち、主ものを以下にピックアップしました。
■医薬品■
1.生産金額について
平成29年の国内の医薬品最終製品の生産金額は6兆7213億円で、前年と比べると1.5%の増加となり
ました。
増減の内訳を見てみますと、医療用医薬品は2.3%の増加、その他の医薬品は-5.1%、一般用医薬品は-4.8%、
配置用家庭薬は-17.4%の減少となっています。
生産金額の多い医薬品(薬効大分類別)は、1位 循環器官用薬(9344億円、前年比-7.3%)、
2位 その他の代謝性医薬品(7904億円、前年比+14.6%)、3位 中枢神経系用薬(7577億円、前年比-5.4%)、
4位 腫瘍用薬(4421億円、前年比+35.4%)、5位 血液・体液用薬(4209億円、前年比-1.1%)と
なっていました。
医薬品薬効中分類別で生産金額の増減を見てみますと、56の分類のうち30の分類で増加していました。特に前年
に対して増え方が多いのは、抗ウイルス剤 +87.6%、呼吸促進剤 +70.8%、甲状腺,副甲状腺ホルモン剤 +48.5%、
その他の腫瘍用薬 +40.5%、ワクチン類 +27.9%となっていました。逆に、減り方が多いのは、
生化学的検査用剤 -26.2%、主としてグラム陽性・陰性菌に作用する抗生物質製剤 -23.2%、精神神経用剤 -20.7%、
主としてグラム陽性菌,マイコプラズマに作用する抗生物質製剤 -18.9%、総合代謝性製剤 -18.0%となっていました。
剤形分類別で生産金額の多い医薬品は、1位 錠剤(3兆438億円、前年比-0.2%)、
2位 その他(1兆1224億円、前年比+7.9%)、3位 注射液剤(5275億円、前年比+12.4%)、
4位 カプセル剤(4262億円 前年比+0.2%)、5位 外用液剤(4152億円 前年比-7.7%)となっていました。

2.輸出入金額
医薬品の輸出金額は、1669億円で、前年比-5.0%でした。この減少は北米向けの輸出額が大きく減ったことに
よりますが、他の地域(アジア、ヨ-ロッパ、アフリカ、大洋州)向けの輸出額は増えています。
金額で見た主な輸出国は、1位 韓国(350億円、前年比+47.5%)、2位 中国(289億円、前年比+6.1%)、
3位 アメリカ(260億円、前年比-56.8%)、4位 台湾(163億円、前年比+13.9%)、
5位 香港(73億円、前年比+0.5%)でした。
医薬品の輸入金額は3兆4382億円で、前年比-12.9%でした。金額で見た主な輸入国は、
1位 アメリカ(7269億円、前年比+6.0%)、2位 ドイツ(5890億円、前年比-5.5%)、
3位 スイス(4557億円、前年比-26.3%)、4位 フランス(2687億円、前年比+9.0%)、
5位 イギリス(1757億円、前年比+11.9%)でした。

3.都道府県別ランキング
生産金額の多い都道府県は、1位 静岡県(6820億円、前年比+24.3%)、2位 富山県(6540億円、前年比+5.2%)、
3位 大阪府(5302億円、前年比-5.7%)、4位 埼玉県(4814億円、前年比-7.0%)、
5位 東京都(4076億円、前年比-32.7%)でした。
生産金額が前年より増加している都道府県のトップ5は、愛知県の+48.6%、秋田県の+42.6%、熊本県の+32.7%、
静岡県の+24.3%、山梨県の+23.9%となっています。また、逆に減少している都道府県のトップ5は、愛媛県の-82.3%、
東京都の-32.7%、山形県の-23.8%、大分県の-17.8%、鳥取県の-17.3%でした。

■医療機器■
1.生産金額について
平成29年の国内医療機器の生産金額は1兆9904億円で、前年と比べると4.0%の増加となりました。
生産金額の多い医療機器(大分類別)は、1位 処置用機器(5291億円、前年比+1.1%)、
2位 画像診断システム(2963億円、前年比+11.1%)、3位 生体機能補助・代行機器(2678億円、前年比-3.1%)、
4位 生体現象計測・監視システム(2104億円、前年比+25.4%)、
5位 医用検体検査機器(1729億円、前年比-13.9%)、となっていました。
医療機器小分類別で生産金額の増減を見てみますと、49の分類のうち33の分類で増加していました。特に前年に
対して増え方が多いのは、眼圧計 +585.5%、家庭用磁気治療器 +170.2%、血圧計 +169.8%、
一人用生体情報モニタ及び関連機器 +53.7%、視覚機能検査用機器 +43.8%となっていました。
逆に、減り方が多いのは、血液凝固分析装置 -33.0%、医用写真フィルム -26.1%、血球計数装置 -17.8%、
人工関節、人工骨及び関連用品 -15.6%、透析器 -15.3%となっていました。。

2.輸出入金額
医療機器の輸出金額は、6190億円で、前年比+6.0%で、その他地域を除き、アジア、ヨーロッパ、北アメリカ、
南アメリカ、アフリカ、大洋州向けの全てで輸出額が増えていました。
金額で見た主な輸出国は、1位 アメリカ(1291億円、前年比+5.3%)、2位 中国(839億円、前年比+13.3%)
、3位 ドイツ(544億円、前年比+6.8%)、4位 オランダ(351億円、前年比+9.2%)、
5位 韓国(344億円、前年比+15.5%)でした。
医療機器の輸入金額は1兆6492億円で、前年比+6.0%でした。金額で見た主な輸入国は、
1位 アメリカ(8479億円、前年比+13.8%)、2位 アイルランド(1448億円、前年比-6.5%)、
3位 ドイツ(1095億円、前年比-15.8%)、4位 中国(1078億円、前年比+2.2%)、
5位 スイス(711億円、前年比+36.0%)でした。

3.都道府県別ランキング
生産金額の多い都道府県は、1位 静岡県(3513億円、前年比+1.3%)、2位 栃木県(1807億円、前年比+2.3%)、
3位 東京都(1785億円、前年比+34.2%)、4位 埼玉県(1641億円、前年比+42.6%)、
5位 茨城県(1249億円、前年比-9.2%)でした。
生産金額が前年より増加している都道府県のトップ5は、埼玉県の+42.6%、福岡県の+41.5%、東京都の+34.2%、
福井県の+33.8%、鹿児島県の+25.8%となっています。また、逆に減少している都道府県のトップ5は、
和歌山県の-48.7%、熊本県の-29.1%、群馬県の-24.6%、長野県の-21.7%、徳島県の-21.2%でした。

詳細:https://www.mhlw.go.jp/topics/yakuji/2017/nenpo/


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平成31年1月分以降の薬事工業生産動態統計調査について
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平成31年1月から新たな調査方法が実施されており、平成31年分から集計方法や公表される統計表が変わります。
主な変更点は下記の通りです。
1.都道府県別医薬品生産金額について
●平成30年12月分までの調査(旧調査)
<報告>製造販売業者が製造業者に製造委託している場合、製造販売業者が生産金額を報告し、
製造業者は受託額(委受託契約額)を報告。
<集計>製造販売業者から報告された生産金額は委受託関係を確認し、製造業者が所在する都道府県に
計上。委受託関係が確認できない場合は、製造販売業者が所在する都道府県に計上。
●平成31年1月分以降の調査(新調査)
<報告>製造販売業者のみを調査客体とし、製造販売業者から委託先の製造業者情報も含めて報告。
<集計>生産金額は全て製造業者が所在する都道府県に計上。
2.報告先について
都道府県への報告は廃止し、全て厚生労働省に直接報告する
3.調査票の報告期限
調査月の翌月15日(土日祝日の場合は翌営業日)に延期
4.報告方法
従来の紙、CD、オンラインの選択式から、原則オンライン報告とする
5.医薬品製造業者の従業員数の報告を廃止する
6.衛生材料は、医療機器または医薬部外品として報告する

詳細:https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/105-1.html


◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
まとめ
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いかがでしたでしょうか。

医薬品も医療機器も、輸出金額より輸入金額のほうが圧倒的に多い状態が続いていることがよくわかります。
特に、アメリカとドイツからの輸入が多いことをあらためて実感しました。

配置用家庭薬の生産金額は年々減少してきいましたが、平成29年は特に大きく落ち込んでいたことに驚か
されました。(平成27年は-7.3%、平成28年は-8.9%、平成29年は-17.4%となっています)

余談ですが、静岡県に住む人間としては、医薬品の生産金額が富山県を抜いて1位になったことがうれしかったです。
とはいえ、所詮は宇都宮と浜松の餃子日本一をめぐる戦いのようなもの。1年後にはどうなっているかわかりません。
しかも、平成31年1月分以降の薬事工業生産動態統計調査の方法が変わるため、各都道府県の生産金額が旧調査と
比較して大幅に増減する可能性もあるようです。

ということで、今回の調査結果は、話のネタにでも活用いただければ幸いです。

☆次回は、5/31(金)に配信させていただきます。


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【発行責任者】 
株式会社プロス 
ASTROM通信』担当 橋本奈央子

2019.05.07

【米国初のDSCSA不履行ウォーニングレター】ASTROM通信<169号>

 ~安全な医薬品の安定供給をご支援する~


こんにちは 
ASTROM通信担当の橋本奈央子です。

ゴールデンウィーク明けの初日ですが、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。

さて、今回は、2013年11月に出されたDrug Supply Chain Security Act(DSCSA)の要件の不履行と
して、FDA(米国食品医薬品局)からはじめて発行されたウォーニングレターを取り上げます。
DSCSAは、アメリカの消費者が偽物、盗品、汚染品、その他の有害な薬にさらされることを防ぐ
ために、医薬品のサプライチェイの危険の可能性を検知し除去するのための法令です。

DSCSAについて:
https://www.fda.gov/Drugs/DrugSafety/DrugIntegrityandSupplyChainSecurity/DrugSupplyChainSecurityAct/

このウォーニングレターは、DSCSA違反としてはじめて発行されたということで、注目されています。
アメリカに医薬品を輸出されている製薬会社様は内容を是非確認いただければと思います。
また、DSCSAは、昨年12月に日本で発出されたGDPガイドラインの目的に近いため、、アメリカに輸出
されていない製薬会社様も参考にしていただければ幸いです。


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ウォーニングレターの概要  
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■アメリカの製薬会社の本社の査察(2018/6/25~2018/7/3)及び配送センタの査察
(2018/6/26~2018/6/29)でみつかった連邦食品医薬品化粧品法(FD&C Act)の確認要件の重大な
違反に関する、2019/2/7付けウォーニングレターには、下記の指摘事項があげられています。
1.貴社は貴社が所有または管理している通知対象の全ての医薬品を識別し、隔離することを含む、
  違法製品に対する要求された対応を怠った。
2.貴社は疑わしい製品を隔離して調査することを怠った。
3.貴社は疑わしい製品の調査の記録や違法製品の処理の記録を少なくとも6年間保管することを
  怠った。
●実例1
2016年9月と10月に、貴社は、貴社の取引相手であるR社から、R社の異なる3薬局で、貴社により
販売されたと報告のある違法な製品を受領したと通知された。
はじめに、2016/9/1にR社から、ミシガン州ミルフォードの薬局で、M社により製造されたオキシコドン
塩酸塩(NDC0406-8530)100錠入りとラベルが貼られたボトルを受け取ったと通知された。ボトルの
シールは破れ、ボトルにはオキシコドン塩酸塩が入っていなかった。ボトルの中身は、ナプロキセン
15錠に変わっていた。R社は貴社に、この製品は貴社との取引を通じて受け取ったと報告した。
M社は、このオキシコドン塩酸塩について、Form 3911で“ボトルの中の錠剤が異なる錠剤だった”
とFDAに違法製品通知を提出した。
R社のミシガン州ウォーターフォードにある薬局も、M社により販売されたと報告のある違法な製品
を受領した。薬局は、オキシコドン塩酸塩100錠入りとラベルが貼られたボトル1個を受け取ったが、
シールは破れ、オキシコドン塩酸塩は入っていなかった。そのボトルの中身もナプロキセン15錠に
変わっていた。R社は貴社に、この製品は貴社との取引を通じて受け取ったと報告した。2016/9/15に、
R社は、消えた錠剤に関して、メールで貴社に警告した。M社は、このオキシコドン塩酸塩について、
Form 3911で“ミシガン州ウォーターフォードにあるR社の薬局は、M社オキシコドン塩酸塩30mgの、
開封されたボトルのシールは破られ、オキシコドン塩酸塩30mgの錠剤100錠がなくなった。A社で
製造されたナプロキセンナトリウム220mgのジェネリック医薬品Aの錠剤15錠がボトルの中にあった”
とFDAに違法製品通知を提出した。
2016/10/6、R社のミシガン州ウォーレンにある薬局も、貴社により販売されたと報告のある違法な
製品を受領した。その薬局はオキシコドン塩酸塩のボトルを5つ注文し、受け取ったボトルのうちの
3つは、オキシコドン塩酸塩が全て持ち去られていた。これらの3つのボトルには、ナプロキセンと
塩酸シプロフロキサシンのさまざまな組み合わせが入っていた。M社は、これらの製品について、
“3つのボトルでオキシコドン塩酸塩30mgの錠剤100錠が全てなくなり、別の錠剤が入っていた”
とForm 3911でFDAに違法製品通知を提出した。
3件の事件に関する貴社の調査は、これらのパッケージが不正に加工されたというエビデンスに欠け
ていることと、これら3件のR社の薬局の近さにより、オキシコドン塩酸塩はおそらく貴社の所有
または管理中に他の製品にすり替えられたと判断した。
これらの事件は、貴社が連邦食品医薬品化粧品法(FD&C Act)582(c)(4)の要件に従うための
システムを持つことを怠ったことの例となっている。R社から違法製品通知を受領後、貴社は、
所有または管理している、通知対象の全製品を確認する対応が求められていた((582(c)(4)(B)(iii))。
それから、貴社は、それらの製品が解決するまで、所有または管理しているそれらの製品の販売用
の製品からの隔離 ((582(c)(4)(B)(i)(l))、所有または管理している違法製品の処理((582(c)(4)(B)(i)(ll))、
貴社が所有していない違法製品を処理するために取引先を手助けするための妥当で適切な措置を
とること((582(c)(4)(B)(i)(lll))、24時間以内にFDAとそれらの違法医薬品を受け取ったかも
しれない全ての直接取引先への通知((582(c)(4)(B)(ii))が必要だった。また、貴社は、違法製品
の譲渡・処理の記録を少なくとも6年保持する必要があった((582(c)(4)(B)(v))。
貴社はオキシコドン塩酸塩のこれらのボトルに関する調査は実施したが、582(c)(4)に基づいて重要
な義務を果たしたことを証明することはできなかった。例えば、貴社は通知された全ての違法製品
について、同じロット番号またはNDC(National Drug Code: 全米医薬品コード)を持つ製品を探す
などにより確認したことや、それらの製品を隔離したことを示すことができなかった。同様に、
貴社は、同じロット番号またはNDCの製品を受け取ったかもしれない直接取引先に通知したと証明
することを怠った。貴社の調査で、オキシコドン塩酸塩はおそらく貴社の配送センタで別の製品に
置き換えられたことに気付いていたので、これは特に不安を感じさせる。これ以外にも不安に感じ
させることとして、FDAが貴社のサンフランシスコ本社を査察中、貴社の代表は、中身が盗まれたり
変わったりしたことを含む事象は、社内ではDSCSAの確認事象として扱われないと述べたことである。
実際、DSCSAは、“信頼できるエビデンスが、それが偽物であったり、変えられたり、盗まれたり
したと示す製品”は、違法製品に含めると明確に定義している。最終的に、貴社は、これらの違法
製品の譲渡・処理の記録を提出しなかった。
●実例2
2016/12/2、貴社は、貴社の取引先の1社であるA社から、DSCSAに基づき、疑わしい製品Dの報告を
通知された。製品は、ロット番号または使用期限を持っていなかった。2016/12/6、A社は、この
製品Dに関する違法製品通知をForm 3911でFDAに提出した。2016/12/7、A社は、貴社から受け取った
ロット番号または使用期限を持たない別の製品Iに関する違法製品通知をForm 3911でFDAに提出
した。この通知は、A社が貴社に先にメールで問題を通知していたことを示した。2016/12/15に
FDAは貴社に連絡をとり、A社からパッケージにロット番号と使用期限のない製品DとIに関する
Form 3911を受け取ったことを通知した。その結果として、FDAは、これらの製品の状況を判断する
ためのFD&C Actの582(c)(4)(A)(i)に述べられているような確認を実施するよう要求した。
この事象において、貴社は、582(c)(4)の確認要件に従うことのできるシステムを持つことを怠った。
貴社は、それらの製品の疑いが晴れるか処理が決まるまで、それらの製品を販売用の製品から隔離
し、製品が違法(582(c)(4)(A)(i))かどうか判断するために、規定通りに取引先と協力して疑わ
しい製品の調査をすぐに実施することが必要だった。また貴社は、疑わしい製品の調査の記録を
少なくとも6年保持する必要があった(582(c)(4)(A)(iii))。
A社とFDAが貴社にこれらの薬の連絡をとった後も、貴社は、それらの製品を隔離したことや、
製品が違法かどうかを判断するために疑わしい製品の調査を実施したことを示さなかった。A社が
パッケージにロット番号と使用期限のない2製品(DとI)に関するForm 3911を提出したとFDAに
通知された後、貴社は、ロットと使用期限のないボトルが他にないことを確認する調査が遂行され
る必要があると認識した。
もしロットと使用期限のない他のボトルが見つかれば、それは、これらの製品を購入した顧客に、
ロットと使用期限のない在庫をチェックするよう通知する必要があったかもしれない。貴社は、本社
が配送センタに通知を送ったことを示す文書を提出した。しかし、貴社のオレゴン州ウィルソンビル
にある製造所は、それらの隔離の通知の受領を否定し、それらの隔離の通知が貴社の電子システム
に存在したことを示すエビデンスはなかった。582(c)(4)(A)(iii)を遵守するために、貴社は少なく
とも6年、疑わしい製品の調査の記録を保持する必要がある。貴社はその後、オレゴンの製造所で
これらの製品の在庫確認を記録したと思われる手書きのメモと一緒に、在庫の一覧と思われるもの
を提出した。しかし、手書きのメモは日付もサインもなく、これらの製品の隔離の通知の受領を否定
したウィルソンビル製造所にいたFDA査察官に提供されなかった。また貴社は貴社の各配送設備に
おいて隔離確認が実施されたことを示す情報を提供しなかった。
●実例3
2016/6/28頃、貴社は、G社に、薬局が実際には製品Gが入った製品Tのラベルが貼られた2つの密封
されたボトルを受け取ったと報告したことを通知された。G社は、その製品がみつかった薬局は、
貴社から製品を購入したことを示す注文書を持っていたと述べた。2016/7/8にG社は、
“G社は製品Tのボトルは、DSCSAのもとで違法製品と確認されたと判断した。2つのボトルは、
貴社から仕入れた密閉された製品Tのボトルに別の錠剤の存在を確認した薬局により報告された。
よって、違法製品に関するDSCSAの要件に従い、FDAに通知し、直接の取引先として貴社に通知
した。”と通知した。
貴社は製品は違法製品だという判断の通知を受け取ったらすぐに、保管または管理中のそれらの
全ての製品の確認が必要だった。また貴社は、所有または管理しているそれらの製品の販売用の
製品からの隔離(582(c)(4)(A)(i)(l)、582(c)(4)(B)(i)(l))、所有または管理している
違法製品の処理(582(c)(4)(B)(i)(ll))、貴社が所有していない違法製品を処理するために
取引先を手助けするための妥当で適切な措置をとること((582(c)(4)(B)(i)(lll))が必要だった。
貴社は、違法製品の確認要件またはそれに続く要件を満たしたことを示す記録を提供できなかった。
例えば、貴社の代表は、貴社が残っている在庫を調べ、同じロット番号の製品はなかったと述べた
が、 (1)報告されたロット番号に関して在庫確認を実施する指示をした違法製品通知が配送センタ
に発行されたこと(2)貴社が違法製品を所有または管理しているかどうか判断するために配送センタ
で在庫確認が実施されたこと(3)違法製品の事象を配送センタに警告するために貴社システムに
隔離フラグがセットされたことを示す記録のような、これを裏付けるエビデンスはなかった。
よって貴社は、違法製品を所持しているかを判断することや、取引先に通知することができなかった。
●是正処置
FDAは、貴社のForm 483への回答や、それに続く文書をレビュした。
1.Form 483に対する貴社の回答において、中身の変換や窃盗の可能性に関する事象を調査して
  いる間は、その事象を疑わしい製品や違法製品と関連づける必要はないと述べた。この回答は、
  FDA査察官に対する貴社のサンフランシスコ本社の代表の、盗まれたり替えられたりした中身
  を含む事象は社内ではDSCSAの確認事象として扱わないという発言と類似している。これらの
  陳述は、疑わしい製品や違法製品の定義の理解や、取引先による違法製品の通知時の貴社の
  責任の欠如を示している。患者に投与される全ての処方箋薬は、582(c)(4)のDSCSAの確認要件
  の対象である。さらに、法律は、“信頼できるエビデンスが、それが偽物であったり、変えら
  れたり、盗まれたりしたと示す製品”は、違法製品に含めると定義している。法の下で、貴社
  は、DSCSA要件の対象として、疑わしい製品や違法製品を含む事象を取り扱わなければならない。
2.Form 483に対する貴社の回答は、十分な裏付けの文書に欠けているので評価できない。貴社は、
  これらの改訂が何かを述べることや、レビュするための新しい標準操作手順書の文書の提供も
  なく、貴社は標準操作手順の手続きの改訂を計画していると回答している。FDAは、貴社による
  疑わしい製品や違法製品の調査が今後DSCSAに従った方法で実施されると結論づける十分な情報
  を持っていない。2018/11/4付の貴社の回答は、前回の回答と同様で、いくつかのポリシー文書
  を改訂したことに関する情報を含んでいたが、レビュのための裏付け文書が提供されなかった。
3.2018/11/4付の貴社のFDAに対する回答は、“疑わしい製品や違法製品に関する全ての活動の調整
  に責任を負う製品安全性委員会”を結成するつもりであると述べているが、この委員会の構成や
  委員会が機能するための手順についての情報が提供されなかった。結果として、貴社の回答は、
  提案された変更が、貴社のDSCSAの確認要件遵守をいかに向上させるかを示していない。
●結論
この文書で挙げた違反は、包括的なリストではない。貴社には、これらの違反を調査し、原因を判断
し、再発を防止し、その他の違反を防止する責任がある。連邦法の全ての要件に従うことを保証する
のは貴社の責任である。
これらの違反に対する迅速な是正の不履行は、更なる通知なしに、強制命令を含む法的手段を招く
可能性がある。このウォーニングレター内の未解決の違反は、他の連邦政府関係機関の事業発注も
妨げるかもしれない。

出典: 
https://wayback.archive-it.org/7993/20190214023432/https://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/ucm631088.htm


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まとめ
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
いかがでしたでしょうか。
流通が複雑化している状況を考えると、今後同様の問題が起きると思われますので、今回のアメリカ
の事例を是非参考にしていただければと思います。

☆次回は、5/15(水)に配信させていただきます。


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