ASTROM通信バックナンバー

2017.11.01

【昨今の国内の話題】ASTROM通信<133号>

 ~安全な医薬品の安定供給をご支援する~

こんにちは
ASTROM通信担当の橋本奈央子です。

だんだん寒くなってきましたが、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。

さて今回は、
1.2017年10月5日に発出された「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する
  法律施行規則の一部を改正する省令等の施行について」
2.製薬業界におけるAI(人工知能:Artificial Intelligence)の活用
について取り上げたいと思います。

最後までお付き合いいただければ幸いです。


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1.「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則の一部
を改正する省令等の施行について」(薬生発1005第1号 平成29年10月5日)
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平成29年1月に発生したC型肝炎治療薬ハーボニー配合錠の偽造品の流通事件の対応策として、
平成29年10月5日に、以下の規則や省令を変更する省令が交付されました。
1.「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則の一部を改正
   する省令」(平成29年厚生労働省令第106号。以下「改正施行規則」という。)
2.「薬局等構造設備規則の一部を改正する省令」(平成29年厚生労働省令第107号。以下「改正構造
   設備規則」という。)
3.「薬局並びに店舗販売業及び配置販売業の業務を行う体制を定める省令の一部を改正する省令」
  (平成 29年厚生労働省令第 108号。以下「改正体制省令」という。)

主に下記の内容が、平成30年1月31日から施行されます。
・薬局開設者、店舗販売業者、配置販売業者及び卸売販売業者が医薬品の譲受時及び譲渡時におけ
 書面記載事項の追加(品名、数量、購入等の年月日、購入者等の氏名又は名称、住所又は所在地、
 及び電話番号その他の連絡先等)
高度管理医療機器販売業者等の高度管理医療機器等の譲受時及び譲渡時における書面記載事項の
 追加(購入した年月日及び購入者の氏名及び住所)
複数の事業所について医薬品の販売または授与の許可を受けている事業者が、移転先及び移転元の
 それぞれの事業所ごとに、医療用医薬品(対外診断用医薬品を除く)の移転を記録すること(品名 、
 数量 、移転先及び移転元の場所並びに移転の年月日)
・医薬品を開封して分割販売する場合の記載事項の追加(分割販売を行う者の氏名又は名称並びに
 分割販売を行う薬局、店舗又は営業所の名称及び所在地)
・卸売販売業者の医薬品の販売または授与の業務について、医薬品の貯蔵に関する業務を含むことを
 明確化すること
・薬局、店舗販売業者の店舗及び卸売販売業者の営業所の構造設備の基準として、貯蔵設備を設ける
 区域が他の区域から明確に区別されていることを追加すること
・薬局及び店舗販売業の店舗において、医薬品の貯蔵設備を設ける区域に立ち入ることができる者を
 特定すること
・薬局開設者、店舗販売業者、配置販売業者及び卸売販売業者は、偽造医薬品の流通防止に向け、
 業務手順書の作成等の必要な措置を講じること
薬局開設者及び医薬品販売業者が実施する従事者に対する研修に、偽造医薬品の流通防止に必要な
 対応に係る内容を含むこと
・薬局等の管理に関する帳簿に、在庫異常の調査結果や廃棄した医薬品の記録を含むこと
・薬局等の管理者は、偽造医薬品の流通防止に向けた適切な管理が求められること

また、下記の内容については平成30年7月31日から施行されます。
・薬局開設者の医療用医薬品(対外診断用医薬品を除く)譲受時及び譲渡時の書面記載事項に、
 ロット番号と使用の期限を追加すること。(一般用医薬品等も記載が望ましい)
・卸売販売業者の医療用医薬品(対外診断用医薬品を除く)譲受時及び譲渡時の書面記載事項に、
 ロット番号と使用の期限を追加すること。(一般用医薬品等も記載が望ましい)
複数の事業所について医薬品の販売または授与の許可を受けている事業者が、移転先及び移転元
 のそれぞれの事業所ごとに、医療用医薬品(対外診断用医薬品を除く)の移動の記録に、
 ロット番号と使用の期限を記載すること。(一般用医薬品等も記載が望ましい)

なお、店舗販売業者や配置販売業者の一般用医薬品等の譲受時及び譲渡時の書面記載事項にも、
ロット番号と使用の期限を記載することが望ましいとされています
注)ロットを構成しない医薬品については、製造番号又は製造記号とされています。

詳細は、通知の原文や変更された条文をご確認いただくことをお勧めします

■出典
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11120000-Iyakushokuhinkyoku/0000180257.pdf


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2.製薬業界におけるAI(人工知能:Artificial Intelligence)の活用
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将棋や囲碁の世界で、AI(人工知能:Artificial Intelligence)が人間に勝ったという話題を
耳にされたことのある方も多いと思いますが、昨今、AIの活用場面がどんどん広がってきています。
製薬業界も例外ではなく、既にAIを使った創薬がはじまっています。
また、創薬以外の業務にAIを活用しようとする動きも出てきています。
そこで今回は、創薬以外の活用に関する事例のいくつかを見ていきたいと思います
●事例1
2018年10月6日、第一三共株式会社は、製品に関する患者や医療関係者からの問い合わせに対する
照会対応業務を行っている製品情報センターにおいて、IBM WatsonのAIを利用したコールセンター
支援システムを導入すると発表しました。
既にエドキサバン(製品名:リクシアナ錠)の製品Q&Aを用いた検証を終え、2018年4月から全ての
製品Q&Aを対象とした照会対応業務への活用を開始するそうです。
具体的には、AIが、①顧客の問い合わせ内容を音声認識②質疑の意図・意味を解釈③関連性の高い
Q&Aを検索④最適な回答案 を画面を通じて照会対応者に提案します。
照会対応者により回答案が最適でないと判断された場合は、その結果をフィードバックすることに
より認識率を向上させていくことも可能です。
 出典:http://www.daiichisankyo.co.jp/news/detail/006733.html
    薬事日報2017年10月18日
    ミクスOnline 2017年10月10日

●事例2
バイオ医薬品企業であるセルジーン社は、ファーマコビジランス(PV)業務にIBM WatsonのAIを使用
するためのパイロット試験を欧米にて実施中で、日本での導入も検討中です。
具体的には、臨床試験データと実臨床試験データをAIに学習させ、早期に副作用の徴候となる
安全性シグナルを検出したり、有害事象を発見したりすることで、副作用の早期発見や対応に
つなげていこうとしています。
 出典:薬事日報ウェブサイト https://www.yakuji.co.jp/entry61015.html

●事例3
田辺三菱製薬株式会社は、MR(医薬情報担当者)の営業活動にAIを活用する方針です。
MRの訪問履歴や情報提供のメールを医師が読んだ時刻や問い合わせ内容を蓄積してAIで解析する
ことにより、MRの効率的な活動パターンを導き、販売促進につなげることをめざして、2018年度に
かけて運用を始めるそうです。
 出典:日刊工業新聞 https://www.nikkan.co.jp/articles/view/00431529

現時点で、AIは、単独で業務をこなすツールというより、人の業務を補助するツールとして活用
されようとしているので、人が業務を行っているという見方ができると思います。
しかし、今後AIを人の代わりに業務に活用することを考えた場合、コンピュータ化システムバリデー
ション(CSV)をどのように行うかが問題になってくるのではないでしょうか。


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まとめ
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●「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行規則の一部を改正する
省令等の施行について」について
  施行までにあまり時間がないので、手順書の改訂やそれに関連した教育の実施のこと等も考えます
  と、かなり急いで対応する必要があるように思います。
  それから、これは必須ではありませんが、店舗販売業者や配置販売業者の一般用医薬品等の譲受時
  及び譲渡時の書面記載事項に、ロット番号と使用の期限を記載することが望ましいとされています
  ので、関係のある会社様は実施の検討をされることをお勧めします。
  今回の改正により、今よりも確実に作業が増えることになりますが、偽造品の流通防止と、万が一
  何かが起こった時の迅速な対応のためには、今回の規制強化は必要不可欠なことのように思います。

●AIの活用について
  AIは、今はまだ身近な仕組みとはいえないかもしれませんが、高齢化に伴う労働力人口の減少、
  薬価引き下げに伴うコスト削減の必要性から、今後間違いなく製薬業界にも普及していくと思います。
  その前に、人に代わって答えをだしてくれるAIの適格性をどう評価するかを今から考えておく必要が
  あるのではないでしょうか。人の適格性評価も難しいですが、AIの適格性評価も相当難しいのでは
  ないかという気がします。。。


最後までお読み頂き、ありがとうございました。
☆次回は、11/15(水)に配信させていただきます。

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