ASTROM通信バックナンバー

2017.12.15

【最近のウォーニングレター】ASTROM通信<136号>

 ~安全な医薬品の安定供給をご支援する~

こんにちは
ASTROM通信担当の橋本奈央子です。

いよいよ2017年も残すところあとわずかとなってきましたが、いかがお過ごしでしょうか。

さて今回も前回に引き続き、最近FDAから出たウォーニングレター3件について取り上げ、
FDAがGMP上のどのような点について指摘をしているのかを確認していきたいと思います。


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最近のウォーニングレターの概要
注:文中のXXはウォーニングレターでマスキングされている文言です
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■WL:320-18-06 インドの製造所の査察(Goa:2017/3/27~2017/4/7、Indore:2017/5/8~2017/5/19)
でみつかった医薬品製造における重大なCGMP違反に関する2017/11/6付ウォーニングレターには、
下記の指摘事項があげられています。
●Goa製造所
1.貴社は、バッチが既に販売されたかどうかにかかわらず、説明のつかない不一致、バッチや
  成分の規格への不適合について、徹底的な調査を怠った。
貴社は頻繁に潜在的な製造の原因に注意を向けた適切な調査をせず、初期の規格外の試験結果(OOS)を
無効にした。
A.分析の不具合
有効成分XXバッチXXのリリース試験中、貴社は、XX%の不合格の分析結果を得た。(規格はXX%からXX%)
調査から得られたデータは、多数の再試験の結果は初期のOOSの結果と同等であることを示した。
第二の分析者は新しいサンプルを使ったテストで同様の結果を得た。貴社は、再度テストを実施し、
最後のサンプルのみ、かなり異なる分析結果が出た。
多数の値がもともとのOOSの値に近いという結果だったにもかかわらず、貴社は、最初の結果は異常値
と考えられ、再試験の結果が最終結果として報告されたものであるとして、最初の不合格の分析結果を
無効にした。調査は、根本的な原因を特定できなかったが、貴社は供給者の評価を実施せず、バッチの
リリースのために平均値を報告した。
原薬の分析結果を無効にするために“棄却検定”を使うのは不適切である。そのような統計的な処理は
極端な試験結果の原因を明らかにしないし、化学的試験の調査における情報の利用にすぎない。
我々の査察官は、他にも棄却試験の不適切な使用を明らかにした。貴社は、再試験を行い、オリジナル
のOOSの結果は異常値とすることで、原材料や医薬品のバッチをリリースした。
我々は、貴社の2017年1月18日の変更管理で、規格外試験結果の取り扱いのSOPにおいて、棄却試験を
廃止することを確認した。貴社は、XXのバッチXXの最初のリリース判定を無効にし、不合格とした。
しかし、貴社は、悪い分析結果をもたらした原因かもしれない原薬の品質問題に対処していないし、
棄却検定によりリリースした他のバッチの適切な再評価に欠けている。
B.含量均一性の不具合
XX㎎錠剤のバッチXXの含量均一性のOOSの結果に関する貴社の調査は不十分だった。XXに保管された
証拠のバッチに関し、2つの個体とその合格判定値がOOSだった。
OOSの結果の初期の分析では、分析者による試験ミスの証拠はなかった。貯蔵液の再試験と超音波に
より再切断したサンプルから得られた結果は、オリジナルのOOSと一致した結果になり、根本原因と
して不適切な超音波処理と希釈ミスを除外した。調査は、最終的な突き止められる原因を明示しな
かったが、貴社は“可能性の高い試験ミス”は、分析者によるXXのシャフトの不十分な洗浄だった
と推測した。それから、貴社は最初のOOSの結果を無効にし、規格に合格した新しいXXの試験結果を
報告した。貴社の調査結果では、試験ミスがあったと“確認した”と述べた。
調査で試験ミスの決定的なエビデンスが不足していた場合、可能性のある製造の原因の調査を徹底的
に実施しなければならない。XXの含量均一性の試験は、バッチの一部に不均一性があるかを見つける
のを助けることを意図している。証明されていな仮説に基づいた新しいXXの試験から得られた結果
よる合格の判断は調査の結論を下すのには不適切である。貴社はさらなる試験の調査で、可能性の
ある製造の原因を確認し、より大々的にバッチの均一性を明らかにするべきだった。
XXのシャフトの不十分な洗浄は、XXmg錠剤のバッチXXの含量均一性のOOSの考えられる根本的原因と
して前の調査でも挙がっていた。異なる分析者がテストを行い、是正処置・予防処置(CAPA)計画
は、職員の再教育を必要としていた。
貴社は回答の中で、“もしXX回ミスがくりかえされたら、分析者は特別な分析技術の再資格取得が
さればければならない”と記述をするために“SOP CQA-063 分析者の適格性”を改訂したと述べた。
しかし、貴社の回答は、貴社の品質システムが実験室の手順と分析装置の不備が是正されることを
保証する改善に十分に取り組んでいなかった。
この文書における回答の中で、下記の内容を含むGoaの独立した評価結果を提出せよ。
・アメリカ市場向け製品に関する、無効にされた全ての(工程及び最終製品の試験の)OOSの結果
 科学的根拠とエビデンスが決定的なものかを評価せよ。最終的に試験ミスを根本原因として定めた
調査に関し、CAPAの妥当性を判断し、同じ原因により脆弱と判断された他の試験手順の改善を保証
せよ。原因が最終的でないか根本原因でないと確認されたOOSに関し、製造(例:バッチの製造記録、
 製造手順の適切性、工程の能力、逸脱の履歴、バッチの不合格の履歴)の徹底的なレビュを含めよ。
 それらの各調査に関する製造の根本原因を特定するCAPAの計画と、適切な工程の改善を含めよ。
・全ての試験方法に関する過去の実績
 各方法の指図の適格性、実験装置の適合性、分析者の能力を評価せよ。履歴を通じて、さまざまな
 場面で発生したミスを判断し、ロバスト性を向上させるために必要とされる更なるCAPAの方法
 割り出せ。
・OOSの結果を調査する全体的なシステム
 貴社の全ての製造所におけるOOS調査の質を向上させるためのCAPAを提出せよ。CAPAでは、実験室
の調査に改善された品質保証部門を参加させ、それに反する実験室の管理の傾向の特定を含めよ。
改良された実験室の調査の手順を提供せよ。貴社の改訂された手順が全てのOOSの調査でたとえ原因が
最終的に実験室で見つからなかった場合も、いかにOOSの調査を可能性のある製造の根本原因の完全な
レビュに広げることを保証するかを述べよ。
2.貴社は医薬品の品質を保証するために、製造の各フェーズの完了に関する適切なタイムリミット
  を制定することを怠った。
固形剤XXの製剤製造で使用されたバルクXXは、適切な保持時間の研究や科学的根拠のないまま、
商用のバッチ製造において過度の期間保持された。たとえば、たくさんの例において、多数の製品に
使用されるバルクXXはXX以上保持された。これらの過度の保持時間にもかかわらず、貴社はXX用の
XXをリリースし、その最終製品をまれにしか安定性プログラムの対象としなかった。
これらの過度の保持時間が問題ないと立証するための研究は、保持条件が実際の作業を代表して
いないので、不十分である。
XX工程はXX固形剤の製剤製造における重要なステップである。長期の保持時間は、水分量、粒の
凝集の原因を増し、流量特性の不均一性につながり、XXまたはXX中の分離を促進する。
貴社の回答は、研究は商用バッチの作業を代表する量を使って実施されるべきだったと認めた。
しかし貴社は、XXの過度の保持時間の影響や製品の安定性の回顧的評価を実施していないので、
貴社の回答は不適切である。また、貴社は、適切な最大保持時間を立証する研究を実施する一方で、
保持時間が製品の品質特性に影響を与えないことを保証するための改良された管理や暫定的な義務を
述べていない。
この文書への回答の中で:
アメリカ市場に出荷された全てのバッチの回顧的レビュを実施せよ。XXのXX以上保持された
 バッチを安定性プログラムに含めよ。この文書の受領から45日以内に、それらのバッチの初回の
 テスト結果(溶解、含量均一性、分析)を提供せよ。
・2014年以降の、OOSの結果の各バッチ(後で無効とされたかどうかに関わらず)について、
 重要な製造工程に関連する保持時間を提出せよ。
・各製品ついて、全ての重要な製造工程における適切なタイムリミットを制定するための代表的で
 ロバストな研究を実施せよ。
・今後の無用に長い保持時間の発生を防ぐ、改良された製造手順を作成せよ。
・工程の保持時間の制限を定める暫定手順を提出せよ。
●Indore製造所
1.貴社は医薬品の品質を保証するために、製造の各フェーズの完了に関する適切なタイムリミット
  を制定することを怠った。
XXの保持時間が問題ないと立証するための研究は、その保持条件が実際の作業を代表していない
ので、不十分である。
貴社は回答の中で、貴社が“ハイリスク”とみなすXX工程で、完全な保持時間の研究をすると
約束した。しかし、XXの長い保持時間の影響と安定性の回顧的評価を実施していないので、貴社の
回答は不十分である。また、貴社は、より適切な最大保持時間を設ける一方で、保持時間が製品の
品質特性に影響を与えないことを保証するための暫定的な方法や義務を述べていない。
この文書への回答の中で、
アメリカ市場に出荷された全てのバッチの回顧的レビュを実施せよ。XXのXX以上保持されたバッチ
 を安定性プログラムに含めよ。この文書の受領から45日以内に、それらのバッチの初回のテスト結果
 (溶解、含量均一性、分析)を提供せよ。
・2014年以降の、OOSの結果の各バッチ(後で無効とされたかどうかに関わらず)について、重要な
 製造工程の保持時間を提出せよ。
・各製品ついて、全ての重要な製造工程における適切なタイムリミットを制定するための代表的で
 ロバストな研究を実施せよ。
・今後の無用に長い保持時間の発生を防ぐ、改良された製造手順を作成せよ。
・工程の保持時間の制限を定める暫定手順を提出せよ。
2.貴社は、バッチが既に販売されたかどうかにかかわらず、説明のつかない不一致、バッチの
  不具合、成分の規格への適合について、徹底的な調査を怠った。
貴社は、初回のOOSの結果を適切な調査をせず無効にした。2015年1月1日から2016年12月31日まで、
貴社は、ほぼ全て(139件のうち134件)の初回のOOSの結果を無効にし、試験ミスのせいにした。
いくつかの調査は、試験ミスの発生を明確に立証しなかったが、貴社は、可能性のある製造の
原因を徹底的にレビュし、高度のばらつきやOOSの結果に同様の事象を確認し履歴を評価す
ために、完全な調査を実施しなかった。
例えば、貴社は、最終製品の分析結果でOOSの結果を得た後、実験室の調査を開始した。貴社は
OOSとなったオリジナルのバイアルを廃棄した。貴社は、三重の再試験に基づき、可能性のある
製造の根本原因の調査をせずに、初回の不合格の結果を無効にした。
また貴社は、バッチXXについて、低い分析結果を得たが、OOSの分析結果について可能性のある
製造の根本原因の調査をせずに再試験の合格結果を報告した。
貴社のCAPAは、しばしば貴社の分析者の訓練に限定されていた。ロバスト性を高めミスを防止
するために、分析方法や装置の改善は一般的には実施されなかった。
貴社は回答の中で、根本原因を作った試験と分析者を特定するために、OOSの結果をたどり、
傾向を見せると約束した。さらに、貴社は、OOSの結果を無効にし、再試験の結果を採用する
手順をもっと厳格にすると述べた。
我々は、貴社のヒューマンエラーのリスクの軽減と、より継続できる解決策をみつけるための
OOSの傾向の追跡を認める。また、我々は、貴社がOOSの手順の改善のために努めていることに
気づいている。しかし、貴社の調査手順が十分に修正されたようにみえないので、貴社の回答
は不十分である。また、貴社は、科学的な強い根拠や明確なエビデンスもなしに無効とされた
全てのOOSの結果を確認するための回顧的評価を行なわなかった。さらに、貴社は、OOSの結果が、
仮定された試験の問題よりもむしろ潜在的な製造の問題(例:工程の保持時間)によるもの
なのかどうかを判断するために製造のレビュをしなかった。
この文書への回答の中で、下記の内容を含むIndoreの独立した評価結果を提出せよ。
・アメリカ市場向け製品に関する、無効にされた全ての(工程及び最終製品の試験の)OOSの結果
 科学的根拠とエビデンスが決定的なものかを評価せよ。最終的に試験を根本原因として定めた
 調査に関し、CAPAの妥当性を判断し、同じ原因により脆弱と判断された他の試験手順の改善
 を保証せよ。原因が最終的でないか根本原因でないと確認されたOOSに関し、
 製造(例:バッチの製造記録、製造手順の適切性、工程の能力、逸脱の履歴、バッチの不合格
 の履歴)の徹底的なレビュを含めよ。それらの各調査に関する製造の根本原因を特定するCAPA
 の計画と、適切な工程の改善を含めよ。
・全ての試験方法に関する過去の実績
 各方法の指図の適格性、実験装置の適合性、分析者の能力を評価せよ。履歴を通じて、
 さまざまな場面で発生したミスを判断し、ロバスト性を向上させるために必要とされる更なる
 CAPAの方法を割り出せ。
・OOSの結果を調査する全体的なシステム
貴社の全ての製造所におけるOOS調査の質を向上させるためのCAPAを提出せよ。CAPAでは、
実験室の調査に改善された品質保証部門を参加させ、それに反する実験室の管理の傾向の特定を
含めよ。
改良された実験室の調査の手順を提供せよ。貴社の改訂された手順が全てのOOSの調査が、たとえ
原因が最終的に実験室で見つからなかった場合も、いかにOOSの調査を可能性のある製造の
根本原因の完全なレビュに広げることを保証するかを述べよ。
●コンサルタントの推奨
我々が貴社で発見した違反の性質に基づき、我々は、CGMP要件を満たす手助けをする適格なコンサル
タントを雇うことを強く勧める。特に、コンサルタントは、貴社の製造工程と試験システムを包括的
に評価し、全てのOOSの調査を回顧的にレビュするべきである。貴社のコンサルタントの使用は、
CGMPを順守するための貴社の義務を軽減するものではない。貴社の経営陣には、全ての不備を解決し、
継続的なCGMP順守を保証する責任が残る。
●多数製造所における逸脱の繰り返し
FDAは貴社のネットワーク内の他の製造所での同様のCGMPの逸脱を挙げている。
多数の製造所におけるこれらの繰り返される不備は、貴社の医薬品製造の監督や管理が不適切である
ことを示す。貴社は、すぐに、そして包括的に、システム、工程、最終的に製品がFDAの要件に従う
ことを保証するために、貴社全体の製造作業を評価するべきである。
出典:https://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/2017/ucm584699.htm

■WL:320-18-07 中国の製造所の査察(2017/7/31~2017/8/4)でみつかった原薬製造における重大な
CGMP違反に関する2017/11/6付ウォーニングレターには、下記の指摘事項があげられています。
1.貴社の製造工程が、あらかじめ定めた品質特性を満たす原薬を再現性よく製造できることを示すこと
  の不履行
貴社は、販売前に、XX原薬の多数のバッチを製造するのに用いられる工程をバリデートしなかった。
貴社は、工程の適格性評価を実施せず、安定した製造作業と一貫した医薬品の品質を保証するための
工程管理のモニタリングに関する継続的なプログラムが欠如していた。貴社は、我々が貴社の製造所
を査察する直前の2017年5月22日に承認されたバリデーション手順を査察官に提出し、2017年7月25日
にそれに続くバリデーション報告を提出した。
貴社のバッチ記録は、XXとXXの混合のようなXX原薬の製造に関して重要と認定したプロセスパラメータ
の定義が不足していた。
2.貴社の品質部門の、原薬の品質に影響がある可能性のある変更の承認の不履行
貴社は、貴社の変更管理プログラムに従うことを怠った。我々の査察官は、適切に文書化されず、
貴社の”変更管理“手順による品質部門の評価や承認もなく実施されている多数の変更を発見した。
これらの変更は、XX原薬の製造に関する、製品規格、試験方法、分析装置、洗浄手順を含んでいた。
効果的な変更管理プログラムは、適切な品質部門がXX原薬の品質に影響を与えるかもしれない変更
管理を保証するために絶対不可欠である。
3.全ての試験手順が、貴社の原薬が制定した品質及び純度の基準に従うことを確実にするために、
  科学的に理にかない適切であることを保証することの不履行
貴社は、適切な試験手順を制定することを怠った。例えば、貴社の分析者は、ピークの分析が不足して
いるにも関わらずXX原薬の高速液体クロマトグフラフィー試験をマニュアルで実施した。貴社は、
マニュアルの実施に関する手順や、手順の品質の管理が不足したいた。
●コンサルタントの推奨
我々が貴社で発見した違反の性質に基づき、我々は、CGMP要件を満たす手助けをする適格なコンサル
タントを雇うことを強く勧める。貴社のコンサルタントの使用は、CGMPを順守するための貴社の義務
を軽減するものではない。貴社の経営陣には、全ての不備を解決し、継続的なCGMP順守を保証する責任
が残る。
出典:https://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/2017/ucm585015.htm

■WL:320-18-10 韓国の製造所の査察(2017/3/13~2017/3/17)でみつかった医薬品製造における
重大なCGMP違反に関する2017/11/20付ウォーニングレターには、下記の指摘事項があげられています。
●CGMP違反
1.貴社は、受取の際と合格判定前に、成分の各容器に、内容物について適切なラベルが貼ってあること
  を視覚的に調査することを怠った。
貴社は、少なくとも1つの医薬品成分の積荷について、適切にラベルが貼られていることを保証せず
に合格判定をした。例えば、多数の有効成分を含む中間品XX、ロット#XXのドラムのラベルは、XXのみ
を表示していたが、成分の中に含まれる有効成分を確認することや、それらの濃度の一覧を作ることを
怠った。さらに、ドラムのバッチ数は、この成分の使用を裏付けるために貴社が提供した文書にあった
バッチ数と一致しなかった。
この中間品XXは、ストリキニーネを含むホミカのような潜在的な毒性作用をもたらす成分から製造された
ものである。非常に有毒で、よく研究された毒であるストリキニーネは、殺鼠剤としても使われる。貴社
は適切なラベルかを調べずに合格にした成分の一部を使ってホメオパシー医薬品XXを製造した。
貴社は、内容について適切にラベルが貼られていなければ、医薬品の成分を合格とすることはできない。
この文書に対する回答の中で、貴社の供給者から入荷した医薬品の成分の内容について、例えば全ての
成分の同一性と濃度がラベルに貼られているように、適切にラベルが貼られていることを保証するために
詳細の計画を提出せよ。
2.貴社は、医薬品の各成分の同一性を検証するための試験を少なくとも1回実施することを怠った。
  貴社は、各成分が純度、濃度、品質に関する適切な文書化された規格に一致することを試験する
  ことも怠った。
貴社は、入荷した医薬品の成分でXXから受け取った中間品を、XX製造工程で使用するのに先立ち、
同一性や品質基準に関して試験することを怠った。これらの中間品XXの同一性、純度、濃度、品質に
関する適切でない分析により、貴社は製造用に入荷した原材料の適合性を保証することを怠った。
貴社は中間品XXの供給者の分析証明書の信頼性を立証しなかった
供給者の試験結果の適切なバリデーションなしに供給者の質問表を使用することは、貴社の医薬品の
成分の品質属性に関して試験の代わりに受け取った分析証明書が使えることを保証するのには不十分
である。
貴社は回答の中で、XXの存在に関し、入荷した中間品XXのテストを始めるだろうと述べたが、XXは
このXXの有効成分ではない。貴社が使用すると主張する有効成分は潜在的に有毒で、ラベルに表示
された含有量より多く存在していれば、著しい安全上の問題をもたらし得る。
この文書に対する回答の中で、潜在的に毒性作用をもたらす成分を含む全ての成分が、製造で使用
される前に適切な規格を満たしていることを保証する方法に関する貴社の科学的正当性を提供せよ。
また、貴社の供給者の適格性評価の手順を、明確に事前に規格を定義した段階や、供給者の試験結果
の定期的な再バリデーションの段階等でいかに正すかを述べよ。
また、適切に試験されず適格とされた成分を使って製造された製品の全てのロットについてのリスク
アセスメントを提供せよ。貴社のリスクアセスメントは、使用期限内で、かつ、アメリカ市場内に
販売された全ての製品について実施すべきである。
3.貴社は、全ての成分、容器、蓋、中間材料、包装材料、ラベル、医薬品を承認したり、不合格と
  判定したりする責任と権威を持った品質管理部門と、品質管理部門に適用する手順を制定する
  ことを怠った。
貴社には、適切な品質管理部門が欠けている。
貴社は、多数の機能に関し、文書化された手順の制定を怠った。例えば、品質管理部門、苦情、
逸脱、調査、さまざまな基本的な医薬品製造作業に関する手順がなかった。
さらに、貴社の品質部門には、バッチの製造や品質の許容限度を示す文書がなかった。例えば、
下記に関する記録がなかった:
・変更管理
・年次製品照査
発見された誤りが完全に調査されたことを保証するためのバッチ記録のレビュ
・貴社の医薬品の合格または不合格の判定
査察中、貴社の従業員の一人は、貴社の品質部門は出荷前に最終製品の完成したバッチ記録を
レビュしないことを認めた。この文書に対する回答の中で、下記のことを保証するための是正処置を
提出せよ。
・その責任を果たし、医薬品の品質を一貫して保証するために、適切な権限と十分な要員を備えた
 適切な品質管理部門を制定する
・全ての作業の許容限度を示す完全な文書を作成し保持する
●医薬品の不正商標表示の責任
貴社の製品は、診断、治療、緩和、手当、病気の予防、及び/または、体の組織や機能に作用する
ことを意図しているので、医薬品である。連邦食品・医薬品・化粧品法のもとで、医薬品は、ラベル
に誤りがあったり、判断を誤らせたりする場合、不正商標表示となる。
貴社のバッチの記録によれは、製品には多数の成分が含まれているが、最終製品のラベルにはXXや
XXが示されていなかった。さらに、最終製品のラベルに表示されていてバッチの記録にない成分が
あった。ラベル上の成分の表示の誤りや、製品に含まれていない成分のラベルへの記載は、虚偽
または欺きであり、そのような製品は、不正商標表示である。
●受託業者としての責任
医薬品はCGMPに従って製造されなければならない。FDAは、たくさんの医薬品製造業者が製造工場、
試験研究所、包装業者、ラベル貼付業者のような独立した受託業者を使用することを知っている。
FDAは受託業者は、製造業者の拡張と捉える。
貴社と貴社の顧客XXは、XXの製造に関し品質協定を結んでいる。品質協定が適切かどうかに関わらず、
貴社は、受託製造所として貴社が製造した医薬品の品質に関して責任がある。貴社は、医薬品が、
連邦食品・医薬品・化粧品法に従って製造されていることを保証する責任がある。
●コンサルタントの推奨
我々が貴社で発見した違反の性質に基づき、我々は、CGMP要件を満たす手助けをする適格なコンサル
タントを雇うことを強く勧める。貴社のコンサルタントの使用は、CGMPを順守するための貴社の義務
を軽減するものではない。貴社の経営陣には、全ての不備を解決し、継続的なCGMP順守を保証する
責任が残る。
出典:https://www.fda.gov/ICECI/EnforcementActions/WarningLetters/2017/ucm586501.htm


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まとめ
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いかがでしたでしょうか。
OOSの原因の調査不足は、ウォーニングレターでもよく取り上げられる指摘です。
原因の特定が難しいために、安易に試験担当者のミスとして片づけてしまって、裏にある根本原因の
発見が遅れてしまうというような事態は避けなければいけません。ただ、OOSの原因は“試験担当者の
ミスが原因です”と言えてしまうのは、実際に試験に人的ミスが発生しやすいからなのだと思います。
試験手順の明確化、教育訓練の徹底も必要だと思いますが、試験ミスの起きないしくみ作り(たとえば、
試験の自動化)も必要なのではないでしょうか。

最後になりましたが、今年も1年間メールマガジンをお読み頂き、ありがとうございました。
来年もどうぞよろしくお願いいたします。

☆次回は、1/5(金)に配信させていただきます。

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【発行責任者】
株式会社プロス
ASTROM通信』担当 橋本奈央子