ASTROM通信バックナンバー

2020.02.01

【最近のウォーニングレター】ASTROM通信<187号>

 

~安全な医薬品の安定供給をご支援する~

こんにちは

ASTROM通信担当の橋本奈央子です。

 

新型肺炎の話題でもちきりのこの頃ですが、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。

 

今回は、FDA(米国食品医薬品局)の製造品質局から出されたウォーニングレター(3)について

見ていきたいと思います。

最後までお読みいただければ幸いです。

 

 

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最近のウォーニングレターの概要  

注:文中のXXはウォーニングレターでマスキングされている文言及び具体的な社名・品名です。

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WL:320-20-09

中国の製造所の査察(2019/3/42019/3/7)でみつかった医薬品製造における重大なCGMP違反に

関する2019/12/3付ウォーニングレターには、下記の指摘事項があげられています。

 

●指摘1

貴社は医薬品の各ロットについて、リリース前に、各有効成分の同一性、濃度を含む最終規格へ

の一致についての試験室の判断を怠った。

<指摘1詳細>

貴社は、アメリカ市場向けに、鎮痛薬“唐辛子プラスタHOTXXのようなさまざまな経皮貼付の

OTC医薬品を製造し出荷した。我々査察官は、貴社がアメリカ市場への出荷前に各ロットが同一性

と濃度の規格を満たすかどうかを判断するための最終製品のテストをしなかったことを発見した。

出荷前の各ロットの完全な試験は医薬品のロットが規格を満たすかどうかを判断のための不可欠な

要素である。品質部門は、最終的な品質の判断をするために権利を与えられなければならない。

ロットが既に出荷されたかどうかに関わらず、品質部門は、製品品質に影響を与えうる全ての試験

及び製造のデータを監視できることが不可欠である。ロットの処遇を判断する際、品質部門が完全

な情報に基づいて出荷の適合性に関する適切な判断を可能にするために、全ての逸脱と試験データ

を含む全ロットの製造と管理の記録が提供されなければならない。

貴社は回答の中で、適切な能力を持ったサードパーティの試験機関を探すつもりであると述べた。

さらに貴社は、製品が規格を満たすことを保証するために、アメリカ市場に販売された最終製品の

各ロットの有効成分に関する試験をすることを約束した。

サードパーティの試験機関に関する名前、所在地、試験方法、または、彼らが実施するつもりで

ある試験(例:同一性、濃度、純度)の詳細を含む情報がないので、貴社の回答は不十分である。

さらに、貴社は、意図した試験を実施するためにサードパーティの能力をどのように評価するか

の情報を提出しなかった。加えて、貴社は、現在アメリカ市場にある最終製品のロットに関する

試験の文書を提出しなかった。

この文書への回答の中で以下の情報を提出せよ。

・貴社の試験の実務、手順、方法、装置、分析者の能力の包括的で独立したレビュ

 このレビュに基づいて、貴社の試験システムの完全な改善のための詳細な是正処置・予防処置

 (CAPA)のプランを提出せよ。貴社のプランには、実施されるCAPAの効果を評価するために使用

 するつもりの手順も含めるべきである。

・ロットの処遇を判断する前に製品の各ロットを分析するために用いられる分析試験方法と規格

 のリスト

 関連する文書化された手順を含めよ。

・現在アメリカに流通している全ての製品のロットの保管サンプルの回顧的試験から得られた試験

 結果のサマリ

 サマリには有効成分の同一性と濃度の試験結果と、他の全ての化学及び微生物学的品質特性に

 ついて含めよ。

 もし貴社が、規格外のロットを出荷していたら、顧客への通知や製品回収など、貴社がとろうと

 している是正処置を示せ。

 この試験の完了のタイムラインを迅速に提出せよ。

・貴社が製造した医薬品の試験を行う契約試験機関の適格性評価及び監督に関する貴社のプログ

 ラムのサマリ

 サマリには、これに限定されないが、契約試験機関が貴社の代わりに実施する試験方法が、

 ロットの分析に使用する前にバリデートされていることを保証する貴社の手順を含めるべきで

 ある。さらに、実施の契約がされている試験を遂行するために、サードパーティの能力を評価

 するための手順を含めよ。

 

●指摘2

貴社は、医薬品の各成分の同一性を検証するための試験を少なくとも1回実施することを怠った。

貴社は、適切な間隔で、成分の供給者の分析試験の信頼性をバリデートし証明することも怠った。

<指摘2詳細>

貴社は、貴社の医薬品を製造するために使用される、入荷した有効成分及びその他の原材料

(例:XX)の同一性、純度、濃度、及びその他の品質特性を判断するための試験を怠った。代わりに、

我々査察官は、貴社が原材料の容器の中身の外観検査と成分の供給者の分析レポートのレビュのみに

基づいて、原薬とその他の原材料をリリースしていることを発見した。貴社は、これらの供給者の

分析レポートを保持せず、レビュ後に捨てていた。さらに貴社は、適切なバリデーションを通じて

供給者の分析の信頼性を証明しなかった。貴社は、入荷した原材料の各ロットについて、少なくとも

1つの同一性試験が実施されたことを保証することもしなかった。この違反は201612月の査察中にも

発見され、その後、貴社は入荷した原材料の試験をすることを約束していた。

貴社は回答の中で、貴社は、適格性のあるサードパーティの試験機関をみつけ、入荷原材料に関する

手順を改訂し、アメリカ供給用の製品に使用される有効成分の各ロットをサードパーティの試験機関

に送るつもりであると述べた。

求められる成分の試験が実施されるまで医薬品の製造を止めると約束せず、アメリカ市場に既に流通

している製品のリスクアセスメントを実施しなかったので、貴社の回答は不十分である。さらに、

貴社の回答は、貴社の最終製品に使用される有効成分以外の原材料の試験を含めなかった。また、

貴社は貴社の供給者の信頼性を証明することに取り組むことを怠り、CAPAの計画を裏付ける文書を

提供しなかった。

この文書への回答で、以下の情報を提出せよ。

・各供給者から受け取った全ての容器、蓋、成分の適格性が評価され、使用期限及びリテストの日付

 が割り当てられ、不適切な成分、容器、蓋の使用を防ぐための入荷原材料の管理がされていること

 を判断するための原材料システムの包括的で独立したレビュ

・製造に使用する前に入荷した成分の各ロットの処遇を判断するために貴社が使用しようとしている

 化学及び微生物の品質管理の規格

・貴社が、各成分のロットの、同一性、濃度、品質、純度に関する全ての規格への一致をいかに試験

 するつもりかの記述

 もし貴社が、各成分のロットの純度、濃度、品質の試験をする代わりに、供給者の分析証明書(COA)

 の試験結果を受け入れるつもりであれば、貴社が、これらの属性について、供給者の試験結果の

 信頼性と一貫性を、最初のイニシャルバリデーション及び定期的な再バリデーションでいかに証明

 するつもりかを明記せよ。さらに、入荷した各成分のロットの少なくとも1つの同一性試験を常に

 実施するという約束を含めよ。

・各成分の製造業者の分析証明書の信頼性を評価するための全ての各成分の完全な試験から得られた

 試験結果のサマリ

 分析証明書のバリデーションプログラムを述べた貴社の標準操作手順を含めよ。

 

●指摘3

貴社は、製品が適切な安定性試験によって裏付けされた使用期限を有することを保証するのを怠った。

<指摘3詳細>

貴社は、貴社の製品に割り当てられた使用期限XXを裏付けるための適切な安定性プログラムを制定

することを怠った。貴社には、ラベルに表示された使用期限を通して貴社の製品の化学及び微生物の

特性が許容できる状態にあることを証明するための十分なデータに欠けている。

貴社は回答の中で、加速状態での貴社の製品の安定性試験を実施し、それらの試験は適切な温度と

湿度のもとで保管されたサンプルで行うと保証することを約束した。

貴社は、全ての関連する品質特性と合格基準を含む安定性試験のプロトコルの提出を怠り、貴社の

試験方法が製品の安定性を評価するのに適切であるという保証を提出しなかったので、貴社の回答

は不十分である。さらに、貴社は、貴社のOTC医薬品の使用期限を裏付けるために、リアルタイム

状態での安定性試験が実施されるかどうかを明確にしなかった。また貴社は、全ての販売された

製品のロットがラベルに表示された使用期間を通してその品質特性を維持することを保証するため

のいかなるアクションも示さなかった。

原材料試験、最終製品試験、安定性試験の不足に基づき、貴社の医薬品製造作業は、管理状態の

もとで実施可能であるという最低限の保証しかない。

この文書への回答の中で以下の情報を提供せよ。

・貴社の安定性プログラムの適格性を保証するための包括的で独立したアセスメントとCAPAの計画

 貴社の改善されたプログラムには、これに限定されないが以下のことを含めよ。

 〇安定性を示す方法

 〇販売が許可される前の、市販されている容器の密閉システムにおける各製品の安定性の研究

 〇主張する使用期限が妥当であるかどうかを判断するために、製品の代表的なロットが毎年

  安定性プログラムに追加されるような継続的なプログラム

 〇各工程(タイムポイント)で試験される特定の特性の詳細で明確な記述

・貴社の改善された安定性プログラムの上記及びその他の要素を述べた全ての手順

・設計、バリデーション、継続的な管理状態を保証するためのロット間とロット内のばらつきの

 慎重なモニタリグを含む各製造工程の管理とモニタリングに関する詳細なプログラム

 貴社の装置及び設備の適格性評価に関するプログラムも含めよ。

・品質管理、品質保証、これに限定されないが、安定した作業をサポートするために、試験及び

 製造の不備に積極的に対処するための監督とリソースの提供を含む、信頼性のある作業を経営陣

 がいかに支えるかの記述

 

●品質部門の権限

この文書内での重大な指摘事項は、貴社の品質部門がその権限・責任を完全に実行していないこと

を示している。貴社は、その責任を果たし、医薬品の品質を一貫して保証するために、適切な権限

と十分なリソースをもった品質部門を準備しなければならない。CGMPの規制21 CFR part 210,211

の要件を満たすために、品質システムを実装しリスクマネジメントアプローチをする助けとして、

FDAのガイダンス文書Quality Systems Approach to Pharmaceutical CGMP Regulationsを見よ。

 

●製造所での繰り返しの所見

2016/12/122016/12/14の前回の査察で、FDAは同様のCGMPの所見を挙げた。貴社は回答の中で

これらの所見に関して明確な改善を提案した。繰り返しの不具合は、経営陣による医薬品製造の

監督と管理が不十分であることを示している。

 

●委託製造業者の使用

医薬品は、CGMPに従って製造されなければならない。FDAは、多数の医薬品製造業者が、製造設備、

試験、包装、ラベル貼りのように、独立した受託業者を使用していることを知っている。FDAは、

委託製造業者は製造業者の延長とみなす。貴社は委託施設との契約の有無に関わらず医薬品の品質

に責任がある。貴社には、医薬品が安全性、同一性、濃度、品質、純度に関し、FD&C Act

501(a)(2)(B)に従って製造されていることを保証する必要がある。

FDAのガイダンス文書Contract Manufacturing Arrangement for Drugsを見よ。

 

CGMPコンサルタントの推奨

我々は、我々が貴社で確認した違反の性質に基づき、もし貴社がアメリカ市場向けの医薬品の製造

を再開するつもりなら、貴社がCGMP要件を満たす手伝いをするために21 CFR 211.34に規定されて

いる適格なコンサルタントを雇うことを強く勧める。また、我々は、貴社がFDAとコンプライアンス

状態を遵守しようとする前に、適格性のある第三者が、貴社の全ての作業のCGMP順守について

包括的な監査を実施し、貴社が実施してきた全ての是正処置・予防処置の完了と効果を評価する

ことを勧める。

貴社のコンサルタントの使用は、CGMPを順守するための貴社の義務を軽減するものではない。

貴社の経営陣には、全ての不備とシステムの欠陥を解決し、継続的なCGMP順守を保証する責任が

残る。

 

●未承認新薬の責任

Capsicum Plaster HOT1st Medx-Patch With Lidocaine 4%は、病気の診断、治療、

緩和、手当、予防を意図していて、かつ/または、体の構造や機能に影響を与えることを意図して

いるので“医薬品”にあたるが、臨床試験の記録がないし、我々は、アメリカ市場内で類似の

OTC医薬品で市販されているものがあると知らない。これらは、科学的専門家の間で安全で効果

があると認められていないので、 新薬である。新薬FDAに承認された申請がなければ

州際通商の対象にはならないので、販売が禁止されている。

 

●結論

この文書で挙げた違反は、貴社の製造所に存在する違反の包括的なリストではない。貴社には、

これらの違反を調査し、原因を判断し、再発を防止し、その他の違反を防止する責任がある。

FDA20191025日、貴社に輸入警告措置66-40をとった。

貴社が全ての違反を完全に解決し、我々がCGMPの遵守を確認するまで、FDAは、貴社の医薬品

製造業者としてのいかなる新しい申請やリストの補完の承認を保留する。

 

出典:https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/henan-kangdi-medical-devices-co-ltd-587699-12032019

 

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WL:320-20-11

オーストラリアの製造所の査察(2019/5/272019/5/31)でみつかった医薬品製造における重大な

CGMP違反に関する2019/12/6付ウォーニングレターには、下記の指摘事項があげられています。

 

●指摘1

貴社は医薬品の各ロットについて、リリース前に、各有効成分の同一性、濃度を含む最終規格への

一致についての試験室の判断を怠った。

<指摘1詳細>

貴社は、OTC医薬品XXを、有効成分XXの同一性と濃度の適切な試験をせずにアメリカ市場に出荷し

た。例えば、貴社は、XXに関するアメリカ薬局方モノグラフで制定された方法に劣る(強熱残分の)

分析方法を使用している。さらに、貴社はUSPモノグラフで指定された最小充填試験を実施しなか

った。

出荷前の各ロットの適切な試験は、貴社が製造した医薬品が適切な規格を満たすことを保証する

ために必要なたくさんの必須要素の中の1つである。

貴社は回答の中で、オーストラリアのGMPライセンスは、物理試験のみの実施を認めているので、

量的化学試験は実施されなかったと述べたが、貴社の回答は、XXの中身の滴定法と最小充填試験

を含むよう規格を改訂するという約束を含んでいた。

是正処置は今後のロットにのみ適用され、アメリカ市場に既に販売されたロットの保管サンプル

の評価または試験の約束を含んでいないので、貴社の回答は不十分である。

この文書への回答で、以下の情報を提供せよ。

・貴社の試験の実務、手順、方法、装置、分析者の能力の包括的で独立したレビュ

 試験システムの効果を評価し、それに続く完全な改善を保証する詳細なCAPAの計画を提出せよ。

・ロットの処遇を決定する前に貴社の医薬品を分析するために用いられる試験方法を含む、化学

 及び微生物試験の規格のリスト

 〇この文書の日付時点で使用有効期限内のアメリカに販売された医薬品の全てのロットの品質

  を判断するために、保管サンプルの完全な化学及び微生物試験を実施するためのアクション

  プランとタイムライン

 〇各ロットの保管サンプルの試験から得られた全ての結果のサマリ

  それらの試験が医薬品の基準未満の品質を示した場合、顧客への通知や製品回収といった迅速

  な是正処置をとること。

・アメリカに販売された医薬品の分析に使用された全ての試験方法の評価

 使用された各方法がUSPの方法であったかどうかを述べよ。もし、貴社が別の方法を使っている

 なら、収載の方法と同等かそれより優れていることを示す研究結果を提出せよ。

 

●指摘2

貴社は、貴社が製造する医薬品が、それが持つとうたっている同一性、濃度、品質、純度を持って

いることを保証するために設計された製造と工程管理に関する文書化した手順を制定することを

怠った。

<指摘2詳細>

貴社は、安定した製造作業と一貫した医薬品の品質を保証するための工程管理のモニタリングに

関する適切な継続的プログラムを持っていない。特に貴社は、OTC医薬品に関する製造工程が

バリデートされていることを示す文書を提出しなかった。

また、我々査察官は、XXのロットが著しく異なるパラメータXXを使って製造された事象を発見した。

FDAが適切なプロセスバリデーションの要素と考える一般的な原則とアプローチに関し、FDA

ガイダンス文書Process Validation : General Principles and Practices を見よ。

貴社は回答の中で、XX後のサンプルポイントXXを含むさまざまなタンクXXに関し、XX製剤のバリ

デーションを実施するためのアクションプランを提出した。貴社は、サンプルは、内容物XX

関し定量的に分析されると述べた。

貴社の回答は、完了のタイムラインとプロトコルのドラフトを含む、計画されたバリデーション

活動の情報が不足していたので不十分である。

この文書の中で以下の情報を提供せよ。

・貴社の製造工程に、一貫して規格と製造の標準を満たすように、ばらつきの全ての原因を特定

 し管理するデータ駆動型の科学的に理にかなったプログラムがあることを保証するための

 各医薬品の製造工程のアセスメント

 アセスメントには、これ限定されないが、その意図した使用に関する装置の適合性の評価、

 貴社のモニタリング及び試験システムの検知能力の十分性、入荷原料の品質、各製造工程の

 ステップと管理の信頼性を含めよ。

・製品のライフサイクルを通じて、関連した手順と共に管理状態を保証するための貴社のバリ

 デーションプログラムのサマリ

 工程の性能適格性評価、継続的な管理状態を保証するためのロット間及びロット内の継続的

 なモニタリングに関するプログラムについて述べよ。また、貴社の装置と設備の適格性評価に

 関するプログラムも含めよ。

・販売された各医薬品に関する適切な工程の性能適格性評価(PPQ)を実行するためのタイムライン

・貴社の工程の性能適格性評価のプロトコル

 

●指摘3

貴社は、医薬品の各成分の同一性を検証するために少なくとも1つの試験を実施することを怠った。

<指摘3詳細>

貴社は、医薬品を製造するために使用されるXXを含む入荷成分の同一性に関する試験を怠った。

貴社は回答の中で、XXに関し、オーストラリアでは、賦形剤の個々の試験は命じられていないし、

不活性な原料は供給者の分析証明書(COA)に基づいて受け入れられていると述べた。貴社は、

各原料の同一性試験を実施するためにフーリエ変換赤外分光(FTIR)の機器を購入するつもりで

あると述べた。

アメリカ向け製品で使用される成分の同一性試験をいつ実施するかの文書もタイムラインも

提出されていないので、貴社の回答は不十分である。

この文書の中で以下の情報を提供せよ。

・成分、容器、蓋の全ての供給者が適格性を評価され、原材料に適切な使用期限とリテストの

 日付が割り当てられているかどうかを判断するための、貴社の原材料システムの包括的で独立

 したレビュ

・アメリカ市場向けのOTC医薬品XXを製造するために使用される有効成分XXの全てのロットに

 関して得られた、同一性試験の結果の文書

 同一性試験で使用される試験方法を明記し、その方法を提出せよ。もし使用されている方法が

 USP(アメリカ局方)モノグラフに挙げられた方法でない場合、使用されているその方法が、

 収載の方法と同等かそれより優れていることを示すエビデンスを提出せよ。

・貴社が、製造に使用するために入荷した各ロットの試験やリリースのために使用している化学

 及び微生物関連の品質管理の規格

・同一性、濃度、品質、純度に関する全ての適切な規格への一致について、貴社がいかに各成分

 のロットを試験するかの記述

 貴社が各成分のロットの濃度、品質、純度を試験する代わりに、供給者の分析証明書から得ら

 れた結果を受け入れるつもりなら、イニシャルバリデーション及び定期的な再バリデーション

 を通じて、いかに確実に供給者の試験結果の信頼性を証明するつもりかを明記せよ。さらに、

 入荷した成分の各ロットの少なくとも1つの同一性試験を常に実施する約束を含めよ。

・各成分の製造業者から得た分析証明書の信頼性を評価するための、全ての成分の試験から

 得られた結果のサマリ

 この分析証明書のバリデーションプログラムについて述べた貴社のSOPを含めよ。

・貴社が製造する医薬品の試験をする委託設備の適格性評価と監督に関する貴社のプログラムの

 サマリ

 

CGMPコンサルタントの推奨

我々は、我々が貴社で確認した違反の性質に基づき、貴社がCGMP要件を満たす手伝いをするため

21 CFR 211.34に規定されている適格なコンサルタントを雇うことを強く勧める。

貴社のコンサルタントの使用は、CGMPを順守するための貴社の義務を軽減するものではない。

貴社の経営陣には、全ての不備とシステムの欠陥を解決し、継続的なCGMP順守を保証する責任が

残る。

 

●結論

この文書で挙げた違反は、貴社の製造所に存在する違反の包括的なリストではない。貴社には、

これらの違反を調査し、原因を判断し、再発を防止し、その他の違反を防止する責任がある。

貴社が全ての違反を完全に解決し、我々がCGMPの遵守を確認するまで、FDAは、貴社の医薬品

製造業者としてのいかなる新しい申請やリストの補完の承認を保留する。

 

出典:https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/wild-child-wa-pty-ltd-589463-12062019

 

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WL:320-20-13

インドの製造所の査察(2019/6/242019/6/28)でみつかった医薬品製造における重大なCGMP違反

に関する2019/12/17付ウォーニングレターには、下記の指摘事項があげられています。

 

●指摘1

貴社の品質管理部門は、製造された医薬品がCGMPに従い、同一性、濃度、品質、純度に関して制定

された規格を満たすことを保証するための責任を果たすことを怠った。

<指摘1詳細>

査察中、我々査察官は、貴社の品質部門がバルクXXの製造に関する適切な監視を行っていないこと

を発見した。例えば、貴社の品質部門は、以下のことを保証することを怠った。

・残留溶媒に関する規格外(OOS)の試験結果が適切に調査されていること

・分析試験方法と不純物がバリデートされていること

・文書管理を含む、適切な記録及び報告の文書化手順が整っていること

貴社は、供給者から医薬品の有効成分を受け取り、XXで保持した。貴社の品質部門は、原薬XX

ロットXXの残留溶媒XXに関するOOSの結果を適切に調査することを怠った。貴社は原薬をリテスト

して、合格の結果を得て、製造の使用のためにこれらの原薬のロットをリリースした。貴社は、

適切で科学的な正当な理由もなく最初のOOSの結果を無視した。

XXは溶媒XXで、XXとして知られている。XXの中の溶媒は、その容認できない毒性により、医薬品の

成分、賦形剤、医薬品の製造に使用されるべきではない。しかし、もし、XXのような溶媒XX

使用が医薬品を製造するために避けられないのであれば、そのレベルは制限されるべきである。

残留溶媒についてのより多くの情報は、FDAのガイダンス文書Q3Cを見よ。

貴社は、XXの内容物に関し、原薬XXの各ロットをリテストし、全てのリテストの結果は規格内

だったと述べた。また、貴社の回答は、残留していたXXに関する最初の不具合は、医薬品の品質を

損なわないと結論付けた。しかし、貴社は、最初のOOSの結果を無視した正当な理由や、貴社の

品質部門がいかにOOSの結果が適切に調査されることを保証するつもりかの計画を提出することを

怠った。貴社はまた、OOSの調査の一環として実施された試験の文書化を保証するための是正処置

を提出しなかった。

欠陥、規格外、傾向外、または、その他の予期しない結果や貴社の調査の文書化の扱いについての

より多くの情報は、FDAのガイダンス文書:医薬品製造に関するOOSの試験結果の調査を見よ。

この文書への回答の中で、貴社の品質部門が効果的に機能するために権限とリソースを与えられる

ことを保証するための包括的なアセスメントと改善計画を提出せよ。アセスメントには、これに

限定されないが、以下のことを含めるべきである。

・貴社が販売したXXはもちろん、貴社が受け取った原薬の保管サンプルの残留溶媒試験

 もし、それらの試験が基準未満の医薬品の品質を明らかにした場合、顧客への通知や製品回収

 などの迅速な是正処置をとること。

・貴社の設備または貴社の供給者で使用される全ての残留溶媒のリストと、貴社が受け取った

 原材料と貴社が製造した医薬品内の溶媒XXを厳しく制限する(または製造を中止する)ための

 リスクベースの計画

 貴社が受け取った原薬の中で使用される全ての残留溶媒に関する規格を含めよ。

・ロットが最終的にアメリカに販売されたかどうかに関わらず、アメリカ向け医薬品に関する全て

 の無効化されたOOS(工程内及びリリース試験/安定性試験を含む)の結果の回顧的で独立した

 レビュと、各OOSの以下の情報を含む分析で見つかったことをまとめたレポート

 〇無効化されたOOSの結果に関する科学的に正当な理由とエビデンスが、決定的であっても

  なくても原因となる試験の誤りを証明しているかどうかを判断せよ。

 〇最終的に試験が根本原因であると証明した調査に関し、論理的根拠を提出し、同じまたは類似

  の根本原因に対して脆弱な試験方法が改善のために特定されていることを保証せよ。

 〇試験室に根本原因が確認されなかった回顧的レビュで発見された全てのOOSの結果に関し、

  製造の徹底的なレビュを含めよ:製造のバッチ記録、製造ステップの適切性、装置/施設の

  適合性、原材料のばらつき、工程の能力、逸脱の履歴、苦情の履歴、ロットの不合格の履歴

  各調査における製造が根本原因の可能性と製造作業の改善をまとめよ。

・包括的なレビュとOOSの結果の調査システムに関する改善計画

 是正処置と予防処置(CAPA)には、これに限定されないが、以下のことを含めよ。

 〇品質部門の試験の調査の監督

 〇試験の有害な管理傾向の特定

 〇試験のばらつきの原因の解明

 〇試験の原因が最終的に特定されない場合はいつでも製造の原因の可能性の徹底的な調査の開始

 〇各調査とそのCAPAの適切な範囲の決定

 〇上記及び他の改善と共に改訂されたOOSの調査手順

・適切な手順の順守を評価するための貴社作業全体の品質部門による監督

・調査の監督と承認 及び 貴社が製造する全ての医薬品の同一性、濃度、品質、純度を保証する

 ための品質部門の他の全ての職務の解放

 

●指摘2

貴社は、装置や器具を、医薬品の性質に応じて洗浄・維持し、医薬品の公もしくはその他の要件を

超えて、安全性、同一性、濃度、品質、純度を変える誤作動や汚染を防ぐために適切な間隔で

消毒・殺菌することを怠った。

<指摘2詳細>

我々査察官は、XXを製造するために使用されるXXXXなどの専用装置の製品接触面に、明らかな

さび、へこみ、傷を見つけた。

貴社は、製造エリアと全ての装置は専用なので、全ての表面の洗浄度は検証しなかったと述べた。

また貴社は、貴社の品質部門が装置の洗浄を検証するつもりだと述べた。しかし、貴社は、装置の

メンテナンス、修理、交換を含む、設備の定期的なメンテナンスの保証に関する計画を提供しな

かった。

この文書への回答の中で、以下の情報を提供せよ。

・設備と装置の繰り返しの慎重な作業の経営陣が監督するためのCAPAの計画

 この計画は、とりわけ、装置/設備の性能の問題の迅速な検出、修理の効果的な実行、適切な

 予防メンテナンス計画の順守、装置/設備のインフラストラクチャに対するタイムリーな技術的

 なアップデート、継続的なマネジメントレビュによるシステム改善を保証するべきである。

・洗浄手順と作業の適切な改善を含む回顧的アセスメントに基づくCAPAの計画と、完了のタイム

 ライン

 装置の洗浄のライフサイクル管理に関し、貴社の工程の脆弱性の詳細を提出せよ。

 洗浄効果の向上を含む貴社の洗浄プログラムの改善について述べよ:例)全ての製品と装置の

 洗浄の改善された継続的な検証、その他の必要な改善

 

●指摘3

貴社は、権限の与えられた職員のみが製造指図書原本またはその他の記録の変更を起こせること

を保証するために、コンピュータまたは関連システムの適切な管理を行うことを怠った。

<指摘3詳細>

我々査察官は、貴社の試験室の装置は適切な管理が欠けていることを発見した。例えば、2018

11日から2019625日まで高速液体クロマトグラフィ(HPLC)XXから得られた監査証跡は、実行

を中断されたパタンや、試験XXの単独実行を示していた。単独実行は、文書化され調査または適切

な科学的に正当な理由のない複数のピークや分裂したピークの分析を含んでいた。貴社の職員は、

HPLCのテストランを特定の個人に帰属することができない状態で中断するためにすべての管理者

権限を持ったアカウントを使っていた。

貴社の回答は、HPLCの試験中の削除、中断、単独実行の数を特定した。しかし、貴社の回答は、

これらのデータ・インテグリティの問題の再発を防ぐための調査や是正処置のエビデンスを提出

しなかった。

 

●データ・インテグリティの改善

貴社の品質システムは、貴社が製造した薬の安全性、効果、品質を裏付けるデータの正確性・

完全性を適切に保証していない。CGMPを遵守したデータ・インテグリティの手順を制定して遵守

するためのガイダンスとして、FDAのガイダンス文書Data Integrity and Compliance With Drug CGMP

を見よ。

我々は、貴社の改善を助ける適格性のあるコンサルタントを雇うことを強く勧める。この文書への

回答において、次の情報を提供せよ。

A.データの記録と報告の不正確性の範囲の包括的な調査

   貴社の調査には、以下のことを含めるべきである。

   ・調査の手順と方法論の詳細

   アセスメントでカバーされる全ての試験・製造作業・システムの概要と、貴社が評価から

   除外しようとしている作業の正当性

  ・データの不正確さの性質、範囲、根本原因を特定するための、現在とかつての従業員の 

   インタビュ

   我々はこれらのインタビュが、適格性のあるサードパーティによって実施されることを

   推奨する。

  ・貴社の製造所におけるデータ・インテグリティの不備の範囲のアセスメント

   省略、変更、削除、記録の破壊、非同時の記録の完成、その他の不備を特定せよ。貴社が

   発見したデータ・インテグリティの欠落している貴社の製造所の全ての作業を述べよ。

  ・試験と製造に関するデータ・インテグリティの不備の性質の包括的で回顧的な評価

   我々は、潜在的な不履行が確認された分野の専門知識を持った適格性のあるサードパーティ

   が全てのデータ・インテグリティの欠落を評価することを勧める。

B.貴社の医薬品の品質において発見された不具合の潜在的な影響に関する現在のリスクアセス

  メント

  貴社のアセスメントには、データ・インテグリティの欠落の影響を受けた医薬品の出荷に

  より患者に引き起こされるリスクの分析と、継続的な作業により引き起こされるリスクの分析

  を含めるべきである。

C.グローバルな是正処置・予防処置の計画の詳細を含む、貴社のマネジメント戦略

  貴社の戦略には以下のことを含めるべきである。

  ・分析データ、製造記録、FDAに提出される全てのデータを含む貴社が生成する全てのデータ

   の信頼性と網羅性を、貴社がどのように保証するかを述べた詳細な是正処置の計画

  ・現在のアクションプランの範囲と深さが、調査とリスクアセスメントの結果に釣り合うと

   いうエビデンスを含むデータ・インテグリティの欠落の根本原因の包括的な記述

   データ・インテグリティの欠落の責任がある個人が、貴社でCGMP関連または医薬品の申請

   のデータに影響を与得ることができる状態のままかどうかを示せ。

  ・顧客への通知や製品の回収、追加試験の実施、安定性を保証するために安定性プログラム

   へのロットの追加、製品の申請アクション、強化した苦情モニタリングなど、患者を守り、

   貴社の医薬品の品質を保証するために、貴社がとった、または、とろうとしているアク

   ションを述べた暫定的な手段

  ・貴社のデータの完全性を保証するための、手順、工程、方法、管理、システム、監督、

   人的資源(例:教育、職員の改善)に対する改善努力と強化を述べた長期の手段

  ・既に進行中または完了した上記の全ての活動に関する状況報告

 

●医薬品供給者に対する懸念

貴社は以前FDAの査察を拒否し輸入警告措置がとられたXXから原薬XXを調達していた。その結果、

FDAは貴社がXXから医薬品を調達しなくなり、貴社の原薬供給者の適格性評価プログラムの改訂

を約束するまで貴社に輸入警告措置99-32をとった。

 

●結論

この文書で挙げた違反は、貴社の製造所に存在する違反の包括的なリストではない。貴社には、

これらの違反を調査し、原因を判断し、再発を防止し、その他の違反を防止する責任がある。

FDA20191216日、貴社に輸入警告措置66-40をとった。

貴社が全ての違反を完全に解決し、我々がCGMPの遵守を確認するまで、FDAは、貴社の医薬品

製造業者としてのいかなる新しい申請やリストの補完の承認を保留する。

 

出典:https://www.fda.gov/inspections-compliance-enforcement-and-criminal-investigations/warning-letters/gpt-pharmaceuticals-private-ltd-590938-12172019

 

 

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まとめ

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いかがでしたでしょうか。

今回は、品質部門に対する指摘が非常に多かったと思います。

 

出荷前に規格への一致を確認していない、入荷した原材料の試験がされていないという指摘は、

相当ひどい状態だと思いますが、供給者の分析証明書を利用する場合は管理が緩くなりがちな

ように思います。

供給者の初期/その後の定期的な適格性評価が不足したり、分析証明書のみを信頼し同一性の確認

が不足したりすることは、結構身近にあるように思います。

是非、今回のウォーニングレターの指摘内容を参考にしてみていただければと思います。

 

☆次回は、2/15(土)に配信させていただきます。

 

 

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