ASTROM通信バックナンバー

月別アーカイブ

2012.08.15

【必見!コンピュータ化システムの監査証跡機能とは?】ASTROM通信<8号>

 ~安全な医薬品の安定供給をご支援する~

こんにちは
ASTROM通信担当の橋本奈央子です。

お盆の真只中ですが、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。

最近、コンピュータ化システムの監査証跡機能が重視されるように
なってきましたが、そもそも監査証跡とは何?システムに監査証跡機能
がついていないとそのシステムは使えないの?という疑問をお持ちの
方もおありなのではないでしょうか。

そこで、本日は「監査証跡」について取り上げたいと思います。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
監査証跡とは?
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

IT用語辞典によると、
情報システムの処理の内容やプロセスをシステム監査人が追跡するため
に時系列に沿って保存された記録のことである。
監査証跡は、情報システムの信頼性や安全性、効率性、有効性などが確保
されていることを実証するために用いられる。
OSやデータベース、業務アプリケーションなどの各種システムのログファイル
は、有力な監査証跡となる。
なお、監査証跡は、処理された内容と結果の相互の関連を追跡するための
トランザクション証跡と、システム資源へのアクセスに関する因果関係を
追跡するためのアクセス証跡に大別される。“
となっています。
出展:http://www.sophia-it.com/content/%E7%9B%A3%E6%9F%BB%E8%A8%BC%E8%B7%A1

自分も一応システムエンジニアではありますが、どうも難しい説明です。
では、製薬の規制動向の中ではどのように規定されているのでしょうか。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
監査証跡に関する規制動向
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

1)医薬品等の承認又は許可等に係る申請等に関する電磁的記録・
電子署名利用のための指針(ER/ES指針)
監査証跡を、“正確なタイム・スタンプ(コンピュータが自動的に刻印
する日時)が付けられた一連の操作記録。”と定義したうえで、
3.1.1 電磁的記録の真正性 において、
“(電磁的記録は)保存情報の作成者が明確に識別できること。
また、一旦保存された情報を変更する場合は、変更前の情報も保存される
とともに、変更者が明確に識別できること,なお、監査誕跡が自動的に記録
され、記録された監査証跡は予め定められた手順で確認できることが望ま
しい“としています。

2)コンピュータ化システム適正管理ガイドライン(案)
パブリックコメント回答No.22
“監査証跡の機能が実装されていない場合、手書きの記録等で、
変更履歴、操作履歴が適切に管理されていれば差し支えありません。
それらの運用をあらかじめ運用管理基準書等に規定しておくことが
必要です。”とあります。

3)今年3月に厚労省が加盟申請をしたPIC/SのGMP ANNEX11の10章
“重要なデータの入力又は確認を行ったオペレータの特定が
コンピュータシステムとして記録されるようになっていなければ
ならない。入力されたデータを修正する権限は指名された者に制限
しなければならない。重要データ入力に対するいかなる変更も承認
され、当該変更についての理由と共に記録されること。
すべての入力及び修正の完全な記録を作成する機能をシステムに
組み込むことについて考慮しなければならない。(“監査証跡”)
とあります。

ここまでくると、製薬業界で求められている監査証跡が何かが少し
見えてきます。

では、コンピュータ化システムでは、この監査証跡機能にどこまで
対応したらいいのでしょうか。

完璧に対応しようとするとコストが天井知らずになるので難しいところ
なのですが、弊社の生産管理システムASTROM及び在庫管理ASTROM-ICでは、
PIC/S GMPに準拠するために、下記の方法で監査証跡機能を実装しました。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
弊社システムの監査証跡機能
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

1.監査証跡を残すデータ/残さないデータをマスタで予め決めておく。
2.<システム外>重要データを入力・変更する場合は、まず、管理者に
  承認を得る。
3.ログイン時だけでなく、変更データを入力する画面を起動する際にも
  ID、パスワードを入力させる。
4.重要データを入力・変更する際は、理由入力を必須とし、変更前後の
  データと共に保存する。

PIC/Sでいう変更データの承認部分がシステム外の対応になってしまっ
いるため完璧とはいえないため、ここは近々改善の予定ですが、
弊社システムはこんな感じで対応しています。

生産管理システム等のIT系システムは、システムにより対応レベルが
違っても、操作ログを残す程度の監査証跡機能を備えているものが多いの
ですが、分析機器では監査証跡機能がついていないものが少なくありません

FDA査察に詳しいコンサルタントのお話によると、“杓子定規に言えば、
監査証跡機能のない分析機器は今後規制に対応するのは難しいだろう。”
とのことです。

しかし、今使用している監査証跡機能のない分析機器を全て買い替えるのは
難しいと思います。

現時点では、ガイドラインのパブリックコメントにある通り、手書きで
操作履歴(操作者氏名、操作開始日時、操作終了日時)を残し、万が一の
場合は、分析データに併記した担当者氏名、分析日時の記録と突合できる
ようにしておくというのが現実的ではないでしょうか。

弊社の監査証跡機能を見てみたいという方は是非こちらまでご連絡ください。
hashimoto@e-pros.co.jp

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

☆次回は、9/1に配信させていただきます。
残暑が続きますが、お元気でお過ごしください。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

★無料小冊子プレゼント中!
『生産管理システム導入の秘訣』
お申込みはこちらから↓
http://e-mktg.jp/~pros/_dm/cc.php?ccd=4.60.430

★ブログ毎日更新中!
◆ PROS.社長の滋養強壮ブログ
http://e-mktg.jp/~pros/_dm/cc.php?ccd=1.60.430
◆ 営業ウーマンの営業報告ブログ
http://e-mktg.jp/~pros/_dm/cc.php?ccd=2.60.430

※URLクリック数の統計をとらせていただいております。

本メルマガは、名刺交換させていただいた方に、毎月1日、15日に
配信いたしております。
今後このような情報が必要ない方は、お手数ですが、こちらに
配信停止依頼のメールをお願いいたします。
hashimoto@e-pros.co.jp

【発行責任者】
株式会社プロス
ASTROM通信』担当 橋本奈央子
info@e-pros.co.jp
053-413-5656

2012.08.01

【生産管理システムの導入効果を実感できないお客様必見!】ASTROM通信<7号>

 ~安全な医薬品の安定供給をご支援する~

こんにちは
ASTROM通信担当の橋本奈央子です。

連日酷暑が続いていますが、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。

本日は生産管理システムのデータ活用方法についてご紹介したいと思います。

生産管理システムのデモを実施させて頂いた際に、多くのお客様に
「こういうのが欲しかったんだよね」と言って頂けるサービスのひとつが
今回ご紹介する「業務改善効果モニタリングサービス」です。

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
生産管理システムのデータ活用方法
「業務改善効果モニタリングサービス」
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

生産管理システムを使っているが、システムの投資に見合う導入効果が
上がっていないという声をよく耳にします。

システムが業務にマッチしていないという根本的な原因に因るケースも
あるのですが、システムに蓄積されている購買・製造・品質・在庫等に
関するデータをうまく活用できていないというケースも多々あります。

一例として、在庫に関するデータでご説明します。

Q1:原材料を仕入れてから製造に使用するまで何日間保管(もしくは滞留)
   しているのか。
Q2:およそ何日分の安全在庫を持っているのか。
Q3:使われないまま使用期限切れになり、廃棄する在庫はどれくらいあるか。
Q4:棚卸差異の大きな品目はどれか。

上記は、通常、生産管理システムから収集できるデータなのですが、
皆様の会社では、これらのデータをどの程度把握していらっしゃいますか?

たとえば、Q1の在庫保管日数をしっかり把握すると、どの原材料が倉庫の場所を
ふさいでいるのかがはっきりします。

場所をふさいでいる原材料については、発注タイミングをずらし、使用直前に
入荷するようにすれば、在庫スペース不足の改善につながります。

生産管理システムのデータは、次の方法で活用することにより、業務を改善する、
もしくは、改善効果を確認するのに有効です。

★生産管理システムのデータ活用による業務改善方法★
1.指標の選択
 まず、業務の効率もしくは問題点を把握するための指標を選択します。
 先ほどの在庫の例でいいますと、滞留在庫を把握したい場合、在庫の
 滞留日数を指標とします。
2.目標設定
 現状の目標現状の指標(例:滞留日数)を、いくつまで改善するかの
 目標値を設定します。
 ※目標は数値化することで達成しやすくなります。
3.改善活動の実施
 目標を達成するために有効と思われる改善活動(例:発注タイミングの見直し)
 を実施します。
4.指標の確認
 定期的に指標が目標値に近づいているかを確認します。
5.改善活動の評価
 指標が目標値に近づいていれば、改善活動は継続して実施すべきですが、数か月
 続けても指標が改善されないのであれば、新たな改善活動を検討して、目標達成を
 目指します。

改善したいことがあるが何を指標にしたらいいかわからない、指標は決まっているが
どうやってデータを見たらいいかわからないというお客様は、こちらをご覧ください。↓
http://e-mktg.jp/~pros/_dm/cc.php?ccd=14.54.430

指標の選択のしかた、データの抽出方法について詳しい話を聞きたいという方は、是非
こちらまでご連絡ください。
hashimoto@e-pros.co.jp

最後までお読み頂き、ありがとうございました。

☆次回は、“監査証跡機能”について取り上げます。
監査証跡とは何か?コンピュータ化システムにはどの程度の監査証跡機能が
必要なのか?といった疑問をお持ちの方に是非お読み頂きたいと思います。

◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇

★無料小冊子プレゼント中!
『生産管理システム導入の秘訣』
お申込みはこちらから↓
http://e-mktg.jp/~pros/_dm/cc.php?ccd=4.54.430

★ブログ毎日更新中!
◆ PROS.社長の滋養強壮ブログ
http://e-mktg.jp/~pros/_dm/cc.php?ccd=1.54.430
◆ 営業ウーマンの営業報告ブログ
http://e-mktg.jp/~pros/_dm/cc.php?ccd=2.54.430

※URLクリック数の統計をとらせていただいております。

本メルマガは、名刺交換させていただいた方に、毎月1日、15日に
配信いたしております。
今後このような情報が必要ない方は、お手数ですが、こちらに
配信停止依頼のメールをお願いいたします。
hashimoto@e-pros.co.jp

【発行責任者】
株式会社プロス
ASTROM通信』担当 橋本奈央子
info@e-pros.co.jp
053-413-5656