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2013.03.15
【忘れていませんか?コンピュータ化システムのBCP!】ASTROM通信<22号>
~安全な医薬品の安定供給をご支援する~
こんにちは
ASTROM通信担当の橋本奈央子です。
寒暖の差は激しいものの、少しずつ春めいてきましたが、
いらっしゃいますか?
さて、この3/11で東日本大震災の発生から2年がたちました。
震災をきっかけに、BCP(Business Continuity Plan:事業継続計画)を策定したり、
見直しをかけられたりした製薬会社様が多いのではないかと思いま
そこで今回は、製薬会社様のBCPについて、
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製薬会社様のBCPの状況
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ちょうど2013年3月11日付の薬事日報1面に「
載っていました。
それによりますと、
の製薬会社様が、
得る大規模災害に備えて社内体制を整備しているようです。
具体的には以下のことが挙げられます。
・BCPの策定をはじめとする社内規定やマニュアルの整備
・建物の耐震対策
・立体自動倉庫の製品落下防止策(積荷の結束、
・不測の停電を想定した電力確保
・水源(水道・地下水)の整備
・二重生産体制の構築(バックアップ生産体制の整備、
・拠点間の機械の共通化
・原料調達ルートや流通センターの複数化
・製品の分散保管
・在庫水準の見直し(
・社員・家族の安否確認手順の充実(
の設置)
・防災備品の整備(食料、水、毛布等)
在庫水準について、キッセイ薬品様では、
6か月に引き上げたそうです。
各製薬会社様が、
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コンピュータ化システムに関するBCP
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上記災害対策の中に、
コンピュータ化システムについても、
ご存知の通り、近年、
“いざとなったら、人間がどうにかするさ”と思っていても、
の業務は難しいと思います。
システムに入っているデータが消滅してしまったら、
製造ラインが止まった時を想定してどんなに製品在庫を十分に確保
保管場所の情報が消えてしまったり、
すれば、出荷は難しいです。
ということで、
で活用が決まったPIC/S GMPガイドラインのANNEX11には以下の記述があります。
■14章
データは定期的にバックアップすることにより保護しなければなら
データは必要な限り、
■15章
システムが故障した場合に運用する適切な代替手段を準備しておか
代替手段を使用に移すために要する時間は、
いなければならない。例えば、回収を実行するため必要な情報は、
にしておかなければならない。
■16章
システムが故障した場合に遵守する手順が規定され、
ならない。いかなる不具合、
実は、このPIC/S GMP ANNEX11は、ヨーロッパでは、
記述が変わっていますので、一応、
14章の、バックアップデータを必要な限り、離れた安全な場所(
secure location)
新ANNEX11の7.1章では、データは物理的・
あるという条文になっています。
また、新ANNEX11の16章には、事業継続(
が作られています。
■新ANNEX11 16章
重大なプロセスを支援するコンピュータ化システムの利用について
機能停止した場合のプロセスの支援の継続性を保証するための対策
ならない。(例:マニュアルまたは代替システム)
必要な時間は、リスクに基づき、
ビジネスプロセスにふさわしいものでなければならない。
これらの代替手段の手配は、
新旧いずれの条文を見ても、
1.
バックアップデータをもつ
2.
BCPを策定する。
そして、新しい条文にあるように、
しておく必要があります。
通常業務と並行して検証するのは難しいかもしれませんが、
シミュレーションを実施しておくべきでしょう。
大手企業に比べ、
しかし、日本の製薬業界において、
是非、中小製薬会社様も、
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
☆次回は、4/1 (月)に配信させていただきます。
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【発行責任者】
株式会社プロス
『ASTROM通信』担当 橋本奈央子
info@e-pros.co.jp
2013.03.01
【あるある!購買品の受入にまつわるちょっとグレーな話題】ASTROM通信<21号>
~安全な医薬品の安定供給をご支援する~
こんにちは
ASTROM通信担当の橋本奈央子です。
花粉症の人間にとっては苦しい季節になってきましたが、皆様、
いらっしゃいますか?
さて今回は、ちょっと細かいテーマではあるのですが、
される購入品の受入に関する話題を取り上げたいと思います。
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購入資材の受入に関してよくある話
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例えば、ある資材を1枚10円で100枚(注文金額1000円)
しかし、実際に仕入先から納品された数が105枚だった時、
どう扱いますか?
製造中に何らかの仕損が起きる可能性がありますから、
おこうというのが一般的ではないでしょうか。
仕入先にしても、
ところだと思います。
問題は、この5枚の受入方法です。
お客様からよくうかがうのは以下の受入方法です。
1)100枚を1000円、5枚を0円で別々に受け入れる
2)105枚を注文金額の1000円で受け入れる(つまり、
3)単価10円で105枚(金額は1050円)で受け入れる
4)
調整する。
1)は、経理上はすっきりしますが、
分かれ、受入検査を別々に行ったり、
り、現場の管理が煩雑になります。
2)は、仕入先と契約単価が決まっている場合、
よろしくないという考え方もあると思います。
また、納品される数により、評価単価が変わるのは、
しにくいという考え方もあると思います。
3)は、
場合は、何の問題もない話ですが、契約がない場合は、
ことを好まない会社も多いのではないでしょうか。
とはいえ、1)~3)は、あくまで、メーカーとの取り決めや、
ため、手順が標準化されれば、
しかし、4)の5枚を管理対象外にしてしまう方法には、
というのも、
昨今のPIC/S GMPが資材の管理を非常に厳しくしているのは、そのためです。
日本では偽薬が出回るということがまずないですが、
非常に神経質です。我々はともすると、“5枚なんて、
する誤差だよ”と考えがちですが、
事の重大性を理解しておく必要があると思います。
そんな面倒なことをするならば、双方合意のうえに、
と100枚で伝票を切ってしまえ!
万が一この5枚がおかしなことに使われた時、
経理データは経理部門で、
ば、部門毎にデータの入力も可能ですが、
ワンストップでデータを管理しようとすると、
その際は、是非GMPの観点から、
します。
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同一日に複数回、同一品・同一メーカーロットの受入について
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同一日に複数回、例えば、午前と午後に、同一品・
場合、それらに同一の社内管理ロットを付けて、
時々あります。
同一の社内管理ロットを付けて管理するということは、
が同一であるとみなしているということです。
しかし、
極端な例を言えば、昼から降りだした雨のせいで、
雨ざらしの場所に置かれていた可能性だってあるのです。
PIC/S GMPでは、4.22章(旧4.19章)で、配送ごとの受入(
を求めています。
配送のタイミングが違えば、品質は別物とみなし、
行うべきです。別々に管理したうえで、
というのがあるべき姿ではないでしょうか。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
☆次回は、3/15 (金)に配信させていただきます。
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