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2015.08.14
【FDA発出、品質測定基準ドラフト版ガイダンス】ASTROM通信<80号>
~安全な医薬品の安定供給をご支援する~
こんにちは
ASTROM通信担当の橋本奈央子です。
立秋をすぎてもまだまだ暑い日が続いていますが、
さて、今回は、FDA(連邦食品医薬品局)
Metrics(品質測定基準に対する要求)”
す。
このドラフト版ガイダンスには、FDAがFD&C Act(連邦食品医薬品化粧品法)の704条に基づいて医薬
品製造業者等の経営者や作業者に対し、
れています。
FDAは、品質測定基準の活用により、監視査察の頻度の減少や、
な報告カテゴリの決定に役立てようとしています。
2015年9月28日まで、
本ガイダンスが最終決定される予定です。
コメント募集について
http://www.regulations.gov/#!
ドラフト版ガイダンス
http://www.fda.gov/downloads/
FDAがどのような情報提出を要求しようとしているのか、
興味深い内容が書かれています。また、
自社の品質を測定し継続的な改善を行ううえでも活用できそうです
最後までお付き合いいただければ幸いです。
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品質測定基準 及び ガイダンスの概要
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品質測定基準は、製薬業界の中で、
改善努力を行うために用いられているが、
・規定や査察方針、医薬品製造のリスクベースの査察計画を作る
・将来の医薬品不足を予測し、それを緩和する
・製薬業界に、
促す
ガイダンスでは、FDA医薬品評価センター(CDER)
改善と製薬業界の革新を支援するための方針や手順を確かなものに
を収集し、
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背景
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■規制当局による薬の品質の監視の現代化
FDAの品質監視に対するアプローチは近年進化している。
するミッションの一環として、
これらの努力は、
2002年にFDAは、
“医薬品の21世紀のcGMP:リスクベースドアプローチ”
この構想は、規制当局による点検、規定、
方針を含むいくつかの目標と共に発表された。それ以来、
なくても、高品質の医薬品を確実に製造する、
促進してきた。
FDAは、本ガイダンスの最終版発出時に、
に以下の判断基準を用いた。
(1)客観的であること
(2)FD&C Act704条に基づいていること
(3)製品や工程の品質、製造業者による品質に対する責任、
:医薬品の品質システム)と結びついた健全性(すなわち、
状態を評価するのに有効であること
(4)必要以上の報告の負荷を避けること
品質測定基準プログラムは、
緩和に対する取り組みにおいて、
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品質データの報告と、品質測定基準の算定
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A.誰が報告するか?
薬の製造、製剤、増殖、配合、
なければならない。
1.報告対象の施設
FDAは、1)FD&C Act 510条に基づき、
及び2)対象となる薬またはその薬に用いられる原薬の製造、
する施設の経営者または作業者に要求して品質測定基準データを得
の対象となる薬は、下記の通りである。
・FD&C Act 505条または公衆衛生法351条に基づき許可申請をしなければ
・OTC医薬品承認基準に従って売買されている薬
・売買されている未承認薬
要求は、受託研究所・受託滅菌業者・受託包装業者、及び、
剤形または原薬の加工に従事する施設を対象とするが、
賦形剤、容器蓋の製造業者は、対象としない。
2.報告者
FDAは、対象となる薬の剤形毎・原薬毎に、
提出を求める予定である。FDAは、薬の品質を保証するため、
負う。FDAは、施設が、
は、アクセスできる状態にあると信じている。
FDAでは、剤形または原薬に関する報告において、
門が、
FDAは、FDAに登録の義務はないが、
る品質測定基準データを持つ海外の施設が存在することを認識して
(4)条に基づく品質測定基準データの提出要求はしない。
から得た、もしくは、
も、提出情報の中に含まれる。
において、当該施設に予測されるリスクを高め、
らの信頼性のあるデータの報告は、
FDAは、
のデータの提出を要求するかどうか検討する予定である。
B.FDAが算定しようとしている品質測定基準
FDAが業界の報告に基づいて算定しようとしている品質測定基準
く査察の対象であり、PQSの総合的な評価に役立つもので、
告できるものになった。
FDAはこれらの品質測定基準が、
関する重要な情報をもたらすと信じている。
FDAは、
・ロット合格率=1-x
(x=規格に不合格のロット数÷
・製品品質苦情率=製品品質に関する苦情数÷
・無効となったOOS(Out-of-
÷OOS試験結果のトータル数÷
・オンタイムの年次製品照査(APR:Annual Product Review)または製品品質照査(PQR:
Product Quality Review)率=
の数÷施設で製造された製品の数
C.報告される品質データ
前述のBで、FDAが算定しようとしている測定基準と、
データについて述べてある。FDAは、
製品や施設に関するデータの報告を促している。
このドラフト版ガイダンスで提案されている要求は、FD&C Act704条に基づいて査察する情報で
あり、それらは、
21CFR 211に従って保持されているものである。
FDAは、容易にアクセスしやすい形式の、
・商用に製造された製品のロットの数
・製造中または製造後に不合格となった、
・30日を超えて廃棄保留となったロットの数
・安定性試験を含む製品としてのOOSの数
・製品の出荷判定及び安定性試験が実施されたロットの数
・
・受領した製品品質の苦情の数
・流通または製造の次の段階へリリースされたロットの数
・
・製品に関して必要なAPRまたはPQRの数
D.品質データをFDAに報告する方法
FDAは、
ある。
10月1日から2017年9月30日の期間のデータであった場合
なる。報告は、
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品質測定基準の無報告の影響
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要求された品質データの報告の不履行は、
リスクを高め、より早い時期の査察の実施につながりうる。更に、
基づいて必要とされる報告のない施設に関連する製品は、
行動が行われるであろう。
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まとめ
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品質測定基準としてあげられているデータは、
施設や製品の品質レベルが把握できるのかは少々疑問です。
しかし、そうは言いつつ、
品質測定基準は非常に面白いのではないでしょうか。
但し、FDAが求めるデータの提出を怠った場合、
報告対象となる製薬会社様は正式版ガイダンスの発出に十分注意が
最後までお読み頂き、ありがとうございました。
☆次回は、9/1 (火)に配信させていただきます。
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