ASTROM通信バックナンバー

2020.01.15

【EU GMP/GDPノンコンプライアンスレポート】ASTROM通信<186号>

 

~安全な医薬品の安定供給をご支援する~

こんにちは

ASTROM通信担当の橋本奈央子です。

 

2020年になって、もう15日が過ぎましたが、いかがお過ごしでいらっしゃいますか。

 

さて今回は、EUGMP及びGDPのノンコンプライアンスレポート(Non-Compliance Report)を

取り上げたいと思います。

 

EUの規制当局がどんな点を指摘しているのか、参考にしてみていただければと思います。

 

 

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1.EU GMPノンコンプライアンスレポート  

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EU GMPノンコンプライアンスレポートは、EUの当局による製造所の査察において、EU GMPに不適合

と判断される不備が見つかった場合に発行されるもので、3部構成になっています。

Part1に確認した当局の名前、製造業者の名前、製造所の住所等、Part2にノンコンプライアントな

製造オペレーション、Part3に不備の内容、EUの対策等が書かれています。

査察結果を報告するという点ではウォーニングレターと似ていますが、ウォーニングレターに比べ

て、指摘の内容があまり詳しくありません。また、不備を、クリティカル(Critical)、

メジャー(Major)、その他(Others)に分類しているという特徴があります。ここでは、

Part3の内容をみていきたいと思います。

 

Report No : UK MIA 39352 Insp GMP/GDP 39352/12852433-0002 NCR, UK MIA 39352 Insp GMP/GDP 39352/7145925-0005 NCR

イギリスの当局(MHRA)2019/6/28にイギリスの製造業者(製造所2カ所)を査察し、2019/9/2付で

以下のノンコンプライアンスレポートを発行した。

●ノンコンプライアンスの性質

会社の医薬品品質システム(PQS)は、合法的なサプライチェインへの偽造された医薬品の侵入を検知

または防止しなかった。

●当局によりとられた/提案された行動

製造承認No.UK MIA 39352の一部の差し止め

ロットの回収指示UK FMD Alert : Class 2(EL(19)A/19)は既に発出されている。

 

Report No : NCF-II/NCf2019/01/CAT

スペインの当局が2019/9/5にスペインの製造業者を査察し、2019/10/29付で以下のノンコンプライ

アンスレポートを発行した。

●ノンコンプライアンスの性質

20199月に実施された査察中、EU GMP PartII遵守の不備がみつかった。合計で11件の不備が見つ

かり、そのうち4件はクリティカル、6件はメジャーと確認された。

クリティカルな不備は、医薬品品質システム(PQS)、製造の逸脱、適切に取り扱われず確認がされて

いない規格外の結果(物理的・化学的、工程管理を含む)において発見された。製造工程は適切に管理

や記録がされていなかった。

a)有効成分のロットの様々な量 (1またはそれ以上のロットにより構成される"Market B"として

  知られている割合) の追加の作業は、最終ロットのバッチレコードで正当である根拠が示されて

  いるわけではなく、文書化されていないにもかかわらず、定期的に実施されている。市場にある

  ロットの正確な構成のトレーサビリティは失われている。これらの作業の記録は保持されておら

  ず、そのため、どのロットにこれらの分割が追加され、追加されたもともとのロットはどれで、

  各ロットにどれくらいの量が追加されたかのかがわからない。

b)査察官がした質問に対して、組織的な方法で会社の製造マネージャは、完全で明確な情報を提供

  しないことにより、査察官の活動を妨害し阻止した。偽造され書き換えられた文書、隠された

  製品、破壊された文書は電子ファイルのエビデンスがみつかった。

c)データ・インテグリティの保証の不履行。製造エリア内で、製造のバッチレコードの記入に関

  し、改ざんや偽造の組織的な手順があった。それは、加工装置の管理にも影響し、データの完全

  性を損なっている。

d)ロットの再加工が適切に管理・記録されておらず、再加工されたロットのトレーサビリティが

  疑問である。少なくとも1つの再加工されたロットにおいて、ロット間のラベル/ロット番号の

  交換作業がみつかった。いくつかの場合、分析結果を改善するために、品質の不備がある複数

  ロットを使って、規格を満たす割合が混合された。

  メジャーの不備は、製造エリア、サンプリング手順(リリース、安定性、工程内管理、洗浄確認

  サンプルに影響する)、洗浄手順、主要職員による作業の監督、メンテナンス、サイトマスタ

  ファイル(サイトマスタファイルから除外され、管理されていない保管室で保管されている

  混合用の少量のものがみつかった)、情報の可用性においてみつかった。

●当局によりとられた/提案された行動

〇供給の禁止

 他の供給者がいない、または、不足のリスクがない限り、この製造所を含むこの会社で、全て

 もしくは一部が作られた有効成分または中間体の出荷と販売の差し止め

 これは、別の製造所で作られたリン酸クリンダマイシンには適用されないが、この製造所で最初

 の工程が行われたものには適用される。

CEP(原薬品質基準適合証明書)の差し止めまたは取り消し(EDQMによりとられるアクション)

 この製造所で製造される有効成分に関するCEPの差し止めが検討されるべきである。

〇その他

*製造活動に関するアクション

 この製造所で行われる有効成分・中間体の全ての製造活動の一時的な差し止めの即時実施

 この方策は、査察でみつかった全ての不備が是正され、会社が正式に効果的な品質保証システム

 を実装し、EU GMP PartIIを遵守していることが査察で確認されるまで、維持されるだろう。

 この製造所は、MIA(製造輸入許可)も持っている: 別の製造所で製造された中間体デュロキセチン

 のペレットと、有効成分メマンチンの品質管理に限定されたMIAに関する活動は、この方策に影響

 されない。99日に別の製造所の査察も実施されたがGMPに不遵守のエビデンスはみつからなかっ

 た。この製造所に関し、ヒト用医薬品の出発原料として用いられる有効成分の製造・輸入・販売

 の登録M00686は、取り消される。

*現在有効なGMP証明の撤回

 現在のEU GMP PartII証明NCF-II/1923/001/CATは、EudraGMDPから撤回された。

 a)最終製品の製造業者には、この製造所から得た有効成分または中間体の全ての容器の完全な

   試験の実施が推奨される。規格外の結果が発見された場合は、MAH(医薬品市販承認取得者)

   からNCA(国の当局)に伝達されなければならない。このアクションは、この製造所で製造され

   た有効成分を使って、場別の製造所で製造された以下の有効成分及び中間体についても実施

   されなければならない:エソメプラゾールナトリウムliophylizate、エソメプラゾールマグネ

   シウム(2水和物)、圧縮されたラニチジン、オメプラゾールペレット

 b)新しい査察は1113日に計画されている。

 

Report No : UP/I-530-10/19-03/31; 381-10-05/243-19-03

クロアチアの当局が2019/9/6に中国の製造業者を査察し、2019/11/7付で以下のノンコンプライ

アンスレポートを発行した。

●ノンコンプライアンスの性質

この査察は、201992日~6日のEDQMの査察プログラムのフレームワークで実施された。査察の

対象は、無菌セフォタキシムナトリウム(CEP2014-197)だった。査察は計31件の不備を明らかに

した。31件の不備のうち2件はクリティカルの不備、5件はメジャーの不備として分類された。

クリティカルの不備は、無菌製造作業に関するものだった:無菌製造所内での、微生物的環境の

モニタリングと無菌の殺菌剤の準備・殺菌・用法

メジャーの不備は、以下の分野でみつかった:品質保証(前回のEDQMの査察後のCAPAの実施)

文書の管理、無菌の1次包装の原材料の前処理と取扱い、電子記録と電子署名、製造アエリアと装置

●当局によりとられた/提案された行動

〇販売承認の変更要求

 この製造業者は、ノンコンプライアンスな状態のもとで無菌の有効成分に関し、いかなる新しい

 /継続の販売承認または変更申請を許可されるべきでない。当該有効成分の別の製造業者の変更

 申請の提出が推奨される。

〇出荷されたロットの回収

 関係するNCA(国の当局)の医薬品市販承認取得者の評価により、医薬品の回収が評価されるべき

 である。

〇供給の禁止

 他の供給者がいない、または、不足のリスクがない限り、無菌セフォタキシムナトリウム、無菌

 セフロキシムナトリウム、無菌セフトリアキソンナトリウムの供給禁止が推奨される。

CEP(原薬品質基準適合証明書)の差し止めまたは取り消し(EDQMによりとられるアクション)

 CEPの差し止め:CEP2014-197/無菌セフォタキシムナトリウム、CEP2014-021/無菌セフロキシム

 ナトリウム

〇その他

 3つの原薬は同じ製造所の同じラインで製造されたので、無菌セフォタキシムナトリウム、無菌

 セフロキシムナトリウム、無菌セフトリアキソンナトリウムに関し、同じ規制措置が提案されて

 いる。

 

Report No : sukls256173/2019

チェコの当局が2019/9/11にインドの製造業者を査察し、2019/11/25付で以下のノンコンプライアン

スレポートを発行した。

●ノンコンプライアンスの性質

この査察は、201999日~11日のEDQMの査察プログラムのフレームワークで実施された。査察

の対象は、エリスロマイシンだった。査察チームにより計24件の不備が確認され、11件はメジャ

ー、1件は、CEP関係書類によるものだった。CEP関係文書に関する指摘は、現在の文書には含まれ

ていない再生成された溶媒(ジクロロメタン)の使用に関するものだった。メジャーの不備の大部分

GMP分野の変更管理、コンピュータ化システム、原材料の管理のトレーサビリティ、建物および

設備、クリーンエリア、供給者の適格性評価、逸脱、CAPA、水精製システム、分析証明書の発行、

標準書の使用に関するものだった。会社は、先の3つの査察で指摘を受けていて、これらの査察は、

今回の査察で示した品質保証の監督の不足や、GMP査察中に確認された問題への取り組みに関する

不十分なアプローチと同様の問題を示していた。メジャーの指摘の数と重大性に基づき、査察チー

ムは、EU GMP PartIIを遵守しているとみなすことはできず、確認された逸脱の組み合わせは、

患者に有害になりうる製品のクリティカルなリスクを構成していると結論づけた。

●当局によりとられた/提案された行動

〇販売承認の変更要求

この製造業者は、いかなる新しい/継続の販売承認または変更申請を許可されるべきでない。当該

有効成分の別の製造業者の変更申請の提出が推奨される。

〇出荷されたロットの回収

 関係するNCA(国の当局)の評価により、医薬品の回収が評価されるべきである。

〇供給の禁止

 他の供給者がいない、または、不足のリスクがない限り、エリスロマイシンの供給禁止が推奨

 される。

CEP(原薬品質基準適合証明書)の差し止めまたは取り消し(EDQMによりとられるアクション)

 CEPの差し止めまたは取り消しが推奨される。

 

Report No : NL/H19/2003259

オランダの当局が2019/9/18にオランダの製造業者を査察し、2019/11/19付で以下のノンコンプライ

アンスレポートを発行した。

●ノンコンプライアンスの性質

2019918日に実施された査察中に、12件の不備(1件がクリティカル、2件がメジャー)が

確認された。

1.この会社は、ヒト用医薬品の有効成分を使用する際、製造エリアでの粉末の1次包装中に、

  交差汚染のリスクをコントロールするための技術的、組織的、手順的な方策をとらなかった。

2.この会社の品質マネジメントシステムは、GMPで定められた要素で構成されていない。リスク

  マネジメントとマネジメントレビュが実装されていない。傾向分析が実施されていない。

  変更が十分に報告されていない。自己点検が報告されていない。その結果、経営陣とクオリ

  ファイドパーソンは品質マネジメントシステムの機能の把握が不足している。

3.職員の訓練は、GMPの要件に従っていない。その結果、製造所で製造された製品の性質は保証

  されていない。

●当局によりとられた/提案された行動

〇出荷されたロットの回収

 ロットの回収が推奨される。

〇供給の禁止

 グラウバーソルト(硫酸ナトリウム十水和物)とビターソルト(硫酸マグネシウム七水和物)の販売

 の差し止め

〇その他

 ノンコンプライアンスレポートの発行に先立って、グラウバーソルト(硫酸ナトリウム十水和物)

 とビターソルト(硫酸マグネシウム七水和物)の製造許可6266Fに限ってGMP証明NL/H 15/1003323

 が差し止められた。十分なGMPレベルが導入され、NCA(国の当局)により確認されるまで、全ての

 許可された活動が差し止められた。

 

Report No : IT/NCR/API/1/2019

イタリアの当局が2019/9/20にイタリアの製造業者を査察し、2019/11/22付で以下のノンコンプライ

アンスレポートを発行した。

●ノンコンプライアンスの性質

30件の不備が見つかり、以下の分野で10件がメジャーに分類された。施設/装置4件、製造2件、品質

管理3件、職員1件。10件のメジャーの不備のうち6件は、物質の無菌保証の欠如により公衆衛生の

重大なリスクをもたらす、主に無菌製造と品質管理に関するものである。

●当局によりとられた/提案された行動

〇出荷されたロットの回収

 他の原薬の製造供給者がいない、または、不足のリスクがない限り、関係するNCA(国の当局)

 よる関係するMAH(医薬品市販承認取得者)の評価により、この会社で無菌製造された原薬を使って

 製造された医薬品の回収が評価されるべきである。

〇供給の禁止

 この会社で製造された無菌製造された原薬の使用の禁止が推奨される。代替のサービスプロバイダ

 の欠如や供給不足のリスクはケース・バイ・ケースで評価されるべきである。

CEP(原薬品質基準適合証明書)の差し止めまたは取り消し(EDQMによりとられるアクション)

 有効成分である微粉化された無菌酢酸プレドニゾロンに関するCEP(RO-CEP2017-286-Rev00)の差し

 止めが検討されるべきである。

〇その他

 会社は、無菌原薬の製造許可と、非無菌原薬の製造許可を持っている。

提案されるアクション

1.無菌原薬の無菌製造許可の差し止め

 ノンコンプライアンスの報告は、委託製造業者によって実施されるガンマ線照射には影響がない

 ので、ガンマ線照射により消毒された原薬の許可は維持される。

2.ノンコンプライアンスの報告は、当該製造所で製造される非無菌原薬に影響を与えないので、

非無菌原薬の製造の登録の維持

 CAPAの評価の好ましい結論が出た後、非無菌原薬とガンマ線照射により殺菌された無菌原薬の

 GMP証明は発行されるだろう。

 

Report No : 2019090306

デンマークの当局が2019/9/26にデンマークの製造業者を査察し、2019/10/16付で以下のノンコン

プライアンスレポートを発行した。

●ノンコンプライアンスの性質

2019924日~26日に実施された査察は、以下の点でGMPの原則を着実に実行する能力に欠けて

いることを示した:会社のクオリファイドパーソンの責任に関する知識の不足、OOSの結果の報告、

安定性試験に関するOOS及び紛失データ、登録ファイルと規格の間の矛盾、バリデートされておら

ず、EUの参照する標準にない分析方法の使用、不十分な自己点検の実施

この結果、この製造所で製造された製品の品質は保証されていない。会社のクオリファイドパーソン

は、この製造所が含まれている別の製造所についても責任を負う。

●当局によりとられた/提案された行動

〇製造許可No.37632の一部の差し止め

 デンマークの規制により、会社の製造許可No.37632は部分的に差し止められる。会社はもはや

 自社及び外部の会社の製品のリリースと品質管理を実行できない。

〇出荷されたロットの回収

 各NCA(国の当局)の製品の重要性の評価により、当該卸売販売業者のロットの回収が推奨される。

〇その他

 各NCAは、回収の最終判断について、デンマークの医薬品庁への通知が求められている。

 

Report No : CH19-1336

スイスの当局が2019/10/9にインドの製造業者を査察し、2019/11/21付で以下のノンコンプライ

アンスレポートを発行した。

●ノンコンプライアンスの性質

スイスとEDQMの合同査察中に、2件のクリティカル、3件のメジャー、14件のその他の不備が確認

された。会社は、多目的設備において、交差汚染のリスクを軽減することを怠り、合成エリア内

での新しい化学物質を取り込んでしまう前にとるべき処理に気付かなかった。ほとんど洗浄ができ

ない施設において、効果的なメンテナンスの欠如とさびとほこりが目に付いた。工場内と、一部

外部委託している受託工場の溶媒の回収が適切に管理されず、ヒト及び動物の患者の健康への

リスクを引き起こした。適格性が評価されず適格にモニタされていない原材料の保管エリアは、

保管条件が正当であることを証明できないので、出発原料メトロニダゾールに関するリスクがある。

QCの試験室のコンピュータ化システムの変更は、いくつかの不備な点を示した。会社の品質マネジ

メントシステムは、当局への報告書の対象であるロットの再加工を、関連当局の事前承認なしに

行うことを防げなかった。これは、最終製品である原薬メトロニダゾール安息香酸エステルの中

の不純物A(メトロニダゾール)に関するOOSの結果の後に再加工された時に明らかになった。確認

されたクリティカル及びメジャーの逸脱は、多目的設備で製造された全ての中間体と原薬にリスク

をもたらす。

●当局によりとられた/提案された行動

CEP(原薬品質基準適合証明書)の差し止めまたは取り消し(EDQMによりとられるアクション)

 CEP 2007-056/メトロニダゾール安息香酸エステルは、この査察の良くない結果に基づき、差し

 止められるだろう。この会社は、この査察の良くない結果に基づき、CEP 2002-072/アムロジ

 ピンベシル酢酸と、 CEP 2003-171/セチリジン二塩酸塩の中間体製造業者から削除されるだろう。

 

Report No : UK MIA 4077 Insp GMP 4077/15191-0040 NCR

イギリスの当局が2019/10/15にイギリスの製造業者を査察し、2019/12/20付で以下のノンコンプラ

イアンスレポートを発行した。

●ノンコンプライアンスの性質

201910月の査察で、微生物及び型の汚染や交差汚染を防ぐための手段の導入の不履行、汚染の

事象の適切な調査の実施の不履行を確認した。国の当局は、問題が満足のゆくように解決される

まで、患者の安全の理由から、全ての製品の製造の即時の一時停止が必要と考える。

●当局によりとられた/提案された行動

〇製造許可No.UK MIA 4077の差し止め

 国の当局は、患者の安全の理由から、問題が満足のゆくように解決されるまで、全ての製品の

 製造の即時の一時停止が必要と考える。

〇現在有効なGMP証明No.UK MIA 4077 Insp GMP 4077/15191-0040の撤回

 ノンコンプライアンス報告書の発行

 

Report No : sukls245726/2019

チェコの当局が2019/11/5にチェコの製造業者を査察し、2019/11/22付で以下のノンコンプライアン

スレポートを発行した。

●ノンコンプライアンスの性質

全部で25件の不備がみつかり、1件はクリティカル、17件はメジャーに分類された。

クリティカルの不備は施設に関するものだった:型が洗濯室で見つかった。2件のメジャーの不備

は、品質マネジメントの中でみつかったー逸脱と変更管理システムが制定されていなかった。その

他のメジャーの不備は、施設と装置の要件の不備だった。例:保管室が適切に清掃されていない。

製造室の照明カバーの中で死んだ虫がみつかった、壁と天井は適切な清掃がされていない、

HVAC(冷暖房空調設備)のシステムは適切にセットされていない。部屋の圧力降下は製造室の汚染の

リスクを最大にしている。微生物のモニタリングが十分でない。品質管理のコンピュータ化システ

ムが管理されていない。洗浄バリデーションが形式的にしか実施されていない。

●当局によりとられた/提案された行動

〇製造許可No.sukls78312/2017の差し止め

 MIA(製造輸入許可)の差し止め

〇現在有効なGMP証明No.sukls426470/2018の撤回

 GMP証明が無効化された。

〇製造承認の差し止め

 この製造業者は、いかなる新しい/継続の販売承認または変更申請を許可されるべきでない。

〇出荷されたロットの回収

 関係するNCA(国の当局)による評価により、医薬品の回収が評価されるべきである。

 

 

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EU GDPノンコンプライアンスレポート 

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EU GDPノンコンプライアンスレポートは、EUの当局による卸売販売業者の査察において、EU GDP

不適合と判断される不備がみつかった場合に発行されるもので、3部構成になっています。

Part1に確認した当局の名前、卸売販売業者の名前、卸売販売業者の住所等、Part2にノンコンプラ

イアントな作業、Part3に不備の内容、当局の対策等が書かれています。

ここでは、Part3の内容を見ていきたいと思います。

Report Number : MU(ES)/BPD/02/2019

スペインの当局が2019/9/25にスペインの卸売販売業者を査察し、2019/11/29付で以下のノンコン

プライアンスレポートを発行した。

●1.ノンコンプライアンスの性質

・適切な品質システムの欠如。品質リスクマネジメントの原則に基づく分析が行われていなかった。

 品質システムは、医薬品が定められた要求事項に従って調達、保管、供給されていることを保証

 していない。

  <要求事項>

   ・記録は同時に作られること

   ・制定した手順からの逸脱は文書化され、調査されること

   ・適切な是正処置・予防処置がとられること

   ・プロセスの有効性をモニタするための適切なインジケータが定められていなかった。

   ・責任を持つ職員により実施される機能の実現が保証されていない。

   ・コンピュータ化システムが適切にバリデートされていない。

   ・管理された温度での輸送バリデーションが実施されたことが保証されていない。

●2.当局によりとられた/提案されたアクション

医薬品の販売活動の予防的差し止め、販売許可の取り消し

 

Report Number : 29/1/2019/I/DGMUH

ポルトガルの当局が2019/10/23にポルトガルの卸売販売業者を査察し、20109/1/2付で以下のノン

コンプライアンスレポートを発行した。

●1.ノンコンプライアンスの性質

卸売販売業者は、いくつかの点でGDPの原則に従っていないため15の指摘事項がみつかった。

すなわち、品質マネジメントシステム、受け入れ、保管(在庫管理、ロット番号/使用期限のトレ

ーサビリティ)、出荷、返品、アクセスコントロール、倉庫の清掃、環境モニタリング、供給者の

適格性評価。

さらに、卸売販売業者の施設内で、物理的に管理されていない医薬品の調達と供給がみつかった。

●2.当局によりとられた/提案されたアクション

2019/10/15から、卸売販売業許可No.A037/12/H/005/2019ライセンスの停止

 

Report No. sukls227613/2019

チェコの当局が2019/12/10にチェコの卸売販売業者を査察し、2019/12/10付で以下のノンコンプラ

イアンスレポートを発行した。

●1.ノンコンプライアンスの性質

会社は活動許可の条件に著しく違反し、2001/83/EC76章に定められた義務の履行が不十分であっ

た。

※コメント:76章の不履行とは、MAHを持たない卸売販売業者が医薬品を輸入する場合は当局に通知

をしなければいけないという義務の不履行と思われます。

●2.当局によりとられた/提案された行動

2017/8/11に発行された卸売販売業の許可No.sukls235329の差し止め

 

 

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まとめ

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いかがでしたでしょうか。

 

EUのノンコンプライアンスレポートは、FDAのウォーニングレターに比べて詳細が書かれていないの

でわかりづらい部分はあるのですが、おおよその指摘内容を知ることができるため、是非、参考に

していただければと思います。

 

☆次回は、2/1(土)に配信させていただきます。

 

 

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